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 アンケート調査「2025年の将来の日本 Vol.2」

21世紀における世界の潮流と日本に問われるもの

(回答期限:3/10)
(※受付は終了しました。多数のご回答ありがとうございました)

言論NPOは、二年度目のアジア戦略会議において、日本の将来選択に向けた議論を行っています。こうした議論を内外に発信し、発展させていくために、来たる3月16日には公開シンポジウム「2025年の将来の日本」(仮題)を開催することとしています。そこでは、20年後の2025年の日本や世界をどう展望するかという点を中心に幅広い観点から議論を展開したいと考えています。



各設問について、いくつかの論点が並べられています。その中からあなたのお考えに最も近いものを一つ選んでください。これまでアジア戦略会議の場で提起された論点を中心に、できるだけ多くの考え方を選択肢として盛り込むよう努めました。いずれの設問も日本の将来を考える上で重要なものばかりでありますが、ここに挙げられたもの以外にも多岐にわたる論点があり得ると思われます。あなたのお考えにそのまま当てはまらない場合でも、それに近い選択肢をできるだけ選んでいただきますが、それでも該当する選択肢がない場合、ご意見をお書きください。ご協力、よろしくお願いします。

Q8

[国連をどう考えるか]

第2次大戦後の国際秩序を主導するものとして国連には大きな期待が寄せられてきました。特に日本では、国連に持ち込めば問題は解決するとの暗黙の前提の下に議論が行われることも多いようです。しかし、イラク問題を巡る動きは、安全保障問題における国連の機能不全の姿を示しました。また、過去を振り返ってみても、拒否権を有する各常任理事国が自国の国益にかなう方向に安全保障理事会を動かし、中でも国連が無視できない力を持ったアメリカが、国連を利用している姿も見受けられてきたところです。こうした現実も踏まえつつ、日本が将来にわたり自国の安全保障を図っていく上で、国連に対してはどのようなスタンスで臨むべきだとお考えですか。

 
1:国連がいかに不完全な組織であるとしても、世界の安全保障を確保する上で正当性を有する手段は国連しかないのも現実である。問題は、日本が対外政策を遂行するに際して国連の機能を十分に活用できないことであり、これを可能とし、国際的な影響力を行使できる国となるよう、日本も安保理の常任理事国入りを目指すべきである。
2:国連は第2次大戦の戦勝国がつくった組織であり、それらの国々が未だに拒否権を有する常任理事国として君臨し、敵国条項も依然として存在するというように、未完成な組織である。国連を第2次大戦後の組織から21世紀の組織に変えていくことが国際社会の大きな課題であり、安保理改革をあきらめれば戦勝国が絶対的な力で国連を牛耳る状態が将来にわたって続くことを認めることになる。常任理事国入りより重要なのは、日本が国連改革を提唱し、これを戦略として進めることであり、日本の政治家ももっと熱心にこの問題を議論する必要がある。
3:国連は安保理を中心とする軍事面の機能だけでなく、貧困、環境、人口、女性、子供、犯罪、健康等々、多岐にわたる機能を有し、様々な分野で国際社会の合意やルールを形成してきた組織である。日本は常任理事国である中国よりも広い視野で国連外交に取り組んできたのであり、平和国家日本としては、安保理改革よりも、社会経済等の幅広い分野で国連をより一層主導していくことをこそ目指していくべきである。
4:国連は事実上アメリカの国益実現の手段であり、現実の国際政治の場では大国の利害の前に国連は無力であって、今後もこうした傾向がさらに強まっていく。21世紀の国際社会において日本が自国の安全保障を図っていくためには、国連改革や国連の活用よりも、アメリカなどの大国との関係をより一層重視していくべきである。
5:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q9

[日本の望ましい安全保障政策の路線について]

