言論NPOマニフェスト評価 報告書(要旨) page2
言論NPO政策評価委員会 (2004/5/12)
1. 全体評価
マニフェスト実行の中間評価
私たちはマニフェストに基づいた政策の実行評価を行うに当たって以下のような実質的な評価基準を設定して評価作業を行った。これはマニフェストの個々の公約の形式的な進捗度に重点を置いたものではなく、マニフェストで公約した内容の妥当性をまず評価し、そこから実際の進捗度や結果を実質的に評価するものである。
こうした実質基準を採用したのは、現段階でまだ多くの政党のマニフェストの内容はあまりにも抽象的でスローガン的な項目が多く、また具体的な政策目標やそれを掲げた理念やそれとの関係がはっきりしないまま、施策をただ羅列して掲げる傾向が強いからである。
私たちは昨年の年末から公約の全ての項目の予算化や法案、具体的な施策の状況などその進捗の全てを調べていったが、この状況で各項目の進捗度をただ検証するだけでは手段やプロセスだけのINPUT評価に陥る可能性があると考えた。
こうした手法をとる限り、従来型の公約の提示から脱皮し、国民との「契約」との観点から自らの政策を国民に伝え、その実行に責任を持つという本当の意味でのマニフェスト型の政治は実現できない。
政党の政策評価にもOUTCOME評価が十分成り立つ仕組みをつくるためには、その公約にはまずそれを公約する思想や理念、明確な目標が描かれ、その上でそれを実行する政策体系、その中での優先順位が示されないとならない。それがあってはじめて進捗度や結果の評価が実質的にできることになる。
そのためには私たちはまずマニフェストで書かれた公約自体の妥当性の評価を重視することにした。この結果、マニフェストでの公約内容に妥当性がない場合は、仮に予算化や法案化など政策実行の進展が見られても、それをそのまま進捗度として評価するのではなく、その採点は低くすることにした。
評価基準と採点配分は以下の通りである。
1.マニフェストの妥当性(理念・目標30点、政策体系・手段20点、計50点) 理念や思想が適切かつ明確に描かれているか、その下で適切な目標が時間軸や数値を伴う形で明確にコミットされているか、目標を実現するための大きな政策体系が構造として描かれているか、その下で適切な手段が明確に提示されているか。 |
2.マニフェストの実質的な進捗度(30点) 実際に行われている施策について、実質的な進捗度合いの判断を行う。その際、マニフェストで示された手段を実施するための個別施策の妥当性、進捗に向けて適切なステップが描かれているか、推進体制がしっかりしているかが評価の対象となる。 |
3.マニフェストの実質的なアウトカム(20点) マニフェストで描かれた理念や目標に照らして現実に実質的な成果がもたらされているか、もたらされることが見込まれる状況かについて評価する。 |
ここではマニフェストの妥当性の評価で全体の点数の半分となる50点を配分したほか、進捗度や結果の評価もあくまでも目標や理念との対比で採点することに努めた。
評価の対象について
私たちのマニフェスト評価では、政権与党である自民党と公明党を昨年の総選挙で公表したマニフェストを取り上げることにした。二党に絞ったのは、マニフェストはあくまでも政権公約であり、その実行を監視することにマニフェスト評価の目的があるからである。自民党のマニフェストは小泉改革宣言が対象となる。ただ、その公約の考え方を知るために「解説自民党重点政策」を参考にした。
自民党の「宣言」に公約された政策課題は29分野で125項目になる。また公明党はマニフェストで30分野の100項目の公約を掲げた。私たちはこの項目を全て評価の対象として作業はしたが、その中には公約が重複したり、政策目標から判断して施策の項目を集約したほうがいいと判断できる項目もあった。私たちの評価ではそれらを項目別に集約をして、政策課題として独立できる34項目での評価を公表することにした。
評価の結果は以下の通りである。
|
|
私たちの評価と採点では現時点でのマニフェストの実行の中間評価は、採点で見ると満点を100点として自民党が36.1点、公明とは31.9点となった。この採点は40項目の各項目のうち、採点がなされた項目の平均値で出している。
