「東京‐北京フォーラム」を目前に、工藤がその意気込みを語ります。
聞き手:田中弥生氏 (言論NPO 理事)
田中: 工藤さん、こんばんは。いよいよ8月29,30,31日と東京-北京フォーラムが、ザ・プリンスパークタワー東京(芝公園)で行われますが、すでに延べ2000人を超える方達が参加されると伺いました。まず、東京-北京フォーラムとはどういうフォーラムなのでしょうか。
工藤: 2005年に中国で反日デモが起こったということをご存知の方もいらっしゃると思います。ちょうど日中の政府関係が厳しい時期に、民間レベルで本当の議論をして、新しい環境を作るために「議論」で何かの力になろう、というためのプラットフォームを作り上げました。
この受け皿が、日本側は言論NPOで、中国側は中国日報社(チャイナ・デイリー)というメディアでした。このフォーラムが普通のフォーラムと少し違うのは、「本当の議論」だということです。僕たちは友好のためというよりも、本当の議論をすることによって、その結果、相互信頼を得ることができるような形の対話のチャネルを作りたかった。それが今回6回目となるこのフォーラムです。
田中: 確かに私も何度か拝聴させていただいているのですが、やはり日中関係は緊張関係が長かったこともあって、お互いに遠慮し、言葉を選びながら、という会議が多い中で、このフォーラムは結構やり合いになるくらいの議論をしていますよね。
工藤: 僕たちは、趣意書に「喧嘩しよう」って書いたんです。つまり、喧嘩ができるほどの関係が重要だということです。実際中国と話してもなかなか儀礼的で本音を話せないのではないかということをいわれたのですが、実際やってみると、中国も結構言うんですよ。だから、日本側の有識者も本当の議論になる。この対話の中から本当に未来を考えなくてはいけないと考えています。
田中: もう少し、具体的なことをお伺いしたいんですが、3日間の会議の内容・あらましを教えてもらえますか?