冷戦体制崩壊後、世界の安全保障の概念は大きく変質したと言われています。従来の米ソ二極構造の下での国際紛争から、近年では、地域紛争、あるいは地域への大量破壊兵器の拡散が世界に与える脅威に対する国際協調が重要となっています。他方、従来、国際社会への脅威とは主権国家の軍事力でしたが、現在では、主権国家の体をなさない破綻国家、グローバル化とともに国境を超えてあたかも多国籍企業のように各国に大きな影響を与えている任意の集団であるテロリストグループや国際犯罪組織、疫病や環境破壊など、脅威の種類が多様化しています。こうした安全保障の概念の変質という状況も踏まえ、21世紀における日本の望ましい対外政策路線については、あなたはどうお考えですか。

 
1:今後20年を展望してもアメリカが世界最大のスーパーパワーであることに変わりはなく、日本はあくまで日米同盟路線を追求し、新しい型の紛争や脅威に対しても日米同盟を基軸とした協調的な対処を貫くべきである。
2:安全保障には事前的な機能と事後的な機能とがあり、それぞれに軍事的、非軍事的な機能の両面がある。平和国家日本は、核実験停止、文化力やソフトパワー、教育等、事前的・非軍事的な機能による平和創出活動をより積極的に進める形で世界の安全保障に貢献していくべきであり、そのための政策の体系化が急がれる。
3:平和的手段による安全保障政策も重要であるが、これまでの日本に欠けていたのはその中心にあるべき軍事の議論であり、この中心部分を欠いたままでは政策の体系化も困難である。日本に問われているのは、日本が国際政治の場で追及しようとしている目標や理念は何かであり、まずそれを明確化し、そこから日本の安保・外交政策の体系を構築することが最も重要である。
4:今後の日本にとって重要なのは、アジアでの安全保障体制の構築であり、そのための地域協力の深化である。特に、北東アジアには地域協力の枠組みは何も存在しない。アジア太平洋地域は、アメリカの存在が政治的な安定感を支える多面多重の仕組みの上に成り立っており、それを全体として動かし、この地域の安心感を高めていくためには、まず対話が重要である。契約社会とは異なるアジア地域の特性を踏まえ、段階的に合意や協力を積み上げ、重層的な仕組みの構築を日本は主導していくべきである。
5:安全保障には軍事的な安全保障のほかに、エネルギー、食料を含めた総合安全保障、さらには、世界の新しい脅威であるテロ、薬物、武器等に対する警察的な意味での安全保障もある。今後の日本にとってより重要なのは、軍事以外の安全保障である。総合安全保障は日米同盟だけで十分なのかよく議論する必要があり、また、警察的な安全保障についての国際協力や情報収集の仕組みの整備、人材の育成などを進める必要がある。
6:冷戦体制下では、日本はアメリカにとって地政学的に重要な位置にあり、日本という土地自体の「戦略地価」はソ連の極東軍拡に比例して上昇したが、冷戦体制の崩壊は「戦略地価バブル」を暴落させたとの見方がある。今後、とりわけ中国が台湾を手中にした場合には日本にとって重要なシーレーンが中国の海に包囲されることになるなど、日米安保の空文化、在日米軍の無意味化といった事態も想定されないわけではない。日本に問われているのは、日米同盟に依存しない形での安全保障体制の構築である。
7:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q10

[日本の防衛力や憲法について]

冷戦体制の崩壊後、日本の防衛力のあり方や憲法との関係についても、見直しが迫られているとの指摘があります。例えば、核抑止力については、米ソによる相互の報復の可能性が核による武力行使を抑止するという相互確証破壊の「懲罰的抑止」の考え方の下で、日本の防衛はアメリカの核の傘下に置かれてきましたが、現在では、相手側の攻撃に対してそれを無にするという「拒否的抑止」の考え方が重要となっているという視点から、防衛力を再構築すべきであるという見方もあります。防衛力のあり方や憲法について、日本に問われているのは何であるとお考えですか。

