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【西日本新聞】 「インタビュー 核心」非営利の言論活動がめざすものは?

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2002/11/9 西日本新聞

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 ジャーナリストや経済人、学者、官僚らの有志が、所属組織を離れた個人の立場で、日本の進むべき方向を論じ合う。そんな非営利団体「言論NPO」が10月、正式に発足した。アドバイザーに、小林陽太郎経済同友会代表幹事、評論家の山崎正和氏、佐々木毅東大総長、宮内義彦オリックス会長、北川正恭三重県知事ら各界の論客が名を連ねる。何を、どのように、論じるのか。仕掛人の工藤泰志代表(43)に聞いた。

東京報道部・久保田正広)

-設立趣意書に「言論不況からの訣別」とあるが。

「日本は今、歴史的な大転換期。ところが、新しい進路を探る動きが低迷している。その原因に、言論の衰退、空洞化がある。官僚も、研究者も、マスコミ人も、所属する組織や団体の利害を抜きにした議論ができていない。素晴らしい切り口や提案を持っている人はいるのに、個人の責任で議論をする場がない」 「本物の議論がない結果として、直面する問題が感覚的に扱われがちだ。銀行への公的資金投入では、『なぜ、銀行を助けるのか』といった情緒的な声が強く、金融システムを守る意義があいまいだった。70年安保までは、国論を二分する議論はあったが、その後は経済大国ぼけの状態が続いている」

-なぜ、NPOなのか。

「私は、組織の中の人に、坂本龍馬のような『脱藩』を勧めている。それは会社を辞めることではない。利益は求めない代わりに、日本を本当に変えていくような本質的な議論に加わること。非営利であれば、部数や視聴者の獲得のために、分かりやすさを求めたり、議論の質を落としたりする必要もない」

-具体的な活動は。

「7月に任意団体として発足し、ホームページ上で言論活動を始めた。手始めは、小泉政権と構造改革をめぐる第一線の知識人やエコノミストの論争を紹介。月1回のペースでページを更新している。年内に、経済戦略を軸に社会保障、教育、地方の自立など6つの分野を設定し、日本再生のための議論を始める」  「ホームページには英語版もある。インターネットを場に選んだのは、議論に必要な速度と双方向性があり、海外を意識しているから。ただ、現状では、ネットの情報発信には限界もある。米国の『フォーリン・アフェアーズ』誌のような会員組織による権威ある言論雑誌も創刊する」

-当面の課題は。

「11月中にはNPO法人格を取得する見通し。それに合わせて組織を整備したい。言論活動を担う基幹会員は各界から150人以上集まった。運営の支えは寄付と会費。ネット上の議論に参加して、雑誌を講読してくれる一般会員(年会費2万円)をまず1000人規模で募りたい」

くどう・やすし 1958年、青森市生まれ。横浜市立大学大学院経済学修士課程修了。東洋経済新報社で「金融ビジネス」や今年5月で休刊した「論争」の編集長を務めた。

「言論NPO」への問い合わせは電話=03(6229)2818。ホームページはwww.genron-npo.net。
 

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