「地球規模課題」 有識者アンケート

2015年9月30日


問5.あなたは、10年前に比べて国際社会での日本の発信力についてどのようにご覧になっていますか。次の中から【1つだけ】選んでください。

問5SQ.前問のように回答した理由を具体的にお書きください。

「高まったと思う」を選択された方の回答理由

  • 中東を始め各地に紛争の絶えない世界の中で平和国家日本の存在、発言力は 少しずつではあるが高まりつつある。(男、80代以上、企業経営者・幹部)
  • 民主党政権から自民政権にかわり安定感が増した。よって国民も外国も日本を見る目が変わってきたと思う。安倍首相の積極的外交も今のところ好意的に受け止められていると思う。(男、70代、企業経営者・幹部)
  • 東アジアの安保バランスを脅かす5人目のプレーヤーとして、国際世論の注目を集めている。世界を不安にさせる存在として、あるいは「紛争」当事者として、発信力はかなり高まった。(男、50代、メディア幹部)
  • G20,世銀やFSB等で世界のルールやシステム作りに貢献できるようになった。(男、50代、国家公務員)
  • 安部首相の強いリーダーシップで、世界的な存在感のあるプレゼンスが、従来からは大きく増してきたと思う。(男、50代、企業経営者・幹部)
  • 日本のイニシャティブで成立する国際協定等が増加してきている。 例:水俣条約、名古屋議定書、国連総会で採択されている核兵器軍縮決議、武器取引規制条約等(男、70代、各団体関係者)
  • AIIB設立に関して中国がギリギリまで日本の参加を要望していたことからも、日本の発信力を中国政府でさえ高く評価していることの表れだと判断。(男、40代、会社員)
  • 海外で実感しているから(男、60代、学者・研究者)


「どちらかといえば高まったと思う」を選択された方の回答理由

  • 国際舞台で活躍できる日本人が増え、発信力強化についての様々な施策が実施に移されてきている。しかし決して十分ではない。(男、70代、メディア関係者)
  • 安倍政権の積極的な外交:「地球を俯瞰する外交」、「積極的平和主義(安保法)」(男、60代、学者・研究者)
  • 国レベルではなく、民間レベルでの発信力が非常に高まってきていると感じるから。インターネットを通じた外国語での意見の発信と、アジア諸国を中心とする個人レベルの訪日観光客(FIT)数の増加に伴う日本への関心の高まりは、10年前の比ではない。(男、40代、地方公務員)
  • インターネットツールによって,日本を含め様々な国の人々が自由に発信し繋がれる環境に居るという意味では,日本の発信力も高まったとは思う。(女、50代、その他 (具体的に))
  • 単なるパフォーマンスではない、実行を伴った政権になったから。(男、60代、企業経営者・幹部)
  • ASEANへ向けての発信、米国との同盟強化等、安倍政権になって少しは上向いたか?(男、50代、会社員)
  • 経済規模は 第3位になっているが その内容は アメリカに次ぐものだと考えている。 日本という国に対する 認知度が 先人の皆さん方のおかげで 大きく向上してきている。(男、50代、企業経営者・幹部)
  • 日本の地位が上がり、一目置かれるようになったと感じます(男、60代、自営業)
  • 後進国の経済発展もあり、日本が経済で果たしてきた役割での発信力は相対的に低下した。 その一方で、上記問2で回答したように、さまざまな分野で高めてきた能力は、個別的に総合的にそれなりに国際社会での参考事例や指導的事例となって、先進的な役割をはたしていると思います。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 経済もある程度回復し、太平洋島嶼会議、アフリカ開発会議等で発言・貢献をしている。(男、70代、企業経営者・幹部)
  • アメリカに偏りすぎるきらいはあるが、常識的で中立的な行動に努力している。(男、70代、NPO・NGO関係者)
  • 諸外国とりわけ英語圏のメディアにおける日本報道の増加(男、60代、学者・研究者)
  • 外国居住と出張が多いが、特に外から日本を見るとそのように思える。また、外国の評価は日本人の自己評価以上に高い。(男、60代、企業経営者・幹部)
  • 安倍内閣の成果か!?(男、70代、その他 (具体的に))
  • 日本文化への関心が高まり、オリンピック 観光資源の発掘とともに チャンスがやってきた。(男、50代、会社員)
  • 日本からの発信は、増えている。 文化等民間ベースの発信が増え、現実に効果をあげている。(男、70代、企業経営者・幹部)
  • 安倍総理の海外における発信に限って言えば政治外交上の発言力は高まっていると思う。そのほか、日本文化への興味が高まるにつれ文化的な発信力は高まっていると思う。 (男、60代、学者・研究者)
  • 10年前は未だ失われた20年の真っただ中にあり日本の発言力は最低に落ち込んだと思う。安倍政権の政策が日本がまた回復してくるということを世界に示し始めた。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 小泉政権下よりはグローバルイシューへの提言が増えたのではないかと思うから。(男、20代、学生)


