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 『第7回 北京-東京フォーラム 2011年 北京 報告書』 

 今回、多くの人が北京に集まったのは、日本と中国が直面している懸案の大きさを物語っている、と私は思っています。尖閣諸島を始めとする領土問題、中国の経済発展や大国化や軍事増強に伴う様々な懸念。日本の震災時における原発対応のまずさ、その一つ一つが、この1年間の両国間の世論の悪化につながっていたからです。

 日中関係はこの対話が始まった後、政府の首脳会談が再開され、中国首相は東北の被災地にお見舞いに訪れるほど政府の交流も進み、成長を続ける中国経済と日本経済は、切っても切れない関係になっています。ただ、たしかに両国の交流は進みましたが、私たちが毎年共同で行っている世論調査でも明らかなように、国民間の相互理解は依然脆弱で,何か問題が起こるたびにナショナリズムに火が付きます。日中関係の危機の時に生まれた民間の対話が、こうした状況の改善に向けたきっかけにどうしたらなれるのか。今回のフォーラムに参加した多くの人は、それを自覚し、集まっていただいたように私には思えました。

 この報告書は北京で行われた二日間の議論の中身を詳しく紹介しています。そこで行われた対話では、両国民間の相互理解の大切さと同時に、相手との違いを理解したうえで、お互いが共生できる道を探し出す、そういう高い次元の交流が問われ始めていることを明らかにしています。それこそが、私たちが目指している民間対話の意義、だと私は考えています。 私たちはこの日本と中国との民間対話を10回行うことで中国側と合意しています。両国関係には様々な希望と困難がありますが、国民の相互理解に支えられない限り、新しい両国関係は作り出せません。私たちはそれを「対話の力」で成し遂げたいと思っています。


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