 
1:現行憲法の下、日米同盟に基づく「アメリカによる報復」を抑止力の基本に据え、これを整合的に補う形で防衛力の体系を構築するとの考え方を日本は堅持すべきである。
2:「拒否的抑止」とは、報復的な攻撃や大量破壊兵器を保有する国への事前的な攻撃といった「懲罰的抑止」とは異なり、自国に対する攻撃を現実に開始することによって生じた脅威を無にするという抑止のあり方であって、「座して死を待つ」という選択肢はないということは現行憲法と何ら矛盾しない。例えば、核ミサイルをブーストフェーズで叩く能力の構築は憲法改正なくして可能であり、日本として目指すべきことである。
3:防衛力の整備や運用、自衛隊の海外派遣などが、集団的自衛権の問題などを始め、現行憲法のなし崩し的な解釈によって進められている事態は危険であり、現行憲法の基本に立ち返って、日本ができることについての限度を明確にすべきである。
4:現在、そして今後の国際情勢の中では、安全保障面での国際協調がとりわけ重要となっており、日本の適切な貢献が求められている等の状況に鑑みれば、第2次大戦後あるいは冷戦時とは時代が大きく変化していることを踏まえた防衛力の整備や運用、必要ならばそれを可能にする憲法の改正が、日本には問われている。
5:

自らの力で自国を守る防衛力の整備は国家の基本であり、日米同盟の空文化の恐れなど様々な面で不確実性を高める今後の国際情勢の中にあって日本に問われているのは、憲法を改正し、核武装も含めた防衛力の強化を図ることである。

6:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q11

[日本の外交路線]

上記の安全保障戦略とも関連しますが、21世紀の世界の潮流を踏まえれば、日本の外交路線について問われているものは何であるとお考えですか。

 
1:両国で世界のGDPの4割以上を占めるアメリカと日本の両国の繁栄は、世界経済の安定的な発展の基礎であり、自由主義や市場経済などの価値観を共有する両国が共同歩調を取ることが世界の安全保障の上でも不可欠である。「対米追随路線」と言われるが、プライドの問題より重要なのは自国の繁栄と安全の確保であり、日本はあくまで、日米同盟や対米協調路線を基軸とした現実的な路線を追求するべきである。その上で、アメリカに対し日本としても言うべきことは言い、様々なレベルで発信を強化してより緊密な関係へと対米関係を深化させていくことが重要である。
2:世界唯一の被爆国として平和主義を唱えるアジアの国としての日本へのアジアやイスラム諸国の期待は大きく、対米協調路線はこれらの国々や地域の反発を招く可能性を内包する。世界の多極化が進んでいく将来展望も踏まえれば、日本はアジアやイスラムに軸足を移し、これらとの対話や合意、協力関係を重ねていくことが最も重要である。
3:日本は経済面における相対的な地位は低下しても、今後とも経済大国であることには変わりない。いずれかの地域や国と組するという議論よりも大切なのは、国連なども含めたマルチラテラルな視野で日本がその地位にふさわしい国際貢献をいかに果たしていくかである。日本の従来の国際協力の視野は経済面に偏っていたが、これを政治面などより多面的な貢献へと拡大し、自衛隊の海外派遣も含め、世界の平和や繁栄により積極的に貢献する路線を追求することが最も重要である。
4:日本が大国意識を持つのは誤りであり、軍事力や政治的なパワーを持ち得ない日本が国際社会の中で特定の目標や理念を主張することにはリスクが大きい。既に、日本人は様々な分野において民間や草の根レベルでの貢献を世界に対して行っており、国や政府のレベルで特定の「こだわり」を持つことなく、日本人が持つ様々なメリットを発揮させて自ずと日本の存在感を高めていくという考え方が望ましい。
5:いずれの路線を選択する場合でも、日本としてまず重要なのは、自らの国家理念や世界で追求する目標を確立し、明確化していくことであり、外交政策はその下で体系的に樹立していくべきである。
6:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q12

[日本の国際経済戦略]