「どちらともいえない」を選択された方の回答理由

  • 東北大地震や政府の頻繁な交替、財政赤字、少子高齢化、地方衰退、大教教育の質の低下など国内課題が解決できていないため、貢献できる人材が育っていない。内向的志向が多くなってきている。(男、70代、NPO・NGO関係者)
  • 政府外効力、発言力が弱い 民間での横断的組織力が弱い(男、60代、企業経営者・幹部)
  • 言論NPOを始めとして、民間の発信力は高まっていると思うが、首相の外交が、いまいち的を射ているとは思えないから。(女、50代、自営業)
  • 阿部さんになり、少しは外をみるようになったが、まだまだ視野が狭いまま(男、70代、NPO・NGO関係者)
  • 中国の発信力が高まっており、日本は低下しているとは思わないが、高まっているとも言えないのではないか。(男、70代、その他 (具体的に))
  • この十年間、国内向けの政治力は前進した感じは無い、加えて各政権での外交活動も目立った動きはなかったと感じる。相変わらず外交が下手な国であり、国際感覚のない政治家を国民は選出していると感じる。(男、50代、会社員)
  • 諸外国と比較して、国際的には日本の存在は見えない。(女、60代、自営業)
  • 政治の貧困さと裏返し。頻繁な首相交代も問題だが今の首相も上滑り。また自民党自身劣化も甚だしい そのような状況では発信に迫力や信頼感は乏しい。(男、70代、企業経営者・幹部)
  • もともと日本が外国のメディアに取り上げられることも少なかったので、大した変化はない。日本の左翼的な人々が自分達の主張を中国や韓国に訴え、それが国際与論となっている面もあるが、多くの国から「真面目で信頼に足る国」と評価されていると思う。(男、60代、NPO・NGO関係者)
  • 英語教育を含め、国際的舞台で活躍できる人材が10年前と比較してそれほど増強されてきたとは思えないから。(男、40代、各団体関係者)
  • 地理的位置の故もあり、国が安全に守られており、 そのおかげで難問に直面することが少ない。(男、70代、各団体関係者)
  • この10年、内政に関心が集中、外政に精力を注ぐ環境になかった。政治が落ち着き、外交に目が向き始まったのは好ましいが、取り組みの方向は安全保障に傾いており危うい。総合戦略を構築し、官民挙げた地道な対応が必要。(男、60代、メディア幹部)
  • 腰を据えて物事ができない、悲しき官僚たちの支配する国だから。(男、60代、自営業)
  • 相対的な経済力は下がってきているものの、文化面での評価があがり総合的な注目度は案外変わっていないように思うから。 (男、40代、会社員)
  • 10年前とはあまり変化は感じられない。(男、50代、地方公務員)
  • 健康で秩序ある文化の見本としてのサンプルとして、将来の各国の在り方に希望を与えていると思います。(男、60代、会社員)
  • 我が国の考えを、各国の言葉で各国の市民に伝えていない。 インターネットの普及を最大限に活用すべきだ。 特に、中国・韓国では、偏った教育を受けているので重要で、日本に対する歴史問題が問題で、自国の国民の不満のはけ口につかっているように見える。 留学生を積極的に受け入れ、若い人たちが世界とより繋がりを持てるようにすること。(男、70代、NPO・NGO関係者)
  • 20年まえになるが、河野談話や村山談話など、ある程度評価される日本の姿勢を示せたと思う。 今は、可視的にはなったが、米国追随、歴史修正主義をばらまき、マイナス面で発信? (女、70代、NPO・NGO関係者)
  • 中国や韓国の外交力、発言力に負けている状況。政治家の力のなさ、国民の内向き傾向。(男、60代、企業経営者・幹部)
  • パフォーマンスは目立っても、発信するメッセージが日本はどんな国として何を目指そうとしいるかはっきりしない。(男、70代、NPO・NGO関係者)
  • 完全なアメリカ追随になっている。 他国への思惑でなく、独自の発言をするべきだ。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 日本の発信力というが、そのような積極的な意思も行動も認められない。 そもそも外国の猿真似ばかりの日本が、一体何を何の為に発信するのか、出来るというのか。 まず、知的・精神的に自律することが第一。(男、40代、企業経営者・幹部)
  • 10年前は金融危機の影響で不信感の目で見られるという意味で発信に興味を持たれていた。今は日本以外が混乱に満ち溢れており、同レベルで発信しても興味を持たれる機会が減った結果発信に対する反応が減ったように感ずる。(男、50代、会社員)
  • 嘗てJapan as number oneなどと虚名を博したことがあったが、中国の台頭により経済的地位を奪われ、それに伴い発信力も低下したと思う。しかし、まだ全く無力になったわけでなく、やり方次第では回復の可能性はあると思う。(男、80代以上、その他 (具体的に))
  • 発信力は低いままにとどまっていると思うので。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 昔の方が世界的に通用する人物がいた。(男、50代、メディア幹部)
  • 近隣諸国との対立が発言力の影響力を弱めている。(男、50代、企業経営者・幹部)
  • 10年前は、日本の発信力がない点の自覚があったが、今は国際的に日本の行為が非常識であることすら認識されていない事例が見られる。例えば、日本が国連の反贈賄条約や反マネロン条約を批准していない事実(結果的に日本と北朝鮮、ソマリア、南スーダン等のみが同格扱いされている)や独禁法違反で50名以上の日本企業幹部が訴追され、40名以上が収監されている事実やトヨタやホンダ等が品質面や事故報告漏れ等で多額の罰金を科されていること等も殆ど報道されていない。したがって、知らない前提で発信しようもないので、低下したと言えなくもないが、もともと低いのでどちらともいえないとした。(男、60代、自営業)
  • 「どちらともいえない」ではなく、正確には「発信力は変わっていない」というのが答えたい選択肢である。(男、60代、自営業)


