by Google 運営者 お問い合わせ
2012年2月 1日

 野田政権100日評価と日本政治の行方
 有識者アンケートから見えてきた課題とは

2012年2月1日 にダイヤモンドオンラインに寄稿した原稿です

2012年、新しい年が始まり、政治の世界では内閣改造が断行され、消費税の導入を巡って解散話が連日、話題を集めている。
正月から、言論NPOは、ウエブサイトで「2012年は決断の年」というメッセージを流し続けてきた。
私が、「決断の年」と書いたのは、総選挙が近く予想されるからだけではない。
この国の代表制の民主主義がうまく機能せず、統治の混乱が大きくなっている。
こうした政治の状況を抜本的に変え、新しい変化を生み出すためにも、私たち有権者の決断が必要な局面にある、と考えるからだ。
代表制民主主義とは、有権者が自らの代表を選び、その代表がこの国の課題で仕事をすることである。ところが、既存の政党政治は、私たちの代表者としてこの国の未来に競い合うのではなく、近づく選挙で、大義名分を自分のものにどうしたらできるのか、それだけのために行動している。
その状況をどう変えるかは、有権者自身にかかっていると思うのである。

"野田政権100日評価と日本政治の行方
 有識者アンケートから見えてきた課題とは"の続きを読む

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック

2012年1月30日

 「野田政権の100日評価」有識者アンケート結果をどう見るか
-言論NPOは新しい政治をつくり出す具体的な動きをスタートします

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 「野田政権の100日評価」有識者アンケート結果をどう見るか-言論NPOは新しい政治をつくり出す具体的な動きをスタートします Yahoo!ブックマークに登録 カテゴリー:工藤ブログ
動画をみる

「野田政権の100日評価」有識者アンケート結果をどう見るか

聞き手:田中弥生氏 (言論NPO理事)


⇒ 動画をみる


田中:工藤さんこんにちは。野田政権が12月10日で100日を迎えました。言論NPOでは自民党時代から、毎回100日評価を行っていますが、野田政権もその結果が出たということで、ハイライトを教えていただけますか。

工藤:分かりました。今回は、現時点ですでに150日ほどになっているのですが、やはり予算が決まらないと100日といっても評価ができないので、今回は年末年始まで評価の期間を延ばしました。その上で、有識者2000人ほどに質問票をお送りして、434名の方に回答していただきました。それを分析して、ようやくまとまったという段階です。

 今回の調査は二つあり、一つは野田政権の100日時点での首相の資質と政権が取り組んでいる政策課題に対する評価。もう一つは、日本の政治の現状、そして日本の政治が今後どうなっていくのか、それから日本の民主主義がどういう段階にあるのかということをまとめて聞いており、それに対する見解を出しています。その意味では、日本政治の行方を考える上で重要な論点がかなり入っているのではないかと思っています。

田中:政権の評価と日本の政治そのものの評価をされたということですが、まず、野田政権の100日評価の結果を教えてください。

"「野田政権の100日評価」有識者アンケート結果をどう見るか
-言論NPOは新しい政治をつくり出す具体的な動きをスタートします"の続きを読む

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック

2012年1月 1日

 2012年を迎えての、新たな決意

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 2012年を迎えての、新たな決意 Yahoo!ブックマークに登録 カテゴリー:工藤ブログ
動画をみる

2012年を迎えての、新たな決意

聞き手:田中弥生氏 (言論NPO理事)


