「ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)」2019年度第1回会議 報告

2019年6月14日

 地球環境の問題などグローバルイシューの解決策を日本から国際社会に発信する言論NPOの有識者会議「ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)」の2019年度の第一回となる会議は13日、都内で開かれました。自由と民主主義の価値を共有する世界10カ国の主要なシンクタンクによる会議は、21世紀の新しい世界秩序の原則を提起するため、2年前に「東京会議」を設立。2020年までの3年間で、世界規模の問題解決に向けた代表的な会議に発展させるのを目指しています。

 来年2月末~3月上旬に予定されている「東京会議2020」では、参加国から首脳級のゲストをスピーカーとして招待する予定で準備を進めています。また、「東京会議」の前には、国際秩序や重要なグローバル課題についての認識を問う有識者の世論調査やアンケートを、日本や欧米、アジアのシンクタンクと協力の下、実施する予定です。

 会議の議題としては、出席者から米中の貿易摩擦で世界が分裂するのではという危機感が漂う経済問題、ドイツでは一週間に一回、デモが開かれるなど欧州で意識が高い環境問題、2050年には世界の人口が15億人増えると予測される、都市のスラム化問題、そして5G(次世代移動通信システム)問題などが挙げられ、今後の検討課題となります。例えば、AI問題では、人類はAIを管理できるのか、人権との関係は、など様々な問題を含んでいるので、AIを研究している政府関係者に、会議のオブザーバーとして出席してもらう、との提案もありました。また、歴史の世界は、勝者のシナリオでできているが、物事はインターアクション(相互作用)から生まれる、と昨今、見直す動きがあるだけに、多様な"視点"で課題に向き合うことが求められる、との指摘もでるなど、活発な意見交換が行われました。


【出席者】小松浩(毎日新聞主筆)
     近藤誠一(近藤文化・外交研究所代表、元文化庁長官)
     杉田弘毅(共同通信社特別編集委員)
     滝澤三郎(国連UNHCR協会理事長)
     牧野正俊(大和総研常務取締役)
     内野逸勢(大和総研金融調査部主任研究員) ※専門委員
     工藤泰志(言論NPO)