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【vol.8】 『言論NPOアジア戦略会議』 中間報告

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■■■■■言論NPOメールマガジン
■■■■■Vol.8
■■■■■2002/11/26
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言論NPOは、日本の政策課題について本物の責任ある議論を、ウェブ、雑誌、フォー
ラム等で展開しています。人任せの議論では決して日本の将来は切り開けないからで
す。政策当事者や財界人らが繰り広げる、白熱の議論の一部を皆さんに公開します。
                      http://www.genron-npo.net

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●INDEX
■ 『言論NPOアジア戦略会議』 中間報告

  ○第1回会議~第6回会議、「言論NPO 拡大アジア戦略会議」報告

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アジア市場への日本経済の空洞化、激動の続く朝鮮半島情勢、アジアのニューリー
ダーとなりつつある中国の動向、そしてアメリカのアジアへの影響力......こうしたア
ジア情勢の中で、日本は今後、対アジア戦略をどう立てていけばよいのだろうか。

言論NPOでは、21世紀のアジアにおける日本の地位、役割、存在感を深めるための中
長期戦略を描き出すために、今年8月に「言論NPOアジア戦略会議」を立ち上げ、月2
回のペースで世界の将来像を含めた総合的視点での議論を重ねてきました。

来春のシンポジウム開催に向けて、毎回専門家による専門的視点からの講話をもと
に、会議メンバーによる白熱した議論が展開されてきたこれまでの会議の経緯を報告
します。

●第1回会議(8月28日)

第1回会議では、今後の議論をどのような視点で進めていくかについて、会議メン
バー間で白熱した議論が展開したが、今後の議論の方向性について、次のような共通
認識が確認された。

会議の目的は、21世紀のアジアと日本の関係を考え、アジアにおける日本の地位、役
割、存在感を深めるための中長期的戦略を描き出し、来春のシンポジウムにおいて、
それを政策提言として打ち出すことにある。
そうした方向での議論を深めるためには、ただアジアと日本だけを考えていればよい
のではない。そこでは世界の将来像の議論をも含めた総合的な視点が必要になってく
るし、当然、米国、中国のアジア戦略との関係も非常に重要である。また、例えば、
日本と同じ敗戦経験をもつドイツがEUの中でどのような戦略をもってきたかは日本の
アジア戦略を考える上での教訓になるであろう。

「アジア戦略会議」では、こうした総合的視点をもちながら論点を整理し、今後の議
論を積み重ねていく。そのために9月から月2回のペースで会議を開き議論を重ねてい
く。まずは12月上旬くらいまでを目途に、会議のメンバーに加えゲストスピーカーを
招いて、それぞれの専門分野をテーマに専門的視点からの話を聞き、それを出発点に
討論を行っていくことにする。そして年末から来春まで、会議のメンバーによる政策
提言に向けての具体的議論を集中して行う。

●第2回会議(9月13日)「中国の現状とドイツからの教訓」

○国分良成(慶応義塾大学教授)
○イェスパー・コール(メリルリンチ日本証券チーフエコノミスト)

アジア戦略を考える上で、中国の現状や外交戦略を検討することは無視することがで
きない。また、日本と同じ敗戦経験をもちながらヨーロッパ統合を着実に進めてきた
ドイツの経験から学ぶことは非常に有意義であろう。今回はそうした視点に立って、
会議メンバーである国分良成氏による中国地域研究の立場からの、イェスパー・コー
ル氏によるドイツとEUの関係を踏まえた、それぞれのお話をうかがった。

国分教授からは、中国の現状を8つのポイントにわけて説明いただいた。つづいて
イェスパー・コール氏が、日本とアジアの関係との比較という視点から、ドイツとEU
の関係についてお話しくださった。
お二人の話に対して、会議のメンバーから活発な意見が出され、中国に対して日本が
とるべき対応から日本の歴史教育・研究のあり方まで、幅広い議論が展開された。

●第3回会議(10月3日)「朝鮮半島情勢を中心とした日本の安全保障問題」

○伊豆見元(静岡県立大学教授)
○鶴岡公二(政策研究大学院大学教授)

今回は、北朝鮮をめぐる国際関係を専門とする伊豆見元氏をゲストスピーカーに招
き、昨今の朝鮮半島情勢を中心とした安全保障問題についてお話いただいた。それを
ふまえ、鶴岡公二氏が日米関係をふまえた日本の対朝鮮半島の戦略についてお話しく
ださった。