「どちらかといえば低下したと思う」を選択された方の回答理由

  • 自国の経済成長第一主義の政権のもと国際貢献は政策にならず言行ともに減退するしかない。(男、80代以上、NPO・NGO関係者)
  • 外交力の低下(男、60代、会社員)
  • 経済力・イノベーション創出力の低下と、アメリカ依存外交による存在感の更なる低下。(男、60代、企業経営者・幹部)
  • 集団的自衛権の法整備をするなどアメリカ追随の外交路線及びどのような形であれ戦争に荷担しないというスタンスを捨てたことで、国際的信用が失墜しかけているから(女、50代、NPO・NGO関係者)
  • 経済、軍事力を背景とする中国の発言力増大 ODA予算の削減 政治家の資質の劣化(男、70代、その他 (具体的に))
  • 中国、韓国の 歴史問題での日本たたき。 日米の経済力の相対的低下。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 経済力低下と人材不足、人材劣化(男、60代、各団体関係者)
  • 経済力の低下 国際的発信力をもった企業人の減少(女、40代、企業経営者・幹部)
  • 発言力は、相対的なもの。中国とか、新興国の発言力が増したのは明らかであり、その分、日本のプレゼンスが弱くなった。(男、60代、各団体関係者)
  • 中国の積極的外交攻勢が強まっている中で日本の存在感が薄れて行っているように思え、唯唯資金提供している国としてしか見られていないように思える。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 経済力の低下と中国の台頭に伴い、国際社会の中での発言力、位置づけが弱まっている。(男、50代、会社員)
  • 1.経済(GDP)が相対的に減少している。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 経済力の後ろ盾もなく、発信する内容も空疎なため(女、30代、各団体関係者)
  • 経済力低下、政治家の人材不足、発信力の弱さ、下手さ、アメリカ一辺倒のつけ、戦後教育のつけ(男、70代、企業経営者・幹部)
  • 中国の台頭と米ロの対立が際立っている。(男、80代以上、その他 (具体的に))
  • 過去には福田康夫総理のように、米国の外交安保方針と一線を画して行動する政治家が存在したが、それも彼が最後で、その後は、米国の政策に追随するのみ。 他国からみれば、日本独自の存在感は極めて小さいと考えられる。(男、50代、その他 (具体的に))
  • 政府の主張、やりたいことが見えないから(男、60代、NPO・NGO関係者)
  • 日本の相対的な経済上の地位が低下したため。(女、40代、学者・研究者)
  • 北東アジアの平和構築に対して積極的ではないから(男、30代、会社員)
  • 難民問題、ウクライナの問題で亀裂が深まっているロシアとヨーロッパ、アメリカの対立、中国の台頭、蔓延するテロの問題などで国際社会の中で日本のプレゼンスがどうしても弱い。 安倍政権が掲げている積極的平和主義がどちらかと言うと軍事的な側面が多く、また、単に金をばらまくだけで 無く、外交のなかでInitiativesを取るべきだとおもいます。(男、60代、企業経営者・幹部)
  • 中国などの経済的な拡大により存在感が低下し同時に情報発信も弱体化した。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 慰安婦問題等の韓国・中国の反日活動により、世界の日本への信頼が低下したように感じる。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 日本人が持っていた精神性、国際社会で尊敬されてきた魂なるものを失っている、又は失っていると思われていることにより、テクニックだけの外交、精神の伴わない発信力は、相手に響かないと思う。(女、60代、NPO・NGO関係者)
  • 東日本大震災後、国力が低下しているように感じられるため。(女、20代、学生)
  • 経済的にだけでなく、政策的にも他国に比べて精彩がない。(男、60代、その他 (具体的に))
  • これもあくまでも相対的な印象だが、アジア各国の発展等に伴い、日本の地位が相対的に低下したことに呼応して、通常型の発信力は低下したのではないか。(男、40代、学者・研究者)
  • ODA資金の減少、NGO活動への無責任、無知な対応。武力中心の考えが台頭し、 外国力は衰退。(男、60代、メディア関係者)
  • 経済力の低下 日米同盟を強化し、好戦的な安保法案を成立させ、集団的自衛権を容認した(男、60代、メディア幹部)
  • 中国の台頭(男、40代、会社員)
  • 中国の存在感の増大による、相対的な存在感の後退。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 領土問題や歴史問題で、中韓にやられている印象を受けるから。(男、10代、学生)
  • 地球温暖化対策が後退している。(男、70代、自営業)
  • 米国追従の色が強すぎて、親米国以外の国々からの信頼の度合いが低下しているのではないかと懸念する。(男、40代、メディア関係者)
  • 中国が抬頭した分日本がマイナスとなっている。(男、60代、NPO・NGO関係者)