⇒ 動画をみる


田中:工藤さん、あけましておめでとうございます。
今年2012年はどのような年になるのか、お聞かせいただけますか。

工藤:2012年は僕たち有権者が日本の課題や未来にきちんと決断しなければならない年だと思います。

田中:何を決断しなければいけないのでしょうか。


有権者自身が国の未来を考え、決断する年に

工藤:昨年震災や原発事故が起きて、これまで日本が棚上げにしてきた問題がはっきり分かりました。原発の問題、それから社会保障や財政の問題。これらはこのままでは非常に厳しい状況です。実はこれらの問題は、課題としてこれまでずっと認識しながらも先送りにしてきたものです。一方で、今の政治の混乱を見て、日本の政治にはこういった問題に対して、きちんと解決をする能力も取り組む意思も無いのではないか、と多くの人が考えたはずです。しかし、政治というのは政治家だけの問題ではなく、民主主義の社会では有権者がその政治家を選んでいるわけですから、有識者にも責任があるのです。つまり僕たち有権者自身が、国の未来に関してきちんと考え、決断する。その結果今のような課題解決に向かい合えない政治を変える、そのような大きな変化を起こさないといけない年だと思います。

田中:その点でお伺いしたいのは、有権者側の議論としてよく出るのは、「今の政党や政治家にはがっかりしているけど、ほかに選択肢が無い、選ぶものが無い」という意見をよくお聞きします。この点を工藤さんはどう考えますか。

"2012年を迎えての、新たな決意"の続きを読む

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック

 2012年、決断の年です。言論NPOは具体的な一歩を踏み出します。

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 2012年、決断の年です。言論NPOは具体的な一歩を踏み出します。 Yahoo!ブックマークに登録 カテゴリー:言論日記

 新しい年の幕開けです。皆さんはこの年に、どのような思いがありますか。
 2012年、私は、この新しい年こそ、私たち有権者が日本の課題や未来を、きちんと決断しなければならない年だ、と思っています。

 今年、世界ではアメリカ、ロシア、韓国などの主要な国で大統領選が行われ、中国では指導部が交代します。日本でも総選挙は避けられない事態になっています。
 しかし、新年、私たちに覚悟が問われているのは、国際政治のトップの交代時に直面したからではありません。

 この国自体が、現状のままでは国家破綻が避けられないほど統治の混乱が深まり、新しい変化が問われる局面になっているからです。

 それは、政治のトップ交代だけで解決できるような段階ではなく、政治自体の転換を私たちに迫っています。この状況が誰の目にも明らかになり、決定的な転機となったのは、昨年、2011年だと思います。

 3.11には東北で大震災が発生し、原発事故はメルトダウンという異常な事態に陥りました。にもかかわらず政府の対応は遅れ続け、被災地の多くが未だに困難の最中にいます。そして年末には、消費税の増税を決断しようとする首相に対して、民主党の国会議員が相次いで離党する騒ぎになりました。

 多くの人は感じたはずです。この国の政党政治は機能不全に陥り、私たちの代表として機能していないのではないか、政治に安易に期待するだけでは、この国が直面する課題に答えを出せないばかりか、自分たち自身の生活や未来自体に重大な影響をもたらすのではないか、と。これまで遠い世界に感じていた政治やこの国の現実を自分の問題として考えてみなくては、と思った人も多いでしょう。

 新しい年に、その課題の全てが持ち越されているのです。


 私たちに問われているのは、「民主主義とは何か」ということだと私は考えます。
 本来、政治家とは私たちの代表であり、選ばれた政治家は有権者の代表として国の課題に挑まなくてはなりません。その業績評価の場こそ選挙なのです。

 民主統治には、そうした緊張感が必要だと、私は考えてきました。
 問題は、私たちがそうした意識で政治を考えてきたのか、ということです。
 私は野田首相が、これまでの政権が先送りし続けた消費増税にこだわることを評価しています。財政破綻や、高齢化の中で行き詰まった社会保障を立て直すことは、この国に差し迫った深刻な課題だからです。 


 しかし、多くの政治家はいろいろな理由をつけてこの増税、つまり国民への負担の話を避け続けます。政治家という職業を失いたくないからです。

 一度、私も政治家たちに聞いたことがあります。答えは、そんな話を持ち出したら、選挙で勝てるはずはない。有権者は有識者とは違うというものでした。

 有権者を言い訳にして、政治が決断を避け続ける。こうして、この国は国家債務がGDP対比で200%にもなり、これから高齢化が急な坂を上るように進んでも持続可能な仕組みすら提起されず、国家破綻が指摘される事態にまで来てしまいました。

