言論NPOとは

平成20年度 言論NPO事業計画

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平成20年度事業計画

 私たちが言論NPOで目指したものは、日本の将来や日本が現在問われている課題解決のために質の伴った当事者意識を持った議論を形成し、日本の言論に存在感と緊張感を取り戻すことです。また議論の成果が日本の政治や政策を動かし、政治を選択するはずの有権者にそのための判断材料を提供することです。

 私たちは平成17年度から始まる4ヵ年計画でNPO型のメディア・シンクタンクを実現するという所期の目標にドライブをかけるため、言論NPOがその使命を実現するために克服すべき課題を設定し、様々な取り組みを行ってきました。

 今年度はその4ヵ年計画の最終年度として、様々な議論づくりと同時に、議論の発信力の強化と資金基盤の拡充の二つの課題に目途をつけたいと考えています。

平成20年度、優先して実行すべき課題

 今年度に最優先して取り組む課題は①質の高い公開型の議論づくりの循環を完成させることと、②言論NPOの資金基盤をこれまでの寄付主体から、会費、事業収入に多様化し、フォーラム、ウェブ広告、雑誌広告販売にも取り組み経営基盤を安定させることです。

公開から参加型の議論循環を構築

 昨年末、言論NPOの議論づくりは「公開、参加型」を基本にウェブなどの設計を大きく変更しました。議論をただ公開するだけではなく、様々なテーマごとに参加型の議論のサイクルをつくり上げたいと考えたのです。

 そのため、議論をウェブ主体に提起し、その内容をウェブサイトとブックレットで公開すると同時に参加型のフォーラムを実施しました。

 こうした転換は、健全な議論の舞台をつくるという言論NPOの目的に見合ったものです。私たちは、しっかりとした議論の積み重ねこそが、強い民主主義をつくり出すとの考えから、議論を積み上げられる「言論の空間」を広げたいと考えています。その背景には、ポピュリズム的な風潮から、刺激的ではあるが広く浅い感情的な論調が政策判断に影響を及ぼしている状況への危惧もあります。

 今年はこうした「公開、参加型」の議論作りの取り組みを進めると同時に双方向性の議論を行い、その結果を政策提言や評価に結び付ける形で、言論NPOの活動をより公開性を伴った透明なものにしていく予定です。

 そのため6月からNIFTYのSNSと連携し、ウェブ上の市民討議の場(ミニ・ポピュラス)を立ち上げ、テーマごとの議論を双方向性を持つSNS の舞台に広げるほか、言論ウェブでの議論を実際のフォーラムを連携させるため「マニフェストフォーラム」などの公開フォーラムを立ち上げます。これに伴いウェブサイトや議論の参加者を増やすためのプロモーションにも努めます。

自立した非営利組織の経営基盤の構築

 今年重点的に取り組むもう一つの課題は、質の高いコンテンツづくりを安定的に継続的に行える体制づくりや資金基盤の安定化です。

 言論NPOは平成17年6月には政策提言型のNPOとしては初めて寄付免税のNPO法人となり、平成19年の更新でも認定を受けました。私たちは広く社会一般から支持され、多くの人が活動に参加できる社会に開かれた活動こそが公益性が高い活動だと考えています。そのため、活動内容をより公開し透明なものとし、多くの方から寄付を集めそれを活動の原点にしなくてはなりません。

 そのため、言論NPOのウェブサイトをさらにオープンなものにし透明性を高めることが必要です。すでに実施しているウェブサイトの改造もこの視点から今年もさらに進め、活動内容のアカウンタビリティを高め、大口から小口まで多様な寄付をお願いできる仕組みを作り上げます。

 それと同時に寄付だけではなく、資金基盤を多様化し、安定的な経済基盤を構築するために業務の全般的な見直しを行います。

 実は欧米の先進的なNPOでも模索を続けているように、寄付だけに依存する非営利組織は経営の安定性という点ではかなり不安定な状況です。私たちは持続性のある非営利組織をつくり上げるために資金源を多様化することが大切だと考えています。それが経営基盤の安定性につながるからです。

 業務の全般的な見直しでは、会員制度は現在のメンバーの主体とした有料会員の仕組みに加え、ウェブの日々の記事更新の情報やメールマガジンが送付される無料会員制度を導入します。言論NPOのウェブサイトには毎月5千人から1万人程度の訪問者がありますが、こうした人を対象に無料の会員制度を導入します。底辺を無料会員にし、ピラミッド上に会員組織を構築し、その中で収入基盤を構築するのがこの見直しの骨格です。こうした顧客基盤を機能させるためのシステム構築も年内に実現します。

