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 【公明党】新マニフェスト評価

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言論NPO政策評価委員会(2005/8/30)

【公明党】
番号
主要項目
形式基準(40点)
妥当性(60点)
評価点
(100点)
評価内容
配点
(40点)
配点
(60点)
1
全体評価
772.7
318.7 454.0
 
平均点
38.6
  15.9 22.7
2
マニフェスト自体の形式要件と妥当性
40.0
連立重視で郵政改革を冒頭に掲げた。生活の視点からの政策提案は今回も貫いたが、これまで自民党に依存してきた骨太の政策もわずかだが書き込んだ。目標も明示されている。 連立前提で自民党の政策との補完的な役割が今回も基調だが、それであるならばアジア外交、安全保障など骨格的な政策での自民党の政策を受け入れるのかの判断も説明すべき。
20.0 20.0
3
郵貯改革
65
選挙後の国会で法案の成立に万全を期すと明確に示されているだけ。ここでは政権与党としてマニフェストの形式要件は自民党と同様の評価と考える。

構造改革の本丸としての意味やその設計について、説明不足。

独自の案は不採算でも郵便局サービスを維持するための「社会・地域貢献基金」の創設や、郵便だけではなく、郵貯・簡保など金融の全国一律サービスも確保することだが、雇用の確保や全国一律サービスの提供は反対派と同じ論点であり、それが民営化とどう整合するのか、党としての整合性を持った説明が必要である。

民間企業はむしろ努力をさせるべきであるが、その辺の思想の徹底が足らない。

また、今回の郵政改革の裏にある国家経済的にみて資金の非効率、かつ無駄な資金の投入の問題には触れていない。
23 42
4
金融・不良債権、産業再生
11.7
<金融>
何の言及もない <産業再生>
何の言及もない <中小企業>
貸出債権の証券化により無担保・無保証融資の拡大、動産担保のための登記・公示制度、中小企業相談士の商工会議所に配置、ノウハウや人脈のある企業OBを中小企業に派遣するための10000人目標の人材登録制度などを掲げている。
これらはすべて必要であるしそれなりの貢献をするだろう。しかし、中小企業の最も重要な問題はこれら個々の企業努力を超えて景気の影響を受けやすいことである。
この問題の対策にはなっていない。 また、貸し手側の途上与信を含めた与信、回収の技術水準が低いことがもうひとつの重要な問題であるが、そのことにはまったく触れていない。銀行の現場の知識が少ないせいであろう。
6.7 5
5
財政改革
27
連立相手の自民党と同じ「2010年代初頭の国と地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化」が目標として提示され、財政についても責任与党としてコミットしようとする姿勢に転じたことは評価できる。総論的な政策体系は示されている。歳出構造改革については、コスト縮減策や予算制度の改革措置、「事業の仕分け」による歳出削減が総論的に示されている。国と地方の公務員数一割削減も盛り込まれている。しかし、具体的な施策は歳出削減に偏っており、全体的な政策体系をなすには至っていない。歳出・歳入一体改革路線を提示していることは高く評価できる。しかし、消費税など必要な増収措置については明記がなく、税体系の抜本的改革との表現にとどまり、肝心な点が曖昧になっている。歳出削減のメニューに三位一体改革と社会保障制度改革を明記していることは評価できるが、歳出削減に数値目標がなく、具体性も欠いている。公明党がマニフェストで財政の持続可能性の問題を視野に入れ始めたことは評価できるが、目標実現に向けたコミットメントが薄く、責任政党のスタンスとしては未だに不徹底
15 12
6
規制改革・構造改革特区
-
<規制改革>
行財政改革はテーマにしているが、「官から民へ」というテーマはまったく語られていない。

<構造改革特区>
言及がない
- -
7
三位一体改革
23
基本的には自民党と同じであるが、次の点が異なる。「三位一体改革を郵政民営化と並ぶ構造改革の要」と表現し、政策のプライオリティーを明らかにし、2006年以降の改革では最終的な国と地方の税源比率を1:1にするという長期目標を明確に設定している。しかし、政策体系の提示テイジがない。そのため妥当性の判断もできない。
17 6
8
地域再生・道州制特区
30
<地域再生>
地域再生については、公明党が目指す都市再生とのつながりが必ずしも明確ではない政策が混在しており、政策体系といえるものにはなっていない。

