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 「市場化テスト」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / 政策課題の妥当性

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言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

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3/10
4/10
14/30
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7/20
10/30


政策課題の妥当性 14点/30点中


形式評価 13点/20点中

【目標・課題は示されているものの、具体的な工程は不明】

 安倍政権はマニフェストの中期計画にあたる「進路と戦略」(2007年1月25日閣議)おいて、民間の活動領域の拡大、効率的な行政の推進のための民間活力の最大活用という2つの政策目的の下に市場化テスト法の活用を謳っています。

 また、同年2月、経済財政諮問会議は「公共サービスの全面的な改革のために」を提示し、それに基づいて策定された6月公表の「骨太2007」には、①対象事業の抜本的な拡大②各府省の取り組みの評価、③独立行政法人などへの拡大などを盛り込んでいます。

 したがって、安倍政権は市場化テストのもつ前述の2側面の双方を目標に掲げ、それを達成する上での当面の課題を示していると言えるでしょう。

 しかし、市場化テスト拡大の方向性は提示したものの、それを達成するための具体的な方策や工程は示されていません。 


実質評価 1点/10点中

 前政権下の2005年度より、市場化テストモデル事業が実施されました。

 モデル事業は2005年、2006年に、3分野8事業(ハローワーク、社会保険庁、行刑施設)が実施され、義務化はされていないもののPDCAサイクルにのっとり、評価結果を持って、次期事業に反映をすることになっています。

 しかし、安倍政権下での取り組みはこうしたPDCAサイクルと連動しているものではなく、むしろ意識的に無視して進められた可能性もあります。

 例えば、経済財政諮問会議の主要なテーマとなり、ハローワークへの市場化テスト導入が決定した時期(2007年5月)には、試行事業の評価報告書は公開されておらず、官民競争入札等管理委員会にも提出されていませんでした。また諮問会議の議事録をみる限り2005年、2006年に実施されたハローワークのモデル事業の評価結果を踏まえた議論はなされていません。

 さらに2007年6月初旬に公開されたハローワーク試行事業評価報告書は、パフォーマンス、コスト面のすべてで民間業者が国に劣っており、それでも市場化テストを早急に進めなければならなかった理由もみあたりません。

 もっとも、ハローワークの民間開放については、1996年から行なわれてきた経緯があります。ILO条約に違反することや、雇用保険制度と職業紹介の一体化運用の必要性などを理由に長らく進展しませんでしたが、市場化テスト制度を導入したことにより、諮問会議のリードする形でハローワークの民間開放に拍車がかかりました。
 
 しかし、ハローワークの市場化テスト導入にかかる議論や政策形成プロセスは、PDCAサイクルにのっとって動いたものではありません。10年来の課題であったハローワークの民間開放実現という別の思惑を先行させた議論になっています。


【事実上、公共サービス事業の民間開放のみに重点】

 またこの議論プロセスでは、官民競争入札とありながらも、実際応札したのは民間企業のみという課題についての議論や問題提起も十分ではありませんでした。

 全省庁が積極的にテストを受ける必要があることは諮問会議から提示され、さらに事務局(公共サービス改革推進室)が設置した評価委員会は各省庁の市場化テストへの取り組みについてA〜Eのランキングを行なっています。

 しかし、これらの議論や試みは対象領域拡大を目途としたもので、競争に官側が参加することを促し、それを実行可能とする制度設計が提案されたものでもありません。

 このように、安倍政権は市場化テストの二つの側面(民間開放に加え、市場のテストを通過することで、官の公共サービスのパフォーマンスをあげる)を重視する政策目的が掲げられたものの、その政策をどう実行するのかの政策の体系や目的、さらに工程が曖昧な結果、公共サービス事業の民間解放のみに重きが置かれた議論になっていると言えます。 



2007年06月25日 15:07

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