~世界の分断と対立をどう乗り越えるか~東京会議2023 本日開幕

2023年3月23日

 本日23日に、「東京会議 2023 ~世界の分断と対立をどう乗り越えるか~」が開幕します。刻一刻と変化する世界情勢の中で、世界のトップシンクタンク代表者や各国の政府代表が東京に集結し議論する本会議は、多くの注目を集めています。

 23日の第1セッションでは、元WTO次長のルーファス・イェルサ氏やエジプト経済研究センター常任理事のアブラ・アブドゥル-ラティフ氏などとともに、ウクライナ戦争から一年、分断への懸念と国家主導の競争が強まる中で、多国間協力と自由経済の活路をどのように見出していくのかを話し合います。

 第2セッションでは、木原誠二内閣官房副長官をゲストスピーカーにお招きし、自由と民主主義の修復をテーマに議論します。グローバル化で格差が広がり、社会の分断化が進む中、壊れ始めた民主主義の基盤をどのように修復するのか。民主主義自体が国際政治や市民社会での正当性を高めるために、各国はどう取り組むべきなのか。各国のパネリストが議論を交わします。

 2つのセッションの後に行われるワーキングディナーには、西村康稔経済産業大臣にご参加いただき、経済を安全保障で考える傾向が強まる中で、日本政府は中国との関係をどのような立ち位置で考え、米中の動きにどのように対応しようとしているのか、意見交換を行います。


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 会議の様子は、言論NPOのTwitterで随時アップして参りますので、ぜひご覧ください。


3月23日(木)開催概要

14:50~16:40 非公開会議① | 世界の協力と自由経済に活路はあるのか

 ウクライナ戦争から一年、世界は分断に向かっており、経済や貿易さえも安全保障の視点で考える傾向が強まっている。自由経済はもう幻想に過ぎないのか。米中のデカップリングはもはや避けられないのか。こうした対立が行き着く先は、国家が管理を強めるブロック経済なのか。分断への懸念と国家主導の競争が強まる中で、自由経済や多国間協力の活路をどのように見出していくのか。G7などの世界の民主主義国はその中でどのような役割を果たすべきか、について話し合う。

参加者:   10ヵ国のシンクタンク代表者
冒頭10分発言:ルーファス・イェルサ
       ダグラス・レッドカー
       アブラ・アブドゥル-ラティフ
       白井さゆり
司会:ロヒントン・メドゥーラ


16:50~18:00 非公開会議② | 壊れ始めた自由と民主主義の修復は可能か

 グローバル化の展開で中間層が没落し、社会の分断が民主社会を不安定化し、私たちが行った世界55ヵ国の世論調査でも、多くの国で自国の将来と民主主義制度への会議が広がっている。日本の岸田首相が「新しい資本主義」を提起したのも中間層の回復で民主基盤を安定化させるためだが、こうした目標にG7各国が共有して取り組む意味はあるのか。世界はいき過ぎたグローバル化の弊害が強まる中で、自由と民主主義の修復をどのように進めるべきなのか。

ゲストスピーカー:木原誠二内閣官房副長官

参加者:   10ヵ国のシンクタンク代表者、他
冒頭コメント:ポール・サムソン
       エットーレ・グレコ
       カルロス・イヴァン・シモンセン・レアル
       ジェームス・リンゼイ
司会:工藤泰志


18:30〜 ワーキングディナー|深刻化する米中対立と日本の立ち位置

 米国と同盟関係にある日本は、経済・貿易面ではこれまで中国と強い繋がりを持ってきた。中国への安全保障面での懸念が高まり、経済を安全保障で考える傾向が強まる中で、日本政府は中国との関係をどのような立ち位置で考え、米中のデカップリングの動きにどのように対応しようとしているのか。西村康稔経済産業大臣にお話をいただき、意見交換を行う。

ゲストスピーカー:西村康稔(経済産業大臣)
         三毛 兼承(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役会長)
参加者:10ヵ国のシンクタンク代表者、ゲストスピーカー、「東京会議」支援企業、他関係者