実質的に中間段階での両党の政策実行の評価が「やや不合格」となったのは、マニフェストの公約の各分野での目標や理念の提示が明確ではなく、それを実現する政策体系やその優先順位などが十分に書かれていないことなどが大きい。また評価をするための数値目標や期限などが書かれていないものがほとんどで、「不合格」というよりも、現時点ではマニフェストが評価する水準に至っていない、というほうが正確である。
今後、政党のマニフェストが「国民との契約」に発展することを期待して私たちは敢えて厳しい評価基準で採点を行ったが、その意味ではマニフェストは現段階では「国民との契約」とはなっておらず、まだ政党の選挙戦術の粋を脱していない。
また政策分野を個別で見ると、最も評価が高いのは自民党で「歳出削減、予算改革」公明党は「司法制度改革」であった。
逆に評価が最も低かったのは自民党で「北朝鮮の包括的解決」、公明では「経済外交」「教育改革の推進」などでだった。
マニフェストの妥当性について
小泉改革宣言では、「民ができることは民で」に示される小さな効率的な政府の実現という小泉首相の哲学がその公約の順位付けにも現れている。政権としての姿勢をマニフェストに反映させた点では評価はできるが、実態はこれまで各分野で行われていた措置を並べ替えただけに過ぎず、個別の政策では「抜本改革」「民営化」などの言葉の割にはその内容がほとんど公約には書かれず、その後の政策決定で国民が全く選択できない状況を続けている。選挙で政策の是非を国民に問うという点で、あまりにも不誠実な対応となっており、マニフェスト政治の意味づけを本当の意味で理解していない。
またマニフェストとは別に「解説自民党重点施策」が出されて各分野の政策の趣旨はそこで解説されているが、マニフェストとの整合性のないところが随所にある。各省庁とも連絡を取りながら各部会の積み上げでまとめた従来型の別の公約となっている。この結果、この重点政策も反映して作成した「宣言」では調整がつかないものは全て外されて公約が抽象化したり、判断が先送りされるなどしており、自民党内でマニフェストを中心とした政策形成がまだ本格化していないことを浮き彫りにしている。
他方、公明党のマニフェストは具体的であり、国民の目線から政策を提起しており、その後の進捗についても党として判断できる状況となっている。だが、自民党のマニフェストにも同様の傾向があるが、日本に問われている本質的な論点にあえて触れず、選挙対策上、有利ではないと判断された事項についてはマニフェストに書き込むべき問題であってもそれを避けている面が強い。司法改革などを除けば政策の目標や理念は曖昧でそれを実現するための政策との整合性も見えない。これでは政権を担当するための「政権公約」は成り立たず、有権者受けの良い政策だけの「公約」の羅列を許してしまう。
これらはいずれも、マニフェスト政治は方向性としては動き始めたとはいえ、まだマニフェスト自体が党の政策実行の「誓約書」として機能していないことを明らかにしている。ただ、私たちは今回の評価を単なるマニフェスト批判のために行ったのではない。大切なのは、今回の評価作業を通じて、日本に本物のマニフェスト型政治を実現し、有権者が政権選択を的確に行えるようにするにはどうすれば良いかを考えることである。各党には今日の評価結果も踏まえて、次期参院選に向けて、マニフェストを書き換えることを求めたい。
妥当性に対する価値基準について
私たちは中立的な立場から評価を行うとしても、マニフェストの妥当性を検討し、採点を行う以上、そこには一定の価値判断を置かざるを得ない。評価に当たって私たちが価値前提として置いたのは、概ね次のような考え方である。
まず、日本のほぼ全てのシステムが持続可能とはなっておらず、システム転換を問われているという認識である。世界でも例のない少子高齢化社会への急速な移行があり、情報技術革新による競争力の軸の転換といった世界の大きなパラダイムシフトが進んでいる。戦後システムの前提がもはや崩れており、それを壊すだけではなく、作り変えなくてはならない時期に日本は来ている。
その日本全体の望ましい将来像をどう描き、国民に提示し、それに向けた全体的なシステム転換を図っていくのか。私たちは、それがマニフェストで描かれ、日本の将来像を構想する理念の選択肢が提示され、選挙を通して選択を有権者が行うという形が実現すべきだと考えている。マニフェストがそれに足る内容を最低限備えているかが、私たちの一つの価値基準になっている。
