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 「治安」に関する安倍政権の実績評価 点数の根拠 / アカウンタビリティー

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言論NPOでは、これまでに安倍政権が行った政策の実績評価をしました。

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アカウンタビリティー 5点/30点中

 【政権の決意は伝わりましたが、「世界一安全な国、日本」という理念が曖昧でした。】

長崎市長の銃撃事件など、世間の耳目を引く凶悪犯罪の発生の際に見せてきた対応や、総理の犯罪者に対する厳しい姿勢など、「安全・安心」な社会に向けた政権の決意が国民に伝わっていなかったわけではありません。

しかし、与党や政府が治安対策を大きく喧伝した小泉政権時と比べると、マニフェストの段階でも、政権運営においても、安倍政権では治安のアジェンダ上の優先順位が後退した印象があります。この点では、犯罪者に対する断固たる姿勢の表明自体が大きな犯罪抑止効果を持つことに鑑み、治安対策には変わらぬ力点を置くことを示す工夫が必要でした。

こうした問題点があった一方、「世界一安全な国、日本」という理念で、治安分野でも日本人が誇りを取り戻すことを掲げるのは、「美しい国」の一つの要素は「誇りの持てる国」であるため、安倍政権全体の文脈の中からも感覚的には分かりやすかったといえるでしょう。

2007年の「骨太の方針」では、この目標の下に「地域と連携しつつ犯罪から子どもを守る取組」、「犯罪被害者等への支援の充実」、「銃器対策の強化」、「組織犯罪、国際的な犯罪、テロ、サイバー犯罪等への対策の推進」、少年法の改正を踏まえた対策、外国人の入国・在留管理体制の強化など、マニフェストに比べ、アジェンダ設定の広がりもみられます。
しかし、「世界一安全な国、日本」の復活を治安対策の最上位の目標に掲げるならば、どうなればその「復活」になるのか、何らかの説明をするべきです。
具体的には、単に個々の手段に取り組むことを説明するだけでなく、そうした施策の効果や、効果がどう組み合わさって、目標が達成されるのかが、納得感をもって理解されるよう説明が求められます。

また、評価の視点(イ)のとおり、日本の治安インフラは、社会の安全・安心を確保する装置として、刑事司法システム全体の効率性や実効性を問い直す段階との認識が必要です。しかし安倍総理が唱える「戦後レジームからの脱却」は曖昧であり、それが何を指すのかを定義することを通じ、政治が取り組むべき真の課題が見いだされるべきです。

同様に、評価の視点(ウ)で指摘した、防犯を切り口とした地域コミュニティーの再生も、本来は、地域や家庭の価値を重視する「美しい国」であるはずです。これは例えば、従来は水と油だった教育と警察が、治安を媒介に一体となり対策に取り組む動きがある中、それをコミュニティーの再生につなげるため、「美しい国」を語るというようなことです。


2007年06月25日 15:07

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