「モーニング・フォーラム/ゲストスピーカー ジェームズ・リンゼイ氏・アメリカ外交問題評議会副会長」

2015年10月20日

 10月20日(火)、都内ホテルにて、アメリカ外交問題評議会副会長のジェームズ・リンゼイ氏をお招きして「アメリカ大統領選と対日外交の今後」と題して言論NPOの「モーニング・フォーラム」が開催されました。

 冒頭の挨拶でリンゼイ氏は、アメリカ大統領選について誰が来年大統領になるかは予見できないとした上で、「今回の大統領選はポピュリストの意見が強い傾向にあり、多くの候補者が国民の意見を積極的に取り入れる姿勢を取っている」と述べました。また、来年の中間選挙と大統領選挙にも触れ、「中間選挙よりもリベラル層や若者層の投票率が多い大統領選では民主党が有利になるのでは」とも指摘しました。

 さらに外交政策の議論については、「大統領選では国内政策に関する議論が多く、外交政策では日本、中国などよりもイスラム国やロシアなどへの注目が大きい」とアメリカ国内の現状について語りました。

 その後、工藤との対談に移り、アメリカ国民への世論調査で9割が日本との関係が重要だと回答した結果なども踏まえ、沖縄基地問題などをはじめとするこれからの日米関係について意見交換が行われました。また、「大統領が交代することによって対中政策はどのように変わるか」という問いかけに対して、「アメリカは国際法に則ったうえで中国の領土主張には向き合うが、かつてソ連に行っていたような封じ込め政策は行わない」と答えました。

 対談後は、参加者から「中国の台頭で、かつてのジャパンバッシングのようなものはアメリカで起こるか」、「中国は自分たちがつくったものではない国際法や普遍的秩序を認めようとしていない。その点をどう考えるか」などの質問が寄せられ、活発な質疑応答がなされ、本フォーラムは閉幕しました。

※モーニング・フォーラムは、言論NPO会員、および会員からご紹介いただいた方のみの限定イベントです。各界からゲストスピーカーをお招きして開催します。
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