同時に、私たちにより踏み込んだ価値前提があるとすればそれは個人の自立であり、自立的な個人が担う社会の実現という考えである。それは私たちのNPOに運動の原点とも言えるが、個人の挑戦と自己責任が問われる社会を理想像に据え、それを実現することに私たちは価値判断の軸を置いている。
なお、私たちの評価作業は昨年末から言論NPOに参加する70人を超す人の参加と協力を得て進められている。実際の政策の実行過程を追跡するだけではなく、政策当事者である官僚や経済界、学者の方にもヒアリングを重ね、それぞれの分野の本質的な論点は何であり、日本に問われているのは何なのかを見極め、専門家のコメントも加え評価案を作成した。またこの評価作業に多くの人に参加していただくために5000人近い人に評価についてのアンケートを行い、それを評価案に反映させており、また議論はインターネットやフォーラムなどさまざまな形で公開している。
今回公開するのは、その評価案の中の一部の要旨である。
小泉改革に対する評価について
以上の小泉政権与党の自民党、公明党のマニフェスト評価から、小泉内閣、あるいは小泉改革の現時点での主な評価は以下のようになる。
(1) 「民でできることは民でやる」という小さな効率的な政治を目指す小泉改革の方向は依然正しいと評価できるが、その目標に対する改革の実行は多くの分野で十分ではない。改革は全ての面でこれまでの制度そのものの変革を伴ってきており、急速な高齢化などへの対応も描かれていない。この面での首相主導での打開は第一期小泉政権と比べて弱く、従来型の政策実行プロセスに戻った印象さえある。これはその制度の大きな設計に対して国民に説明できるビジョンをまだ持ち合わせていなことが大きい。実質的には[大きな政府]を指向する公明党の政策の組み合わせがそうした方向への制約になっている面も見られた。
(2) 小泉政権誕生後の最大の課題は不良債権処理やその裏側の企業などの過剰債務などの一体解決であった。04年度までの[集中調整]について、小泉内閣はそれを実現したとの自己評価を行っているが、私たちの評価はまだそれが不十分であり、不良債権などの改善では前進はあるがまだ「終結」の局面に至っていないという評価である。現在の危機管理的な経済管理は続いており、厚いセーフティネットは続いており、それからの出口からの道筋は描かれていない。
(3) 構造改革面での評価で、小泉政権の最大の評価は財政の規律を一応、取り戻したことにある。それ以外の規制緩和や雇用創出の結果の評価は現段階では難しく、ある意味では従来型の政府の役割を放棄した基本姿勢が民間の自立を促している。だが、現在の景気回復は中国要因などの結果であり、改革の成果が反映したとするのは過剰評価である。経済はまだ自律的な持続的な回復には至っていない。所得格差が拡大するなど二極化が進んでおり、構造改革の断行を目標にするならば、目指すべき社会に向けた十分な説明や整合性がある施策が必要である。
自民党と公明党の各政策分野の評価について
各分野の実行評価については、公約の全ての進捗について調査を行ったが、それらの項目は全体としても、あるいは分野別に見ても政策体系の姿を示しておらず、単なるスローガンの羅列である場合も多い。また、国民の選択を仰ぐべき重要な問題であっても党内対立のある論点や選挙対策の観点から避けられている事項も多い。
そこで、このようなマニフェストについてその構成に忠実に評価を行うことはかえって論点を分かりにくくすると考え、公約の整理の序列はそのままにしながらも関連性のある項目をある程度集約し、政策として意味のあるまとまりの形で評価を行うこととした。
その結果として、評価すべき政策分野は「郵貯改革」、「道路公団」、「金融・不良債権問題」、「国と地方の問題」、「持続可能な社会保障制度」、など15分野、項目としては「雇用創出」、「産業再生」、「年金改革」、「地方改革」、「三位一体改革」など34項目に集約して評価することにした。以下、その同じ区分けに従って自民党と公明党の評価内容と採点を紹介する
2. 郵貯改革
1.マニフェストの妥当性
・マニフェストに示された問題は「2004年秋頃までに結論を得る」ということのみであり、その時点では「民営化」すら明確ではなかった。郵政改革はなんのために行うのか、様々な利害が輻輳するこの郵政改革論議の中で貫かれるべき原理原則は何なのかという基本理念をマニフェストに明確にあげなかったことが、その後の議論の混迷を招く原因となってしまった。
