言論NPOとは

言論NPO「非政治性・非宗教性」に係る自己評価結果に対する意見(2014年報告)

1.言論NPO「非政治性・非宗教性評価」結果について

 平成25(2013)年度、言論NPOの「非政治性・非宗教性」に係る自己評価結果に関して、言論監事の意見を次のとおり報告する。

 言論NPOは、別紙4に記載された規定の評価方法に基づいて自己評価を実施しており、言論監事として、その手法・プロセスに問題がないことを確認した。

 また、評価結果に関して、「非宗教性」については、ネガティブ・チェックリストの全96項目で基準を満す一方、「非政治性」については、全144項目のうち134項目で基準を満すものの、10項目については判定できなかったため、コンテンツ判定基準方式によってさらに評価を行い、いずれも基準を満たしていると自己評価している。言論監事として、手法・プロセスに加えて結果についても問題がないことを確認した。


2.言論NPOの優れている点と課題

【 優れている点 】

・ 言論NPOは、ウェブサイトや団体紹介パンフレット等において、「非政治性・非宗教性」に関する自己評価の結果を、その判定プロセスを含めて詳細に記述し、さらに外部評価の結果も掲載し、幅広く社会に公開している。
・ インターネットを活用し、多くの場合に議論の内容を即座に公開している。その際、メールとウェブサイトを連動させるなど、発信の仕方も工夫されており、多くの人にとってわかりやすい記述を心がけている点は評価できる。
・ 議論形成や政策評価において、多くの有識者に参加の機会が提供されており、そのプロセスの透明性が確保されたかたちで、結果が広く一般に公開されている。


【 課  題 】

(1) 「非政治性・非宗教性」の意義を社会に訴えること

 「優れている点」として指摘したとおり、他に先駆けて、中立性・独立性の課題に正面から取り組んできた言論NPOの姿勢は、高く評価されている。国内外で言論NPOの評価が高まり、活動が拡大する今こそ、原点に立ち返り、中立性評価の必要性や、なぜこのような評価体系を開発したのか等を分かり易く説明し、日本のNPO全体にこうした基準が定着するよう、積極的な発信に取り組んでもらいたい。


(2) 幅広い市民に支えられた資金基盤を確立すること

 言論NPOの活動は、社会に広く公開され、且つ多くの人に議論づくりへの参加の機会が提供されている。特定の利害関係に左右されず、より中立な立場で議論を行っていることは高く評価されるが、こうした活動をより強化していくためにも、幅広い市民に支えられる資金基盤を確立させることを強く期待したい。