今後20年程度の世界の潮流を見通した場合、日本の国際経済戦略はどうあるべきであるとお考えですか。

 
1:経常収支や財政の赤字などの問題は指摘されるものの、世界システムの提供者、運営者であり、軍事力を始めとする圧倒的なパワーを有するアメリカは、それらを自国の経済的繁栄にフルに活用し、基軸通貨特権やマーケットをも武器としつつ、景気変動などの波はあっても、今後とも経済的な繁栄を持続させると考えるべきである。日本としては、今後ともそのファイナンス力や技術力などによって必要な場合はアメリカ経済を支える一方で、アメリカの資本や経営力などを日本の活力にも活用するなど、日米経済の一体化路線による共存共栄を図っていくことが最も重要である。
2:アメリカ経済の赤字体質は長期的に持続可能ではなく、軍事拡大路線やユニラテラリズムなどの政策も国際社会の中でいずれ行き詰まり、21世紀における世界のパラダイムシフトに十分適応できないまま「アメリカ帝国」は衰退の道を歩む。かつての世界帝国スペインへのファイナンス役だったイタリアがスペインの没落とともに凋落したように、日米一体化路線は日本の衰退を加速する懸念がある。アメリカに代わって中国やインドが世界の中核国として台頭し、繁栄の核は東アジア経済圏へとシフトしていく中にあって、日本としては自国の繁栄基盤をアジアや極東地域に求めていくべきである。
3:20世紀後半にアメリカがスーパーパワーとして君臨した背景として、世界の様々な経済システムの提供者・運営者であることや、基軸通貨特権を有していることが挙げられるとすれば、アメリカ経済の行方がどうなるかに関わらず、日本としても、単に財貨や資金を供給する国であることに甘んじることなく、例えばアジア地域のシステムづくりを主導し、あるいは円の国際化を進めるなど、対米自立路線を戦略的に進め、ドル、ユーロに匹敵する新しい経済圏の中核国となることを目指すべきである。
4:日本は少子高齢化、人材の劣化、構造転換へのリーダーシップやガバナンスの欠如等により、大国からミドルパワーへ、やがては小国へと衰退の道を歩むのであり、少なくとも経済大国を前提とした戦略は立てられない。アメリカと中国という両大国の狭間にあって、日本はいずれかの経済圏に併合される道を歩む。その中で、せめて日本が目指し得るのは、成長性の高い東アジア地域を近隣に有し、今後、太平洋をはさんでアメリカとアジアの二極が世界経済の核となっていくことをメリットとして活かし、両者の仲介役としての存在意義を確保していく道である。
5:大国としてのセルフイメージは困難だとしても、少子高齢化やデフレなど、先進国の中でも様々な課題に真っ先に直面する「課題先進国」となった日本には、課題克服の過程で様々な知恵や技術、ノウハウや制度、あるいはビジネスモデルを生み出すチャンスが到来している。特定の地域や国と組むという戦略よりも重要なのは、このチャンスを活かすことを通じて自ずと独自のプレゼンスと繁栄を確保する国となることである。
6:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q13

[トータルな視点で日本に問われるもの]

2025年の将来を展望しつつ、トータルな視点で日本に問われるものは何かを考えた場合、例えば以下のような論点が挙げられますが、これらの中であなたが最も重要とお考えになるものを選んでください。

 
1:日本が少子高齢化していくのは厳然たる事実であり、グローバル化が進む産業社会の中にあっては、人材のプールは広ければ広いほど望ましいということも踏まえれば、日本は人の移動のレベルで自らをよりオープンにできるか、社会システムをその方向に組みかえられるかが問われている。これは人材のみならず、対内直接投資なども同様であり、モノ、ヒト、カネ、情報など全般にわたり自らを外に開き、衰退が予想される日本の活力に外の力を活かせるよう真の開国ができるかどうかが日本の命運を決める。
2:世界の人口が今後爆発的に増大し、人類が資源の制約や地球環境の問題に直面していく中にあって、食料自給率が低くエネルギーの中東依存度が高いなど、この面での基盤が脆弱な日本に問われるのは、21世紀にますます不安定化していく国際情勢の中で自国の総合的な安全保障をいかに確保していくかである。
3:経済面でアジア諸国との相互依存関係が深化していく流れの中にあって日本に問われるのは、こうした経済の実態的な動きを、繁栄や安全保障の共通の基盤につなげていくために、「アジアのネットワーク」を拡充していくことである。
4:少子高齢化や資源制約などは生産性の上昇によって克服できるのであり、日本に問われるのは、戦後に形成された社会システムを抜本的に見直し、これまでの社会主義的な体制から真の資本主義、市場経済へと構造改革を進め、日本の生産性や競争力を向上させていくことである。そのためには、リスクテイク、資源の戦略的集中投入、付加価値価値創出力の向上などを促進すべく、政治、行政、企業社会や個々人のライフスタイルなど、あらゆる分野についての新たなシステム設計が求められている。
5:

グローバル化、構造デフレ、情報技術革新など様々な構造的な要因が世界経済のパラダイムシフトを進めていく中で、日本が世界大競争時代を生き抜いていく過程では、一部の勝者と多数のそれ以外の者との間の格差がますます拡大していく。日本に問われるのは、活力と社会的連帯とを両立させつつ、この問題にいかに対処していくかである。

6:

今後の日本に求められているのが、プロセスイノベーションからプロダクトイノベーションへの転換や、付加価値生産力の軸が工業力から知の創出力へとシフトしている状況への対応、あるいは国際社会での発信力や文化力等であるとすれば、何にも増して重要となるのは知的な力であり、それを担う人材である。残念ながら日本では人的資本の劣化も指摘されており、人材育成をいかに図るかが今後の日本の最大の課題である。

7:

21世紀の国際社会の中で日本に問われるのは、自国のアイデンティティーや国家目標、あるいは国際社会の中での自国の位置付けをどう描いていくかである。まずそれを明確化することが、政策のあり方や経済活力形成についての方向性を生み出し、日本の繁栄と安全保障の確保につながっていくと考えるべきである。

8:

その他 (あなたのご意見をお書きください。)

Q14

[日本のアイデンティティーについて]

2025年の将来に向けて日本が希求すべき自国のアイデンィティーを構想していく際の視点として、例えば以下のような論点が挙げられますが、これらの中であなたが最も重要とお考えになるものを選んでください。

 
1:自国が成熟国化する一方で、近隣にアジア諸国という成長性の最も高い地域を擁する日本にとって重要なのは、世界から人材や資本などを呼び込み、それを自国の活力としていくことである。例えば「みんなが住んでみたい国」を基本的なコンセプトとして自国のアイデンティティーを構築し、世界の優れた人材を惹きつける分野、日本で通用すれば世界に通用する分野などを育てていくべきである。
2:20世紀は、人間の生き方のコンセプトとしての「ソ連人」を「アメリカ人」が打ち負かした歴史だったと言われるが、21世紀においては、「アメリカ人」に代わって世界の人々が魅力を感じる新たな日本人の「生き方」を構築することを基本に、日本のアイデンティティーを形成すべきである。
3:「アジア人」というアジア共通の新たなアイデンティティーが形成される流れの中にあって、日本は自らのアイデンティティーの基盤を島国の独自の視野から開放し、元来、東アジア圏という共通基盤の上に日本人というものが形成されてきた歴史をも踏まえつつ、「アジア人」と融合する方向で自国のアイデンティティーを形成すべきである。
4:欧州統合の流れの中でヨーロッパ人というアイデンティティーが形成される一方で、ドイツやフランスなど各国それぞれのアイデンティティー意識も高まっていることにも見られるように、アイデンティティーは様々なレベルで重層的に成り立つものである。アジア圏の形成が進んでも、日本は自らの文化、伝統、歴史、国民性などに立脚した独自のアイデンティティーを希求すべきであり、こうした地に足のついたアイデンティティーを確固たるものにしてこそ、活力と繁栄が確保されていくと考えるべきである。
5:

アイデンティティテーの形成は、日本が世界の中で永続的な優位を確立していくための国家戦略として考えるべきである。世界の潮流と自国の強み弱みを見極め、その中で自らが描くことが可能なアイデンティティーを描き、それに向けた熱望を持った上で、理想とするアイデンティティーと現実とのギャップを埋めるためには自国のどのような強みを活かしていくかを考えることが、最適な国家戦略を生み出す。

6:

アイデンティティーは国家レベルで自覚的に生み出すものではなく、個々人がそれぞれに形成するものである。重要なのは自由主義や市場経済の中でそれに向けた各個人による挑戦がそれぞれ行われていくことであって、その結果として活力ある日本の全体像が形成されていくことが望ましい。

7:

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2004年02月09日 09:57

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