「第2回エクセレントNPO大賞」市民賞 / プール・ボランティア

2013年12月06日

田中:「第2回エクセレントNPO大賞」市民賞を受賞した「プール・ボランティア」の織田さんです。おめでとうございます。そもそも、エクセレントNPO大賞をどこで御知りになられましたか。

織田:事務局の方から、応募してみませんかとお電話をいただいたのがきっかけです。

田中:実際に蓋を開けてみたら、書くことが多くなかったですか。

織田:実際に、私たちはやっているの、というところから始まって、今までの過去の実績を振り返りながら、書かせてもらいました。

田中:個人的にも、「プール・ボランティア」さんに関心があったのですが、ボランティアの数がとても多くないですか。

織田:200人ぐらいの方にご参加いただいています。

田中:皆さん、何か専門の知識やスキルをもっていらっしゃる方々なのですか。

織田:泳ぐことが好きな方ばかりです。ただ、それだけではできませんので、「水の中ならどんと来い」という気構えのある方であれば、誰でも受け付けています。

田中:事前に訓練とかはするのですか。
織田:特にありません。
田中:今までに事故などは無かったのでしょうか。

織田:事故はありました。ありましたが、皆さん心肺蘇生法はできる方たちばかりなので、そういう最低限のスキルは身に着けています。

田中:ボランティアに関わった人たちが「変わった」と感じることはありますか。

織田:仕事だけの人たちも多くいらっしゃるのですが、この活動を通じて、「気持ちが豊かになった」、「生活にゆとりを持てるようになった」などの言葉をたくさんいただきます。

田中:実は、市民賞の審査の時に大事にしていることは、沢山の寄付やボランティアを集めたというだけではなく、そこに関わった人たち自身が成長していく、という点にも目を向けさせてもらった時に、申請書の中にそのことが垣間見える記述がありました。ボランティアを受けている障害者の皆さんだけではなく、ボランティアをしている人も一緒に豊かになっているのだろうな、と思っていました。

織田:私たちの団体の自慢は、ボランティア同士の結婚が11組いらっしゃるということです。また、赤ちゃんも生まれたりしているので、その赤ちゃんが16年後にボランティアにきてもらえればいいな、と思っています。今、婚活がブームになっていますが、私たちの団体はボランティアをしながら、婚約者が見つかってしまいます。

田中:素敵ですね。最後にお伺いしたいのですが、高校生にもわかる会計報告書を出しているとおっしゃっていたのですが、どんな価値で工夫されてきたのでしょうか。

織田:複式簿記とか決まりのものがあるのですが、それだと高校生には分かりにくいです。しかし、高校生のボランティアにも私たちの交通費の一つひとつまでが、どのように使われているのか、ということを知ってほしいし、自分の交通費がどうやって出ているのか、ということも見てほしいと思っています。また、利用者の一人ひとりが、私たちの団体がどのように活動を行っているのか、というお金の流れをクリアに見てほしいと思って、誰でもわかる、どこから見ても透明、という会計にしています。

田中:多くの人に参加してもらうということは、そういった透明性を上げるということはとても大事ですね。
本当にすばらしい活動を続けていらっしゃると思うのですが、次に応募して下さる方々に応援メッセージをお願いします。

織田:熱い気持ちと、クールな頭で活動をしてほしいなと思います。

田中:来年は、ぜひ大賞をめざしてがんばってください。ありがとうございました。