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 「郵政民営化」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / 実行プロセス

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言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

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実行プロセス 15点/20点中

 形式評価 10点/10点中


【2007年10月の民営化開始に向けては、想定されたプロセスが着実に実行されています。】

 現在、評価の視点でも述べた準備期にある郵政民営化プロセスは、小泉政権時に引き続き、同政権時に確立された体制と手順の下で、安倍政権でも、2007年10月の民営化開始に向け想定されたプロセスを着実に歩んできています。

 本年4月には、日本郵政株式会社が、民営化後のグループ各社の経営計画となる「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画」の申請を総務大臣に対して行いました。この実施計画では、2011年度の日本郵政グループ全体の税引き後利益を5870億円と見込み、その半分以上を郵便貯金銀行が占める姿が示されています。

 そこでは、郵便貯金銀行の収益の柱は国債などへの資金運用益であり、長期金利が民営化後5年で4%まで上昇した場合に2011年度の税引き後利益は、現在の金利水準で推計した3040億円から780億円に激減することなども示されました。

 また、郵便貯金銀行が住宅ローンやカードローンに新規参入する方針や、店舗の一部は顧客に資産運用を提案する「コンサルティング特化型」にする計画も盛り込まれ、郵便保険会社は医療特約の改善や保障限度額の引き上げに取り組むことなども示されました。さらに5月には、日本郵政公社の第4期(平成18年度)決算も公表されています。


 実質評価 5点/10点中


【施策インプットは着実ですが、郵政事業を民間企業として成立させる道筋がみえません】

 民営化に向けた施策のインプット自体は着実ですが、評価の視点で触れた①~③の論点については、政権としての考え方の発信が不十分です。そうした中で、民業圧迫脅威論や、日本郵政の西川社長の下での特定郵便局長の動きなどについて、一部に議論の混乱もみられ、関係者の基本認識の共有が十分に進んでいません。

 そもそも、これだけ国民生活に関わる巨大事業の民営化であるにも関わらず、マニフェストにも見られるように安倍政権の関心は高いとはいえません。そのため、問題の所在についても、国民に共有されるには至っていません。

 現在の計画では2017年まで10年もの長期間、郵政事業の完全民営化は未実現の状況が続き得ることになります。しかもその間は、4社の再生にあたる親会社の日本郵政株式会社の株式は、政府が保有したままです。しかし、郵政事業の再生を民間企業再生のプロセスを通して実現するならば、日本郵政株式会社の株式も上場する必要があります。

 この点について、2007年1月に総理は同社に対し、金融2社の株式上場の早期実施のための具体的な措置の検討と、株式の早期上場及び政府による処分を可能とする準備を急ぐよう指示しました。政府保有株売却の時期を早期決定した後は、その着地点に向け、政府ではなくマーケットを相手に経営を構築する民間経営的ガバナンスを課すことも急務です。



2007年06月25日 15:07

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