日本の課題を考える

-46%が二大政党制は目指すべき政治ではないと回答-
日本の政治に関する緊急有識者アンケート結果公表

このエントリーをはてなブックマークに追加

 言論NPOは、鳩山前首相が辞任した翌日の6月3日より、学者や企業経営者、幹部、公務員、ジャーナリストなどの有識者500人を対象に「民主党の実績評価」、ならびに「日本の政治」に関するアンケートを行いました。今回のアンケートは、来る参院選を見据えた民主党の政権運営に関する評価のほか、日本の政治の現状、マニフェスト政治自体についての認識を求める内容となっています。今回集計したのは、その中の171人です。


 今回の有識者アンケートでは、まず日本の政党政治のあり方や政治の現状について尋ねています。第一に、二大政党制が日本の政治が目指すべき政治なのか、という問いに関しては、「そう思わない」と答えた人は46.2%と半数に近づき、「そう思う」の27.5%を大きく引き離しました。
 
 また、「日本の既存政党には期待できない」と答える人も51.5%と半数を超えました(「期待している」は16.6%)。既存政党に期待していない理由として、合わせて7割近い人が、「どの政党も大衆迎合の、ポピュリズム的な政策を競っているだけで、日本の未来を競っていないから」、「新しい日本に向けた構想力が乏しく、課題解決能力が不足しているから」と答えています。

 


 その上で、政治の現状をどう見るか、に関しては、「既成政党の限界も明らかになり、政界再編や新しい政治に向けて再考が始まる時期」が48.5%、「これまでの政治を一度壊し、新しい国や政府、社会のあり方を模索する時期」が46.2%とそれぞれ半数近くになっており、そのため、日本に期待する政権の姿として、31.6%が「期待する政治の姿が見えない」と答えています。



 日本政治がこうした状況にも関わらず、一方では有識者の69%が、国民との約束を軸としたマニフェスト型の政治を目指すことに賛成しています。そうした認識が多数を占める中で、昨年秋の総選挙で掲げた民主党のマニフェストの多くが事実上の修正に追い込まれた原因を問う設問では、「民主党のマニフェストの内容自体が、課題解決に向けた政策というよりもばらまき主体の膨大な支出リストにすぎなかった」が38.7%で最も多く、「財源を無駄削減だけに絞り、恒久財源を明言しないなど実現性に欠けていた」(25.7%)、「実現ができないものは見直して、国民に説明するという姿勢にかけていた」(24.0%)が続きました。


拡大する


 そして、今度の参議院選挙で問われるべき課題に関しては、53.2%が「日本の目指すべき姿」「財政再建の道筋」をそれぞれ選んでおり、「経済成長」(43.3%)と「安全保障と外交政策の基本方針」(39.8%)がそれに続いています。



 また、鳩山前首相の退陣直後に実施した今回のアンケートでは、民主党政権政権自体の評価も尋ねています。

 まず、民主党の鳩山前首相と小沢前幹事長の二人のトップ交代により、民主党の再生を期待できるか、については「非常に期待できる」と評価したのは8.8%で1割未満ですが、「やや期待できる」は45%で、こうした積極、消極の評価を合わせると半数を上まわる53.8%がなんらかの期待をしており、退陣が期待の転換をもたらしていることを伺わせます(菅政権の評価はこの時点では行っていません)。

 一方で、「期待できない」(18.1%)「もともと期待していない」(12.9%)「むしろ悪化する」(4.1%)と、マイナスの評価をした人も35.1%と4割近くになっています。

 この調査時点での民主党を軸とする政権への支持は39.2%ですが、不支持は32.2%とそう大きな差は付いていません。さらに24.6%が「どちらでもない」と答えており、こうした期待の変化が支持の拡大に大きく寄与する状況とはなっていません。 
 

 首相の実績や資質については、「政策決定における指導力や政治手腕」、「体制作り」等では厳しい回答が多数を占めました。これらを点数化すると、鳩山政権8ヵ月の全体評価は5点満点中の2.0点で100日時点の2.4点を大きく下回りました。


100622_05.jpgpdfデータをダウンロードする アンケート結果詳細をみる

このエントリーをはてなブックマークに追加

言論NPOの活動は、皆様の参加・支援によって成り立っています。

寄付をする

Facebookアカウントでコメントする

Facebookアカウントがない人はこちらからご投稿下さい。

コメントする

初めての方へ

「日本の課題を考える」の考え方、活動例

財政破綻の回避や急速な少子高齢化への対応といった日本が直面する課題に対して、今の政治は本質的な解決策から逃げている状況です。言論NPOは、政治家を選ぶ有権者の側が、この国の未来に対する当事者意識を備えなければいけないという考えのもと、政権や政党の政策が課題に向かい合うものになっているかどうかを定期的に評価し、有権者に判断材料を提供しています。

また、日本の将来像を見据えた政策を有権者の立場に立って議論し、政治に提案する取り組みの実現を目指しています。

アクセスランキング

  1. 政治家を自分たちの「代表だと思わない」との回答が「代表だと思う」を上回る等、国民の政治不信が顕著で、特に若い層にその傾向が高まっている
  2. 言論NPOは、なぜ今、民主主義の議論に取り組むのか
  3. 日本は政治と有権者とのつながりを再構築するため、さらなる政治改革を始めるべき局面
  4. 目指すべき日本の代表制民主主義の姿を明らかにし、「正統性」と「実効性」を軸に点検を進める-代表・工藤と政治学者3氏が日本の民主統治の強化のための論点を整理
  5. 日本でも「代表制民主主義を機能させる改革」 に取り組む必要性で一致

言論NPOは多くの方のご支援や協力に支えられています

カテゴリー一覧

ソーシャルでつながる

言論ブックショップ

未来選択:マニフェスト評価専門サイト

東京-北京フォーラム公式サイト

エクセレントNPO


ページトップに戻る