「経済」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / アカウンタビリティー
![]()
![]()
言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アカウンタビリティー 5点/30点中
成長路線一辺倒に国民の理解は得られるか
【イノベーションと経済成長】
例えば、産学連携のために研究開発費を増額し、あるいは税額控除を講じるとしても、それらの施策がどれほどイノベーションを促進し、将来の経済成長につながるかは未知数です。将来起こるかもしれない僥倖にすべてを賭けるようなことになります。本来、イノベーションは民間経済主体がどれだけ頑張るかに依存しています。「官から民へ」の流れの中で補助金、政策金融、規制など多くの政策手段を次々と放棄してきた政府に民間の行動を担保する手段は少なく、その実効性についてどこまでアカウンタビリティーを果たしうるのかという問題があります。
【経済成長と財政再建】
財政再建を経済成長と結び付けて、成長経路を伸ばしていけば増税はいらないといった最もオプティミスティックなシナリオに基づいた議論を行うべきではありません。当面の景気の良し悪しとは離れて、長期的に租税基盤をしっかりさせる仕組みを構築する議論をすべきです。すなわち、資本所得、労働所得、金融取引全般を正確に把握するシステムに、社会保険料の徴収を組み込めるような仕組みを構築し、国民が納得できる公平な公的負担を担保していくべきです。歳出改革も、現在の支出構造が日本の社会にとって本当に必要かどうかという文脈で見直されるべきでしょう。
【経済成長と格差問題】
成長政策という格差を拡大する可能性がある政策の一方で、格差の問題にも取り組むのなら、地域的にも年齢的にも所得階層的にもバランスする再配分のデザインを並行して構築し、ワンセットで説明しなければなりません。
必要なのは、現在の格差感の本質的な原因に着目し、それに応える説明を行うことです。
第一に、不平等の源泉の相当部分が資産の相続や資産所得に由来しています。資産所得の正確な捕捉や資産税の議論を正面切って行うべきでしょう。
第二に、不公平感の背景には、今の経済社会システムの中で頑張っても無駄だという不信感が強まっていることです。結果として発生する格差に対する納得感が得られる仕組みこそ国民は求めており、その点のアカウンタビリティーを果たすことが、結果の平等を重視する民主党の議論よりも、多くの普通の市民の共感を得るのではないでしょうか。
2007年06月25日 15:07
前の記事:「医療」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / アカウンタビリティー
次の記事:「財政再建」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / アカウンタビリティー







