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 なぜウェブサイトを全面リニューアルしたのか ― 言論NPOの10年目の覚悟

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認定NPO法人 言論NPO代表  工藤泰志


 言論NPOは、2011年11月に設立10周年を迎えます。この間、言論NPOは、「健全な社会には健全な言論が不可欠」との立場から、『議論の力』でこの国の民主主義をより強いものにするため、この国が直面する課題解決や政府の政策実行やマニフェスト評価、そしてアジアとの民間対話に取り組んできました。

 私たちはこの10年目を迎えるにあたり、「新しい覚悟」で日本の未来に向けた議論づくりに取り組むつもりです。私が「新しい覚悟」と申し上げたのは、未曾有の大震災を受けて、この国は被災地の救済から復興にかけ、待ったなしの困難な取り組みに直面しているからです。このプロセスは、被災地の問題にとどまらず、これまで様々な課題解決を先送りしてきた、日本自体の未来をかけた「復興」だと考えております。


 この困難の中で私たちは二つのことを発見しました。一つは多くの市民の連帯感や支援の大きさです。一人ひとりの市民によるこうした行動は、この国の困難や未来に対する市民の覚悟の現れだと私は思います。一方で、この危機の局面にあっても、政治がそれに十分に対応できないという、統治の脆弱性も思い知らされました。

 この二つの発見は、いまこそがこの国の未来をかけた正念場だということを、意味しています。政治を安易に選んでしまうことの怖さ、そしてこの苦難に多くの国民がそれぞれの立場で真剣に立ち向かっていること。私はそこにこの国が未来に向かって大きく変わる可能性を強く感じます。そのためにも、私たち自身はここでそれぞれの覚悟を固めなくてはならないと思うのです。


 言論NPOにとっての10年目は、まさにこの国が未来に向かう起点であり、私たちは『議論の力』でその役割を果たそうと考えているのです。

 私たちが、ウェブサイトを全面的にリニューアルしたのは、日本の「復興」にむけて今こそが最後の局面という、強い思いがあるからです。政府の取り組みを厳しく監視するだけではなく、この国が直面する課題の解決策をみんなで考え、その答えを出さないといけない。議論の中から、この国を変える大きな変化を起こしたい。そのためにも、いま、議論を始めなくては、と考えたのです。

 私たちが目指しているのは、当事者としての自覚をもった「強い市民社会」の形成であり、当事者意識を持った「強い民主主義」の実現です。そのためにも、言論NPOはこの日本の「復興」に真剣に向かい合い、この状況を乗り越える議論を提起し、また、日本が抱える様々な課題解決ためにみんなで一緒に考える、議論のプラットフォームとしての役割を、より一層全力で果たしていく覚悟です。

 私たちのこうした覚悟や取り組みにご理解をいただき、ぜひ私たちの取り組みにご支援、ご参加いただきますよう、お願いいたします。
 

 

2011年4月22日 08:26

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