言論外交の挑戦

国際諮問会議(CoC)設立総会で、国際通貨問題について討議

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 言論NPO代表の工藤は13日、ワシントンDCで開かれている米外交問題評議会(CFR)の国際諮問会議(CoC)設立総会の国際通貨問題を討議するセッションにパネリストとして参加した。

 パネリストには工藤の他に、カナダ、ベルギー、ブラジルのシンクタンク代表3名が並び、欧州債務問題や、国際収支と財政の双子の赤字を抱える米国、そして台頭する中国の人民元などを背景に、国際基軸通貨である米ドルの将来について白熱した議論が展開された。


 パネリストの筆頭に発言を求められた工藤は、基軸通貨としてのドルの役割について、さまざまな問題を抱えているとはいえ、いますぐに代替する通貨が登場するとは考えられないとし、ドルを中心とする現在の国際通貨体制がしばらくは続くであろうと分析。人民元の将来についても、中国の経済力に見合った形で徐々に国際化は進むであろうが、基軸通貨としての役割を担うには為替取引や資本市場の自由化、さらには中央銀行の独立性が必要で、人民元の基軸通貨は時間軸の違う話だと説明した。


 その一方で、欧州財務危機がアジア経済にも大きな影響を与えつつある現実から判断し、アジアのドル供給のチェンマイ・イニシアチブを増額し、予防的なものに変えるほか、日本と中国が共同で国際通貨基金(IMF)への資金供与を拡大すべき、と提案した。

 討議のなかでも、新興国の台頭、特に人民元の役割についての言及が多くなされ、工藤の発言に対する質問が相次ぐ展開となった。

 セッションの終盤、再度発言を求められた工藤は、人民元の国際化とドルに代わる基軸通貨を目指すかは別の話だと指摘し、経済改革の方が先決で国際化は緩やかに進む、との考えを説明した。

 またドルに変わる基軸通貨の話は20、30年後の話であり、アジアの場合はASEANをベースにした通貨統合に日本の円と中国の元が合流するほうが可能性は高いという見通しも付け加えた。



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