<道州制特区>
道州制については、自民党同様、システムの設計思想すら示されなかった
12 18
9
公務員制度改革
30
理念、目標とも明確。しかし、専ら歳出削減の観点のみであり、公務員制度改革と言えるような内容の項目はマニフェストに盛り込まれなかった。 国・地方を通じ」は、国も地方もともに公務員をそれぞれ1割削減すると読めるが、日本では、官の合理化の上で国よりもより重要なのは、公務員数がより過大とされている地方の合理化。その点にも目を向け、それを数値目標化したことは評価。しかし、より重要な日本の課題に応えていない点で、自民党、民主党と同じ
10 20
10
司法改革
70
法制度改革の理念が提示されていない司法制度改革の理念を実現する改革の三本柱(司法ネット、裁判員制度、法科大学院制度)に言及している点は評価できる。そのうち、改革の人的基盤となる「法曹養成制度」においては、新司法試験のあり方について、「法科大学院教育が受験教育とならないようにするため、2006年度から始まる新司法試験を、資格試験にふさわしい内容としていく」としたことは、司法試験を、法科大学院教育を前提とした資格試験とすることを明記した点で理念を実現する手段として適切であり、理念との整合性もある。 また司法機能の強化にとって不可欠な「行政訴訟制度」の改革を掲げていることは、理念と施策手段が整合的であり、適切である。ただ、実現を図る担保力について言及がない
15 55
11
年金改革
30
抜本改革は実現したとの立場から制度への提案は自民党と同じく厚生年金と共済年金の一元化のみ。議員年金制度の廃止を公約し、それまでも道筋は描いたが時期の明示なし。年金制度で問題化する諸問題で新提案なし。将来的な一元化に含みは持たせたが、空洞化が続く国民年金では「未納・未加入問題を年次を区切って解決」と公約し、具体策なし。 社会保険庁は具体的な改革案を示せず。
15 15
12
子育て
55
目標と施策体系の整合性という観点では、自民党と同様に欠如。民主党に触発される形で児童手当を中学3年まで拡大。国民に対する負担については一切記載されていない。
25 30
13
雇用・失業者対策
52
公明党は、2003年時に提示した「500万人雇用創出」との一貫性を保ちマニフェストに「新産業育成、規制改革により、経済を活性化させ、新たな雇用を500万人創出します」ということを謳っている。自民党、民主党が全体の目標を出していない中で、それを提示していることは評価できる。 500万人という全体の数値はあるものの、その構成要素の説明はない。新産業については、新産業創造の箇所に若干の記述はあるものの、全体的な施策体系にはなっていない。失業対策についても、全体の目標提示がないので、施策体系を評価することはできない。失業対策について雇用創出との関係において政策が設計されていないので、効果は限定的にならざるをえない
12 40
14a
安全保障政策
25
公明党のマニフェストについては、前述のように、同党が常に自民党と役割分担していく政党であるという自己規定があってこそ正当化され得ると言える
15 10
14b
経済外交
50
「自公連立」という観点から見た場合、平和・人道主義では一貫しており、アジア重視をうたうなど補完性のある内容となっている。一党のマニフェストとして見れば平和・人道主義に偏重する一方で比較的重複の多い民主党政策と比べても「国益」の議論及び政策の具体策が欠落し、自国民の安全保障とこれに関わる日米基軸・アジア外交のバランスなど、当面の本質的な問題に正面から答えたものとは言えない。全体に目標と手段が明確といえず、手段が政策目標(平和人材育成など)になったかのような並べ方となっている。与党の立場にあり、中国、韓国との外交関係においてより積極的な実績が期待されたものの、実績への言及がHPにさえ存在していない。自らの唱える平和・人道主義とアジアの歴史認識問題など正面から向かい合った政策が展開されたとは言えない。ただ訪韓・中するだけではなく、具体的にどういう施策を手段とするのか(靖国問題など)に曖昧さがある。
20 30
14c
ODA政策
10
ODA予算の20%を人間の安全保障に、5%をNGOに振り向けると記されている。これはインプット目標であり、これを投じることで日本のODAとして何を目指すのかその理念と目標が描かれていない。DAが安保、外交手段として位置づけられていたところ、ODAが本来有する人道支援、開発支援(人間の安全保障)に着目しているところは評価できる。しかし、人間の安全保障が何であるのか、理解していないようにみえる
3 7
15
新分野戦略
55
<研究開発・創業>
公明党の「マニフェスト進捗」は進捗表をまとめ、それぞれの項目に「進捗状況」と「今後の課題」という提示がされているのは評価できる。とりわけ行動を通じてわかってきた課題を明示使用する姿勢は評価すべき


