「第6回 東京‐北京フォーラム」開幕

2010年8月28日

「東京‐北京フォーラム」が、いよいよ開幕となります。

開催概要

 本フォーラムは、2005年に立ち上がり、10年間継続して開催することが日中両国で合意されています。6回目となる今回は、その折り返し地点ともいえる日中対話となります。

 第1回から第5回までの第1ステージでは、両国関係が最も深刻な時期に始まったこともあって、両国関係と国民間の相互理解が主要なテーマでした。しかし、この間の中国の経済成長は著しく、日中は多分野で相互発展の可能性が高まってきています。一方、両国間には国民感情の問題だけでなく、経済、安全保障など地域において解決すべき課題があります。「議論の力」でこれらを克服し、新しい時代を切り開くための対話が求められているのです。

 そこで、これから始まる第2ステージでは、国民間の相互理解を深めると同時に両国がアジアや世界の「今と未来」にどう向かい合うのか、を考えるための議論を進めたいと考えています。今回の全体テーマを「アジアの未来と日中の貢献」としたのもそのためです。

 今回は、中国から現役の閣僚を含む政府関係者、学者、メディア関係者など各分野を代表する専門家である約60氏が来日し、政治、経済、安全保障、地方、メディアの5つの分野で日本を代表する各分野の有識者60氏と本音の真剣な議論が行われます。

【日 時】   2010年8月30日(月)・8月31日(火)
【スケジュール】8月30日(月)
          9:00-12:10 全体会議 <テーマ:「アジアの未来と日中の貢献」>
          13:30-17:45 分科会(前半/後半)〔政治,メディア,経済,外交・安全保障,地方の5分科会〕
                <分科会テーマ>
                1.政治対話「アジア、太平洋の未来と政治の責任」
                2.メディア対話「日中の相互理解とメディアの役割」
                3.経済対話「日中経済の拡大とアジアの持続的成長」
                4.外交・安全保障対話「東アジアの安全保障と世界への貢献」
                5.地方対話「地域の経済交流と都市の挑戦」
        8月31日(火)
          9:00-12:00 全体会議
          12:20-13:00 記者会見
        ※開始時間などに変更が生じる場合もございますので、予めご了承下さい。

 詳細・プログラム一覧はこちら


第6回東京‐北京フォーラムのみどころ

 「東京-北京フォーラム」は、明日8月30日午前の全体会議を皮切りに、午後には5つの分科会、そして31日午前に行われる総括の全体会議という2日間の予定で議論が行われます。今回は、今まで以上に「会場参加型」を意識し、パネリストと会場との双方向の活発な議論を行う予定です。

 明日午前の全体会議では、日本側は、福田康夫氏(元内閣総理大臣、ボアオ・アジア・フォーラム理事長)ら4氏、中国側は程永華氏(中華人民共和国駐日本国特命全権大使)ら4氏による挨拶に引き続き「政治対話」前半が行われます。本年は、中国からの李肇星氏(全国人民代表大会外事委員会 主任委員)、趙啓正氏(中国人民政治協商会議全国委員会外事委員会主任)、魏建国氏(中国国際経済交流センター秘書長)という閣僚級の要人3氏が参加し、日本の政治家である加藤紘一氏(衆議院議員)、枝野幸男氏(民主党幹事長、衆議院議員)、福山哲郎氏(内閣官房副長官、参議院議員)の3氏と「アジア、太平洋の未来と政治の責任~グローバリズムと国家の役割、アジアアイデンティティーとは何か~」をテーマに議論を行います。「政治対話」後半は分科会に舞台を移し、日本の大学生ら約180人と双方向の議論を展開します。

 明日午後はこの「政治対話」に「メディア対話」「経済対話」「外交・安全保障対話」「地方対話」を加えた5つの分科会に分かれて議論を繰り広げます。まず、「メディア対話」では、「日中の相互理解とメディアの役割」をテーマとし、日中共同世論調査の結果を踏まえながら、両国民の感情の変化やメディア報道のあり方などについて日中の主要メディアの編集トップが議論します。会場には日中の若手のジャーナリストが約70名参加する予定であり、会場参加の双方向の議論を行います。

 また、「経済対話」前半は「日中経済の持続的発展とアジアの成長モデル」をテーマに、マクロ経済全般についての議論に続き、後半は近年の中国による日本企業買収に見られるような「日中経済交流とビジネス提携の深化と拡大」について議論します。第4回フォーラムからスタートした「地方対話」では、昨年に引き続き両国自治体の首長レベルのパネリストが参加し、「地域の経済交流と都市の未来」をテーマとして議論を行います。ここでは、都市の成長と管理、さらには地域間の経済提携や観光の発展について、両国の自治体関係者が意見交換をします。

 「外交・安全保障対話」では、初めての試みとして、円卓方式を採用し、アジアの安全保障や軍事面の相互理解について、両国の安全保障の専門家や政治家間の議論をより活発に行えるようにします。

 この5分科会に出席する日本と中国のパネリストは、次の通りです。

 ⇒ 日本側参加者インタビューをみる


 以上の全ての会議について、東京-北京フォーラムの公式サイトで詳細をお伝えしていく予定です。各会議での活発な議論を期待していてください。

「東京‐北京フォーラム」が、いよいよ明日、開幕となります。
開催概要とみどころ、参加パネリストを公開しました。