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 「財政再建」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / アカウンタビリティー

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言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

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アカウンタビリティー 9点/30点中

 課題設定に関しては、3点セットの財政に係る記述は他の分野に比べても具体的で、3点背景にある考え方や政策工程なども「骨太2006」や「進路と戦略」の形で公表されています。しかし、消費税に係る説明責任は、国民への負担増を問うものであるだけに、もっと尽くされるべきでした。また、近年の予算編成プロセスには、議事録が公開される経済財政諮問会議において重要事項が審議されるプロセスが組み込まれているなど、説明責任の面では基本的に問題のないものとなっています。但し、評価の視点で指摘した(1)~(5)の論点について、安倍政権のスタンスを明確化するプロセスが必要だったと考えられます。 

 19年度予算の実績については、国会や経済財政諮問会議などとの関係で制度的に説明責任が担保されており、また、予算の説明資料などでも十分な説明が行われています。しかしながら、「骨太2006」で示された歳出削減額(▲11.4兆円~▲14.3兆円)の5年間の工程やその進捗をフォローし説明する体系的なプロセスは確立していません。そのため、歳出削減をここまで実現しても財政健全化まではこれだけの距離があるという形での説明方式の確立が望まれます。

 また、19年度予算を踏まえた財政の中期的な見通しにおいて、国の財政に係る財務省の試算と内閣府の推計とがどう整合的に接合するのかが不明瞭で、計数に基づいた財政論議を困難にしているきらいがあります。消費税に係る抜本的な税制改革も含め、評価の視点で指摘した(1)~(5)の課題について、19年度予算の成果も踏まえた安倍政権の基本方針を明確に説明する努力はまだ行われていません。

 特に(1)に関しては、足元の財政状況の改善を受けて、最近では財務省や財政制度等審議会から「利払い費込みの財政収支」の議論が出ているものの、それと現在の政権の目標である「PB黒字化→債務残高の対GDP比の安定的引下げ」目標との関係、あるいは債務残高そのものの縮減目標の必要性との関係が、政権全体の立場で整合的に説明されていないことも、評価を引き下げます。

 他方、歳入改革については、今回の2007年の「骨太の方針」では「こうした歳出改革の取組を行って、なお対応しきれない社会保障や少子化などに伴う負担増に対しては、安定財源を確保し、将来世代への負担の先送りは行わない」との表現にとどまり、歳出・歳入「一体改革」の具体的なアカウンタビリティーはついに果たされませんでした。

 「代表なきところに課税なし」からその歴史が始まった議会制民主政治というものの根本にあるのは、国民の税負担の問題です。来る参院選は安倍政権として初めて行われる国政選挙であり、国民から本当に信認を受ける気持ちがあるのであれば、税負担の具体論を先送りすることはできないはずです。それをあえて曖昧にしたことは、民主主義のプロセスを軽視していることにほかならず、この政権のアカウンタビリティーに重大な欠陥があることを示すものといえます。



2007年06月25日 15:07

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