 有料の会員の増員も注力し、現在の会員が言論NPOの活動や議論により多く参加してもらうために、会員フォーラムの充実を図り、また多くのメンバーや会員が議論に参加できる機会を増やします。

 こうした会員制度やフォーラムの常設開催、さらにブックレットの販売を軸に平成20年度は、雑誌販売や広告収入、更に定例的フォーラムへの常時参加者からの会費収入など、言論NPOの事業収入基盤を計画的に整え、全収入比で3割以上をこの事業部門で調達できる経営モデルを構築します。

平成20年度、実現すべき三つの事業

市民討議の舞台「ミニ・ポピュラス」の実現

 平成20年度は年度前半で二つの事業に取り組みます。まず国政の政策課題を多くの参加者と討議ができる知的な市民討議の場「ミニ・ポピュラス」を6月に開設し、ウェブ上での双方向の議論形成に着手します。

 この「ミニ・ポピュラス」は、ニフティのSNSと連動して行うもので、オープンソースで政策評価や政策提案を行うことの実験を始めると同時にフォーラムと連動させることで、言論NPOが当初から目指していた政府の政策や政治の選択に市民が責任を持つ健全な議論の舞台づくりのモデル構築に本格的に取り組みます。

 これに合わせて、ウェブサイトをさらに訪問者の利便性を重視して全面的に見直し改善します。その結果、アクセスの大幅な向上を実現します。
第4回「東京-北京フォーラム」の開催

 もう一つの課題は9月15日から東京で実施する第四回「東京-北京フォーラム」です。

 ここで私たちが目指しているのは本音で語り合える、国や組織の利害や威信を超えた新しい日中の議論チャネルであり、またここでの議論が日中やアジアの課題を乗り越えることになる民間のトラック2の実現です。

 今回のフォーラムは課題解決の対話の場として定着、さらに組織、財政的な基盤の充実という二つの目標で計画されています。

 日中関係は政府関係が改善に向かったとはいえ、まだ民間の交流は遅れ相互理解は進んでいません。また北京五輪直後、大地震などの影響がある中で、中国の今後の政治経済運営や環境、食料と言った重要課題での議論は極めて重要な役割を問われることになります。   

 このフォーラムを内容的に成功させるだけではなく、組織的にも財政的にも成功させ、安定的にフォーラムが開催できるように枠組みをつくります。
会員の増強による会員組織の強化

 最後になりますが、こうした試みを進めるためにも、この運動に多くの人の参加が必要不可欠です。私たちはこうした議論や議論づくりにも参加していただく会員の方を新しく増やすために会員を主体としたフォーラムや会議を形成し、私たちの議論活動が多くの人の参加で行われる仕組みをつくります。フォーラムはメンバーフォーラムや様々なテーマによる一般フォーラムを定期的に開催します。

 今年は会員増強に力を入れ、会員数の目標は、一般会員は400人、基幹会員は200人とし、会員によるネットワークを構築したいと思っています。

運動の主なスケジュール

 上記の主な活動は以下のスケジュールで実現します。
平成20年4月
  マニフェスト評価の分野別評価に着手
  「第14回メンバーフォーラム」(ゲスト仙谷由人氏)開催
  政策フォーラム「アジア戦略会議」(ゲスト岡本行夫氏)開催
5月
  言論ブログ・ブックレット発行(「中国人の日本人観 日本人の中国人観」)
6月
  第4回東京-北京フォーラムのアンケート、日中共同世論調査に着手
  第2回実行委員会開催
  ニフティとの連動による政策課題についての知的な市民討議の場「ミニ・ポピュラス」の開始
  言論ブログ・ブックレット発行(「福田政権の100日評価」)
  言論NPO第七回通常総会
7月
  政策フォーラム「アジア戦略会議」(ゲスト田波耕治氏)開催
  第3回実行委員会開催
8月
  非営利セクターに関する言論ブログ・ブックレットの発行
9月
  日中共同世論調査集計・結果の公表
  第4回 東京-北京フォーラム開催(9月15日-17日 於:東京)
10月
  第4回東京-北京フォーラム報告会開催
11月
  書籍発行
12月
  国政マニフェスト評価書公表
平成21年1月
  「第4回東京-北京フォーラム報告書-2008年東京-」発行
3月
  雑誌・言論ブログ発行
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