 こんな政治を当たり前と考えたら、出口を見出すのは不可能でしょう。
 今の政党政治は、政策でまとまっておらず、権力を維持するためだけに集まっている"烏合の衆"です。昨年の年末、離党者が民主党から相次いだのは、その矛盾を抑えられず、党の分解が始まったということです。
 これを私たちは政局として見るのではなく、民主主義の問題と見るべきなのです。
今の政党政治は、国民の代表として課題に挑む、そうした仕組みになっていない。つまり、民主主義がうまく機能していないのです。

 私は、こうした政治はもう変えなくてはいけない、と考えます。


 昨年の年末、言論NPOは、有識者を対象に緊急のアンケートを行いました。その結果は、これからの日本を知る上で示唆的なものでした。
 9割の有識者が、新しい年は「日本の将来に影響を与える重要な1年になる」と判断し、その課題として「財政破綻」と「原発」と、「政党政治の立て直し」を挙げています。
しかし、今年予想される総選挙後の「政治の姿」に関しては、既存の民主党や自民党への政権交代を予想する人は少なく、それぞれ4割近くが、「政界再編」と「不安定な政治の継続」を予測しています。
 政治の変革が問われているのに、その出口が見えない。
 こうした迷路に入り込むのは、この変革を政治にまだ期待しているからです。しかし、新しい変化を、政治の世界に期待するのは、もう無理だと私は考えます。

 では、誰がこの状況を変えられるのか。
 それは私たち有権者しかない、と私は考えます。
 これまで何度も触れましたが、民主主義とは私たちの人権や平等にもっとも適した制度ですが、 それ自体、不安定さや危うさを持っています。
 この不安定さは、大衆の空気に支配され、それに迎合する政治や扇動する政治を期待してしまうことにあります。
 こうした不安定さに私たちが流されてしまったら、この国は破局しかありません。


 では、どのようにこの状況を変えるのか。
そのためにも、これまで政治家を選んできた、私たちがまず変わらなくてはなりません。そして、政治家にお任せするのではなく、私たちが当事者として考え、決断し、それを政治に迫るしかない。その結果で、選挙での判断を決めることになる。
そうした良循環を、政治の世界につくり上げるしかない、と私は考えます。


 言論NPOは、次の10年に向けて2つの目的を掲げています。
 「強い民主主義」「健全な輿論の形成」です。

 強い民主主義とは政治家にお任せする民主主義ではなく、私たち自身が当事者として考え、政治を選ぶことです。そのためにも雰囲気に流されるのではなく将来に向けて責任ある意見を言い合う、そういう議論が必要です。

 そのための触媒役に、私たちはならなければいけない、と考えているのです。
健全な社会には健全な言論や議論の舞台が不可欠です。これまでのこうした原点を大事にしながら、さらにそれを進化させて、議論の力で、この国に目に見える変化を起こさなくては、と考えています。

2012年、言論NPOは、そのための具体的な一歩を踏み出します。

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック

2011年12月16日

 民主主義の「危うさ」の中で、「健全な輿論」を誰が担うのか
言論NPOの『次の10年』に向けた覚悟

12月16日にダイヤモンドオンラインに寄稿した原稿です

「議論の力」で閉塞感を変えたかった


私が代表を務める言論NPO(認定NPO法人)は、先月末で設立10年を迎えた。
それを記念して今月5日、多くの仲間が「祝う会」を開催してくれた。

ただ、これは単なるパーティではなく、この国の民主主義と言論の役割を考え直す、そういう日にしたい、ということで、「日本の未来と日本の言論」と題した討議が行われ、そして、私も一言、話をさせていただいた。