9月の日朝首脳会談以降、正常化交渉再開問題に加え、拉致被害者問題と、北朝鮮を
めぐっては現在さまざまな問題が生じ、日朝関係は難しい局面を迎えている。伊豆見
氏からは、こうした状況を韓国、米国の動向も視野に入れてお話いただいた。その
後、アジア戦略として朝鮮半島情勢を考える場合無視することのできない日米関係に
視点をおいて、会議メンバーの鶴岡氏からもお話をいただいた。そして、2人の専門
家の話を基に、朝鮮半島をめぐっての日・米の戦略を中心に、会議のメンバーによる激
しい議論が展開された。

●第4回会議(10月21日)「日朝経済関係の現状と課題」

○深川由起子(青山学院大学助教授)
○安斎隆(アイワイバンク銀行社長)

今回は、日韓経済関係の現状と課題について、韓国経済の専門家である深川由起子氏
と、長年日朝関係に携わってきた安斎隆氏に、それぞれ深い研究成果と豊富なご経験
をふまえたお話をいただいた。

深川氏はまず、現在構想されている日韓自由貿易協定(FTA)について、日・韓・中
の経済動向に詳しい立場から、今なぜFTAなのか、そして、そのメリット、効果、実
現への条件は何かなど、検討課題を具体的にお話くださった。それをふまえ、安斎氏
から、実際日韓関係に携わった豊富なご経験に基づいたお話をしていただいた後、会
議メンバーによる活発な質疑応答と議論が展開された。 

●第5回会議(11月5日)「アジア全体の安全保障問題~日米関係を踏まえて」

○秋山昌廣
(財団法人シップ・アンド・オーシャン財団会長・学習院大学特別客員教授)
○河野克俊(防衛庁海上幕僚監部防衛課長)

今回は、「アジア全体の安全保障問題~日米関係を踏まえて」というテーマで、ゲス
トスピーカーに元防衛事務次官の秋山昌廣氏と現役の防衛庁幹部である河野克俊氏を
迎えてお話をうかがった。

まず秋山氏に、元防衛庁事務次官としてのご経験と現在安全保障問題を専門とする教
授の立場から、朝鮮半島、台湾、中国の地域問題を安全保障の視点から捉えたお話を
していただいた。その後、河野氏が米海軍の戦略変化と自衛隊の対応について、現役
の防衛庁幹部としてのご経験を踏まえてお話しくださった。お二人の興味深いお話に
対して、会議メンバーから、それぞれの専門的立場に立った意見や質問が出され、活
発な議論が展開された。

●第6回会議(11月18日)「企業人の目から見た日本の対アジア戦略」

○植月晴夫(三菱商事地域総括部長)
○大辻純夫(トヨタ自動車渉外部海外渉外室長)

今回は、「企業人の目から見た日本の対アジア戦略」をテーマに、会議メンバーであ
る植月晴夫氏と大辻純夫氏から、それぞれ三菱商事とトヨタ自動車のアジアにおける
事業展開状況と今後の対応について、豊富な実務経験をふまえたお話をうかがった。

まず植月氏がアジアをビジネス展開の大きな柱とする三菱商事の現状と今後の課題を
お話し下さった。つづいて大辻氏からはトヨタ自動車の現状に加え、アジア市場の自
由化の流れへの対応についてお話しをいただいた。

その後、お二人のお話をふまえて会議メンバーが意見を交換、アジア市場への日本経
済の空洞化が進む中で、日本での企業展開、企業サイドの視点からの政府と民間がも
つべきアジア戦略からコミュニケーション能力の問題まで、幅広い視点での活発な議
論が展開された。

●「言論NPO 拡大アジア戦略会議」(11月19日)

○F. J. リヒター(World Economic Forum(ダボス会議)アジア地区Director)

言論NPOでは、World Economic Forum(ダボス会議)のアジア地区Directorであ
るF. J. リヒター氏を迎え、言論NPO理事会およびアジア戦略会議による「拡大アジア
戦略会議」を開催した。

言論NPO理事会からは藤澤義之氏(メリルリンチ日本証券会長)、松井道夫氏(松井
証券社長)、イェスパー・コール氏(メリルリンチ日本証券チーフエコノミスト)、
アジア戦略会議からは座長の福川伸次氏(電通顧問)、加藤隆俊氏(東京三菱銀行顧
問)、深川由起子氏(青山学院大学経済学部助教授)が参加し、活発な意見交換が行
われた。

まず、リヒター氏から「アジアと日本」についてのお話があった後、中国がアジアの
ニューリーダーになりつつある動きに対して、日本の対アジア戦略をどう立てていく
べきかについて議論が白熱。また、アジアのFTA(自由貿易協定)についても活発な
議論が交わされた。

●言論NPOアジア戦略会議の記事はウェブサイトにも掲載されております。
http://www.genron-npo.net/jp/debates_asia_set.html


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