2.実質的進捗度
・首相主導の準備体制は作られたが、重要問題のほとんどが今後の幅広い選択の余地を残している。1. 民営化の主要目的は何か。2. 貸出業務を含めた新しい総合金融機関を国が支援するのか 3. 民営化の目標と雇用と組織の維持の優先度、などで結論を出せないと先送りの可能性も。
3.アウトカム
・主要論点に方向性が打ち出されておらず、「論点整理(案)」にも「民営化の意義」「民営化のあり方」「4つの機能の目指すべき方向」それぞれの項に分けて郵政事業の将来像が織り込まれているが、いろいろな可能性や国民にとっておいしい話が並列的に書かれているだけで争点を外した先送りになっている。郵政改革といういわば構造改革の最重要テーマの進捗状況は極めて不十分であり、郵政改革がレッテルだけの民営化でお茶が濁されることになるリスクは極めて高い。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
「当面する重要課題について」のなかで取り上げられた。
3. 道路公団
1.マニフェストの妥当性
・「民営化」は経営のガバナンスを機能させることで、採算のない道路建設をやめさせるものである。こうした目的や理念は適切である。
・政府の法案自体を評価すると、「民営化」が道路建設を抑制する手段にはなっていない。
2.実質的進捗度
・「尊重」するとされた意見書は、新会社と機構は経営のガバナンス機能を果たすため10年後に一体化すると書いたが、政府・与党の合意では機構は45年後に解散で分離が固定化する。分離された二つの組織は経営のガバナンスは全く働かず、その意味での「民営化」の目標は失敗に終わっている。
3.アウトカム
・民営化法案は、あくまでも既存の整備計画に基づく道路建設を最優先にしたスキームであり、「民営化」が当初目指したものを形骸化させている。また、道路建設への税金投入も決まり、当初スキームが大幅に見直された。債務の45年の返済も決まったが、それが予定通りに行われるか見通しは暗い。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
「当面する重要課題について」のなかで取り上げられた。
4. ミクロの改革
a 規制改革(官民の不公正なども含む)
1.マニフェストの妥当性
・「重点施策」の解説では、思想的背景として、民間の活動に対する行政の介入を厳しく制限し、立法による以外の行政介入ができないことを原則とされている。ここに指摘されていることはすでに長年民間が望んできたことであり、遅きに失した感があるが、方向としては正しい。求められているのは具体的体制と施策である。
・これまでの総合規制改革会議における取り組みを評価した上で、それを受けた形での今後の方向性・ビジョンとして何を目指すのかを明確にする必要がある。
2.実質的進捗度
・医療・福祉・教育分野の「本丸」にも着手できるようになったことは大きな成果である。
・2004年になって、規制改革を加速する裏付けとなる計画等が策定されたところであり、今後の進展が期待される。
3.アウトカム
・大方の期待に比べるとその歩みは遅い。ようやく企業収益率の回復、企業・就労者の高付加価値産業へのシフトといった点で、構造改革の成果が出始めているところではないか。但し、どこまでが規制改革の直接的成果であるかは特定する方法はない。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
マニフェストにおいて「規制改革」を重視しているとは見えない。すなわち、「新規産業育成、規制改革により、経済を活性化させ、新たな雇用を500万人創出」との記載があるものの、規制改革における将来像・目標値及び具体的な手段についての記載がない。
...................................................................................................................................................................................