「低下したと思う」を選択された方の回答理由

  • 中国、韓国との政府外交上の関係悪化や米国との同盟強化という言い方をしているが、単なる日本の米国追随であり、イコールパートナーシップとは程遠いという結果を招いているのは日本の発信力に問題があるから。(女、40代、その他 (具体的に))
  • 理念が明確でない、誤った方向へのメッセージが出されている(男、50代、企業経営者・幹部)
  • 戦争を知らない世代が増えているから(男、60代、国家公務員)
  • もともと発信力があったとは思えないが、世界で課題になっている案件(核、原発、貧困、人権など)について積極的にリードして行こうという気概は認められない。(女、60代、NPO・NGO関係者)
  • 口先だけで、言動不一致、人間的な資質を伴わない,政治指導層に対し、私たち市民は、市民としての責任を怠っており(選挙にも行かず、人ごとのような姿勢・態度を放置している)、アカウンタビリティのない状態を許しているため、日本に対する信頼が失われている,と思うからです。 信頼はお金では変えない。(女、70代、その他 (具体的に))
  • 資金と知恵双方で低下。これからは「知恵」の方に重点を移すべし。そのための人材の開発あるいは海外人材の活用を考えるべし。(男、60代、各団体関係者)
  • 対米従属を深める歴史修正主義者が首相では世界から相手にされない。(男、60代、会社員)
  • 中国が台頭してきている(男、70代、その他 (具体的に))
  • 中露、イスラムが台頭してきたが、何の対応も出来ていない。 1000年計画を策定すべきです。(男、80代以上、自営業)
  • 国際的な摩擦を生む低レベルな情報発信に税金がつぎ込まれているのは現政権の外交的不毛さを感じる。(男、50代、メディア幹部)
  • 目だっていない。中国やロシアのほうが注目度が高い。(男、50代、その他 (具体的に))
  • GNPでNO3、金を拠出するから評価されるNO2だったのだから。(男、60代、その他 (具体的に))
  • 国際社会を見れば明らか。日本自体が相手にされなくなっている。発進力を強化すべく政策を打っているとも思えない。(男、40代、学者・研究者)
  • 世界における経済力の相対的低下と対米依存による中立性の低下があいまって日本のアイデンティティがどんどん弱まっている。(男、60代、会社員)
  • 財政の悪化が全ての面に影響し支援が後退している。特に人への投資が減少しており、投資額が少ないNGやNPOへの減が大きい。これはODAの動向を見ても柔軟な活動が低減し硬直的な資金の使い方になっている。少なければ工夫すべきであるが、評価システムが無い中で官僚指向が人の活用を妨げている。発信は人である、箱物ではない。(男、70代、その他 (具体的に))
  • 内向き志向の若者の増加(男、50代、会社員)
  • 国内的には意識が薄いかもしれないが、平和貢献活動は外側から一定の評価を得ていた。近年これに対する投資や情熱が低下し、「やはりお前もか」という局面になってしまった。(男、40代、地方議員)
  • 国際問題について ほんとの関心を持っていないことが 分かられてしまった(男、60代、各団体関係者)
  • 中国やインド等の発言力が高まったから(男、60代、学者・研究者)
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