「第6回日韓未来対話」レセプションパーティー報告

2018年6月23日

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 6月22日、「第6回日韓未来対話」の公開セッション終了後、日韓両国のパネリストや言論NPOの関係者が集まりレセプションパーティーが開催されました。

YKAA0491.jpg 韓国側主催者を代表して開会の挨拶に立った河英善・東アジア研究院理事長は、日韓間で行わる対話の意義として日韓関係のバランスの調整を行っていること、両国の世論調査の蓄積の下での開催であること、そしてアジア太平洋の新秩序の中でのアーキテクチャーの分析を重要視していることの三点を強調しました。その上で、日韓未来対話こそがそれら三要素がすべてそろてっている場であるとした上で、「この対話が今後更に成長し、より豊かな場になると確信している」と、今後の対話に対する期待感を表明しました。

YKAA0496.jpg 続いて、日本側主催者を代表して登壇した小倉和夫・国際交流基金顧問は、挨拶の冒頭、駐韓大使時代に培った流ちょうな韓国語で話始めました。挨拶の中で小倉氏は「今回の対話は初めて『未来』対話となった。この流れに乗ってこの『未来』対話を一層深めていくように引き続き、未来志向の対話となるようお願いしたい」と語り、明日の非公開対話、並びに次回以降のフォーラムの発展への協力を呼びかけました。

YKAA0498.jpg 李洪九氏(元国務総理)は、冒頭の河英善氏の発言を受け、この対話の継続的な発展と重要性の増大に言及しました。その一方、「大国が帝国のナショナリズムに郷愁を感じているのではないか」と述べ、特にアメリカに見られるナショナリズムの台頭を指摘。そのような状況下で、「今こそ韓日が未来に向かって国際社会の中でどのような位置を選択し、どのような方向を向くのか、深い議論が必要だ」と語り、日韓未来対話の重要性を主張しました。

YKAA0509.jpg 2016年の第4回以来の挨拶に立った長嶺安政氏(駐大韓民国特命全権大使)は、初めに「第6回日韓未来対話」が盛大に開催されたことに対して祝意を述べました。そして、2018年世論調査において韓国における対日感情が過去最高であったことに言及し、「2018年は金大中大統領と小渕恵三総理が日韓パートナーシップ宣言を発して20年の節目の年であり、未来に向けて日韓両国がどのように協力していけるのか、議論するよい契機となる年ではないか」と本年の日韓関係における重要性を強調し、明日の非公開で有意義が意見交換が行われることに対して期待を寄せました。

YKAA0515.jpg 最後に、この日韓未来対話の生みの親でもある申珏秀氏(元駐日本国大韓民国大使)が乾杯の挨拶に立ち、「最近、日韓関係が悪くなった原因なのか結果なのかはわからないが、相互敬遠現象が日韓関係において見られる。そうした現象を乗り越えるために、なぜお互いが重要であるのかをもう一度考え直すきっかけとしての日韓未来対話の重要性を示しました。そして、日韓が共に歩み寄っていく意志を示して日韓未来協力を説き、乾杯の発声を行いました。

 その後、和やかなムードの中、日韓両国の参加者が交流する姿が見られ、明日の非公開対話に向けた英気を養いました。

文責:小菅生草太(言論NPOインターン)