構造改革特区
1.マニフェストの妥当性
・マニフェストが名目経済成長率の「2006年度に2%以上達成」を掲げ、そのための手段として、「構造改革特区の活用」を位置付け、民における需要創出と民による主導・自立に向けた方向性を具体化する意思を示している点は評価できる。
・しかしながら、「国土の均衡ある発展」というステージが終わったあとの地域のあり方についてのコスト・ベネフィットや創造性確保に向けた新たな発想のあり方は描かれていない。
2.実質的進捗度
・第4次募集が終わり、今後も第5次、第6次と続いていくという意味では構造改革特区は具体的に動いているが、金融や医療といったいくつかの重要な構造改革は特区の対象ではなく、やりやすいことのみをやっているとも言える。
3.アウトカム
・まだ動き初めて時間がたっておらず、早急な成果を求めるべきではなく、最低3年の動向をみて判断すべきである。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
マニフェストに特に具体的記述はない。
5. マクロ政策
1.マニフェストの妥当性
・06年度の名目2%成長達成を公約したが、マクロ数字を公約化することより重要なのは、日本経済がデフレを克服し、持続可能な成長軌道に乗る道筋を描くこと。デフレの解消は遅れており、経済は依然、管理化が続いている。
2.実質的進捗度
・今回の景気回復は中国など海外要因が大きく、こうした局面がそう長く続くかは疑問。景気の回復の中でも地方、中小企業も含めて2極化、3極化が進行しており、景気拡大とは無関係に停滞する層が明らかになっている。
3.アウトカム
・2%目標はなんとか実現しそうだが、構造改革の成果が出たわけではない。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
マニフェストに特に具体的記述はない。
財政改革
a プライマリーバランス
1.マニフェストの妥当性
・理念と目標との関係、目標相互間の関係が不明瞭。
・マニフェストに掲げられた「プライマリーバランスの黒字化」と「公的債務の削減」は別の目標であり、それぞれを実現するための手段が描かれていない。
・財政の持続可能性という視点から見れば、状況認識に対する甘さが見られる。歳出抑制策は06年度までしか閣議設定されておらず、目標実現への手段は見えない。
2.実質的進捗度
・結果として大きく進展したとはいえない。04年度予算で特に大きな歳入措置が取られたわけではなく、歳出も、国については一般会計総額、一般歳出額ともに微増である。
3.アウトカム
・これまでの実績は、問題を悪化させていないという点のほか、積極的に評価できる部分は少ない。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
プライマリーバランスを始め、財政収支には触れられていない。しかし、その冒頭に掲げられている「安心・はつらつ社会」の構築には、財政の維持可能性を高めることは不可欠なはずである。国際的にみて最悪の水準にある財政赤字構造を永続的に維持できる可能性は低いが、このような状況下でプライマリーバランスを始め、財政赤字の問題に言及がないのは無責任ではないか。
| ||||||||||||||||||||
...................................................................................................................................................................................
b 歳出削減、予算改革
1.マニフェストの妥当性
・理念それ自体は、現在の日本経済を取り巻く環境から考えて適切なものであり、評価できる。理念に基づく目標、手段としても適切である。特に予算編成は、従来の仕組みを大きく変える目標を掲げるなど、意欲的なものである。
2.実質的進捗度
・全体として目標に沿った進展が見られるが、特別会計の改革は不十分。特定財源の見直しについては実績は見当たらない。
3.アウトカム
・公共事業関連については、総額の削減は着実に進んでおり、「官から民へ」という理念に適合するものとして評価できる。特別会計について、現時点では理念に値する改革はできていない。政策群の導入や一部複数年度化、政策評価の拡充などは、「目標重視の予算編成」の理念の実現に向けた第一歩として評価すべきであろう。
| |||||||||||||||||||||||||
公明党
「世界トップレベルの効率的な政府を再構築」、「経済・雇用の再生」、「平和・国際貢献」という理念を掲げており、それ自体は評価できる。その目標の多くは具体的であり、特に公共事業の効率化と削減目標、特別会計の廃止を含めた改革の方向性は評価できる。
| ||||||||||||||||||||
2004年05月12日 09:00
前の記事:言論NPOマニフェスト評価 報告書(要旨) page1
次の記事:言論NPOマニフェスト評価 報告書(要旨) page3