具体的に何も触れられていない。

<観光立国>
2003年には「観光立国の戦略的展開を求める20の提言」をしたにもかかわらず、その結果は「進捗状況」の中にはまったく報告されていない。「進捗状況」の中の政策テーマ20番では「今後の課題」として「アジア諸国のノービザ施策の一層の緩和、航空料金の値下げ、観光地の魅力の一層の向上、通訳の増員など関係省庁一体となった誘致施策の拡充が必要です」と記しているがほとんど当たり前のことであり、どうやってやるのかが問われるが、今回のマニフェストには一切触れられていない
30 25
16
環境問題(エネルギー)
25
「ごみゼロ」作戦や「省エネ・クリーンエネルギー促進作戦」で京都議定書の国際公約をどう達成するのか、「太陽・水素系エネルギー経済社会」とは何であり、それへの転換がどのようにして進められるのかなど、不明確な内容が多過ぎる。
15 10
17
治安対策
60
「空き交番」は今回も掲げられ、治安回復の目標として警察の「検挙率の向上」を書き込んだが、その検挙率目標とそれを実現する施策体系、ロードマップはまだ曖昧である。犯罪件数、検挙率とも改善傾向は見られるものの、危機段階を脱したいえず、前回の衆議院選で最優先課題にあげたのであるならば、今回はより明確にすべきである。
25 35
18
食料政策
60
農政そのものについては自民党に譲った形となっており、やる気ある担い手への集約と品目横断的な直接支払いなど、基本的な骨格は自民党と同じ内容を踏襲している。食料自給率目標については、カロリーベースでは自民党よりもやや高い50%を設定し、金額ベースの目標も80%程度として設定している。カロリーベースだけであれば、付加価値の高い農産物に向けて日本の底力が出ないということで、政府ベースでもカロリーベースの45%だけではなく、金額ベースでも75%を設定しているが、公明党は金額ベースについても政府ベースよりも高い目標を設定した。しかし、既に設定された目標だけでも達成には相当の努力を要するのであり、公明党の目標は実現可能性が薄い
20 40
19
NPO政策
5
NPOや公益法人制度などをターゲットにしたマニフェストが存在しない。
教育分野、ODA促進の手段としてNPO、NGOの活用が謳われている。
NGOについては、税制優遇措置の必要性が説明されている。

ODA予算の5%をNGOに割り振るとある。しかし、日本のNGO数は400件弱であり、組織規模や人的資源は発展途上にある。これらがODA5%を消化できるだけの力はない。
3 2
20
教育
49
体的な目標設定としては、自民党同様、有権者である親が要請する全国一律ミニマム水準の目標設定は欠けている。但し、部分的には、2003マニフェスト同様、「中学校卒業段階で日常英会話ができるようにする」とのミニマム水準の目標設定(その手段としての「小学校の英語教育の必修化」)も見られる。また、「国は教育条件、内容の最低限の基準だけを定め、地域・学校が教育目標、教員人事、学級編成、カリキュラム等を自由に設定」との考え方が明示されているが、これは教育のミニマム目標の設定につながるものであるとともに、日本の教育手法の今後のあり方に大きな方向性を提示したものと評価できる。この点では民主党より踏み込んでいるが、この手法の実効を担保するための国によるチェックシステムの導入にも言及する必要はあった
17 32

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2005年08月30日 17:21

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