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 小泉政権第3期(2005年8月)実績評価 評価の視点

合計点
実績
実行過程
説明責任
自民党
62.5点
27.5点
25点
10点
公明党
0点
0点
0点
0点

ここでは最初に評価にあたって言論NPOが考慮した視点を説明します。
評価点の詳しい説明を先に知りたい方はこちらをご覧ください。


評価の視点

 日本の経済外交の戦略は、世界や国内の潮流の中で現在の日本が直面する特殊状況は何であり、そこから導かれる課題は何かを見極め、その課題解決の戦略を模索する中から組み立てられるべきものです。日米同盟路線が所与の与件であるという前提の下で日本の外交路線の選択肢は、安保面では日米同盟維持を前提としつつも、経済外交面ではアジアとの連携をどう深めるか、に優先順位が置かれるべきです。


 日本がグローバル経済の中でアジアの繁栄に向けてどのような価値を提供し、それを通じて、高齢化・人口減少社会に突入する日本が自らの生産性をどう高めていくかが、戦略の中軸となります。経済外交の分野でマニフェストに本来問われているものは、これがどこまで描かれているかです。
自民党2003マニフェストはWTO,FTAの推進、直接投資の倍増が謳われ、個別の政策手段に対する言及はありますが、日本がアジアに対してどのような国際経済戦略を描いていくのかは明確に示されていませんでした。

 今後、日本が人口減少社会に転じていく中にあって、日本が活力ある未来を開くためには、日本は生産現場からは撤退して投資国家として生きていくのか、生産現場を残し、日本人だけで労働生産性を高める方向を歩むのか、外国からもっとヒトを受け入れることで活力を維持する道を歩むのか、その場合、日本社会としてその覚悟をどこまで固め、日本人の意識を真にグローバル社会に適応したものへと変革していくのか、こうした大きな国家路線の選択の下で初めて国際経済戦略が描かれてくることになるはずです。

 マニフェストの本来あるべき姿を考えれば、それは、まずこうした将来の日本の国家社会の姿を描き、その下に国際経済戦略を構築しつつ、経済外交の基本的な理念や目標を位置付けるという、一つの大きな政策体系を提示したものであるべきでしょう。個別の政策手段のあり方はその中で有機的に位置付けられなければなりません。マニフェストは、有権者にどのような国家像を選択するかを問うものでなければならず、個別の手段に対する有権者の政策判断も、これがあって初めて可能になります。
経済外交で追求すべき「国益」を仮説的に定義しますと、ひとつは、日本をより開放度の高い国へと変革し、アジアを始め世界にとって「魅力的な日本」を構築し、世界からモノ、サービス、カネ、ヒト、知恵、情報を惹きつけ、自国の活力、生産性の向上に活用することが考えられます。自民党2003マニフェストは、対日直接投資は外資による経済支配ではなく自国の利益に資するものであるという点をメッセージとして伝えている点では評価できます。しかし、この点は、日本の真の開国という将来像に向けた理念の下に体系付けるべきでした。もうひとつは、日本からの経済活動基盤の配置が進んだアジアと公正で安定的な共通の繁栄基盤を構築することです。

 これらは、日本社会の理念や将来像はどうあるべきかについての選択と切り離せません。しかし、各党のマニフェストはそのような国家像、その下での国際経済戦略のあり方、日本がアジアの中でどのような役割を果すのか、という点について提示できておらず、国際社会に対するより積極的、主体的な価値創造を訴えるに至っていないのは残念です。




2006年02月24日 23:48

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