メディア掲載記事 プレスリリース サイトマップ オフィス案内
カテゴリー

 「言論NPO」 vol.2 「小泉政権は危機打開のために何をすべきか」

2002vol1_img.jpg

定価1,000円(税別)

発行元/言論NPO
販売元/東信堂


index.gif

巻頭言「小泉政権は危機打開のために何をすべきか」
言論NPO代表・工藤泰志

特別座談会「第2回言論NPOアドバイザリーボード会議「日本の改革」に何が問われているのか」
山崎正和/小林陽太郎/宮内義彦/佐々木毅/北川正恭

特集1 迫るマーケット、今が本当の正念場
座談会「危機共存で腰のすえた改革を」
内海孚/若月三喜雄/津川清

論文「危機を恐れていては構造改革は進まない」
榊原英資

論文「構造的な罠と世界金融危機」
ロバート・ダガー

覆面座談会「マーケットは小泉政権に何を問うているのか」
市場関係者

インタビュー「小泉首相よ、政策転換を恐れるな」
亀井静香

特集2 首相は抜本的解決を決断できるか
論文「構造改革を戦略的に立て直せ」
加藤寛

座談会「不良債権処理とデフレ対策の本質」
安斎隆/中井省/ポール・シェアード

対談「需要創出型構造改革と雇用問題」
島田晴雄/鈴木勝利

対談「NPOと力をあわせて地方の成熟を図ろう」
北川正恭/尾崎護

論文「世界金融システムを不安定化する欠陥論理」
ウォーレン・モスラー

危機打開のために小泉政権は何をすべきか

この2月、小泉改革派正念場を迎えました。元外相の更迭ショックで支持率は下がり、海外やマーケットが小泉首相の改革能力を問い始めたからです。株価は下がり始め、「3月危機」を懸念する見方が出たのもそのためです。マーケットは小泉首相に経済危機の打開策と評価が揺らぎ始めた改革への決意を迫ったのです。

そこで私たちは、2月13日更新の言論NPOウェブサイトで、「迫るマーケット、今週が正念場」と題して、緊急の議論を行い、さらに同月24日には「首相は抜本的解決を決断できるか」というテーマの下、続けて議論を行いました。私たちは、市場が問うた問題に、小泉首相が自ら主体的に回答を出し、決断し、これから本格化する日本の構造改革への扉を行動によって開いてほしいと思ったのです。

その直後、予想されたとおり、動きは慌しく始まりました。14日には首相が柳沢金融担当大臣に金融安定化問題で指示を出し、その一方で、外務省の一連の問題で外務省改革と鈴木宗男氏の責任問題にも踏み込みました。そして、ブッシュ米大統領の訪日での改革支援発言を得て、27日には政府の総合デフレ対策が公表されました。こうした一連の動きと株価対策で何とか株式市場は持ち直したのです。

しかし、これで小泉首相の改革が再び信認を回復したか、となるとそうとも言えません。私たちが今回、問うたのは、小泉首相自らの決断でした。金融問題は公的資金の投入の問題に示されるように、いまや金融担当大臣や個別の官庁に任せられる段階を超えており、首相が自ら決案すべき段階に来ているように思えるからです。ところが、小泉首相は当面の危機に対応することを示しただけで、経済危機を抜本的に解決するための決断をしたわけでも、どのような道筋で出口に向かうのか、それを国民に示したわけでもないのです。多分、政府は追加的な対応を迫られることになると思われますが、出口への筋道を具体的な行動としてこれからも示せないと、今回、表面化した経済危機は次の危機として再び顕在化する可能性はあると考えています。

私たちは、日本の構造改革とはそう簡単に短期間に済むものではないこと、むしろ、危機と共存しながら腰を据えて行うべき大改革だと考えています。だからこそ、それを進めるためには、政治の強いリーダーシップが問われているのです。

小泉首相は「戦略的に改革をどのように立て直し」、「危機の抜本的な打開のためには何をすべきなのか」。言論NPOでは、今回の経済危機の問題を中心に合わせて22人の有職者に議論を求めました。

言論NPO代表 工藤泰志

2002年03月24日 17:02

前の記事:【インタビュー】日本の経済改革と言論の役割
次の記事:【論文】銀行は公的資本注入より経営改革が急務