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 「郵政民営化」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / 政策課題の妥当性

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言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

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政策課題の妥当性 7点/30点中

形式評価 5点/20点中


【独自の課題設定はなく、小泉政権下で決まった理念や内容を、予定通り進めているだけ】

 政権構想では郵政民営化について言及すらなく、その位置づけは、政権の基本的方向性の柱の一つである「自由と規律でオープンな社会」の下に置かれた「官と民との新たなパートナーシップの確立」の下の「小さく効率的な政府の推進。民間活力フル活用」に見出すしかありません。

 所信表明や施政方針では、「国や地方の無駄や非効率を放置したまま、国民に負担増を求めることはできない…行政改革を進め…『筋肉質の政府』を実現」との上位理念の下、「郵政民営化法の基本理念に沿って、平成19年10月からの郵政民営化を確実に実施」(*)とあるのみです。

 また「進路と戦略」でも、「21世紀にふさわしい行財政システムの構築に向けて」内の一項目の「効率的な行政の推進」の下に上記(*)に「円滑かつ確実に」を加えた文言が盛り込まれただけの内容となっています。しかし、何らかの問題点が発生していることが背景にあるとしても、この表現だけでは抽象的に過ぎます。

 このように、安倍政権における郵政民営化は、同政権が掲げる簡素で効率的な「筋肉質の政府」に向けた行政改革の一手段として、既に小泉政権下で決まった改革の理念や内容を予定通りに実現するに過ぎないものです。すなわち、安倍政権としての課題設定はなく、既定の政策手段の実施の約束を、期限の明示とともに確認しただけの内容となっています。


実質評価 2点/10点中


【小泉改革路線は継承されましたが、安倍政権として必要な課題設定はなされていません】

 郵政民営化について、安倍政権のミッションは既定路線の確実な執行にあるのは事実です。そのため、民営化プロセスに課題が発生していなければ、安倍政権が小泉改革路線を継承することを表明し、「守旧派」の巻き返しを排除する上でも、こうしたマニフェストに、一定の意味はあったでしょう。

 しかし、本評価でみるように、郵政を民営化するだけでも大きな課題が発生しており、また国民経済に与える影響は大きいため、懸念も各方面から表明されています。それにも関わらず安倍政権は、その解決の道筋も、民営化の着地の姿も示していないのであり、こうしたゼロに近い課題設定で済まそうとする姿勢は評価できません。

 ちなみに、2007年「骨太の方針」においても、郵政民営化は、「21世紀型行財政システムの構築」の一項目である「独立行政法人等の改革」の中で、上記(*)に「円滑・確実に」を加えただけの同一の文言での言及があるのみです。このように、これまでの政権期間を通じて、本分野に対する課題設定への、安倍政権としての関心の薄さが覗われます。



2007年06月25日 15:07

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