いさかか無責任に聞こえるかもしれないが、非営利で言論の役割を担うというある意味で無謀な試みを10年続けられることに、私自身、初めから自信があったわけではない。

仲間からは、これまでの10年はむしろ準備期間、これからが本当のスタートという、力強い激励もいただいたが、本当のところは、目の前に現れ続ける問題に全力で向かっていったら、あっという間に10年が経ってしまった、というのが実情である。

設立された頃は、国内では小泉政権が誕生し、そして、アメリカを襲った未曽有のテロ、「9.11」直後で、まだ世界も国内も騒然としていた時だった。

言論NPOを知らない人には少し説明が必要になるが、10年前、私たちは強い民主主義のインフラには、当事者意識を持った「議論の力」が必要と考えた。当時から、この国の政治は課題を先送りし、未来が全く見えない状況であった。この閉塞感を「議論の力」で変えたかった。

極めて簡単に言えば、そのための議論の舞台が言論NPO、ということになる。そして国内を代表する数多くの有識者がボランティアでこの試みに力を貸してくれた。

"民主主義の「危うさ」の中で、「健全な輿論」を誰が担うのか
言論NPOの『次の10年』に向けた覚悟"の続きを読む

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック

2011年12月 5日

 健全な輿論の力で強い民主主義を作り出す―言論NPOが「次の10年」で目指すこと

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 健全な輿論の力で強い民主主義を作り出す―言論NPOが「次の10年」で目指すこと Yahoo!ブックマークに登録 カテゴリー:工藤ブログ

言論NPOが「次の10年」で目指すこと 動画でみる 


111205_kudo2.jpg本日は、年末のお忙しい中、私たちの 「10周年を祝う会」 にお集まりいただき、感謝しております。今、お三方のパネルで言われたことを踏まえまして、言論NPOの『次の10年』に向けた決意を皆さんにお伝えしたいと思います。

私も壇上のお話を聞いていて、日本の民主主義のこと、そして言論NPOの10年のことを考えていました。会場には10年も前からこの運動を共有してくださった方もおられます。私も10年前のことは、今でも、昨日の事のように思い出します。

設立のパーティが開かれたのは、十年前の10月10日だったと記憶しています。国内では小泉政権が誕生し、そして、あの「9.11」のまさに一か月後、まだ世界も国内も騒然としていた時でした。当時から、この国は課題を先送りし、未来が全く見えない状況でした。「ジャパンパッシング」という言葉が出たのもその頃でした。その時、私が思ったのは、この国の未来のために、責任ある、言論の舞台をつくりたい、ということです。つまり、この閉塞感を「議論の力」で変えたかったのです。

私は、「議論の力」で、強い民主主義を作りたいと思っています。しかし、今のお三方のお話にもあったように、民主主義とはある意味で「危うさ」を持っています。民主主義は衆愚の政治や独裁を生み出す危険性を絶えず持っています。そうした不安定さを乗り越えるためにも、「健全な言論」が必要だと、私は思います。


10年前の覚悟と責任ある輿論(よろん)

私が当時、このNPOを立ち上げたのは、日本の言論の在り方にある疑問があったからです。この国のメディアには、当事者意識を持って、責任ある意見を自ら担う覚悟が、本当にあるのだろうか。世間の空気や雰囲気にただ流され、むしろそれに迎合しているだけではないか。そして、政治は、漠然とした世間の雰囲気や人気投票に過ぎないメディアの世論調査に一喜一憂して、課題から逃げ続ける。そうした政治家が私たちの代表ならば、責任ある民主主義とは言えないのではないのか。

それが、私の強い思いでした。

この状況を、私たちなりに変えなくては、と考えたのです。この10年、私たちが取り組んだのはある意味では、責任ある、輿論(よろん)をつくり出す作業でもあります。この輿論は、世間の空気としての世論とは異なり、責任ある公的な意見を意味するものです。そして、こうした言論の舞台は、非営利でなくてはできない、と思いました。

"健全な輿論の力で強い民主主義を作り出す―言論NPOが「次の10年」で目指すこと"の続きを読む

投稿者:genron-npo|この記事へのリンクコメントする/見るトラックバック