「第4回日韓未来対話」晩餐会 報告

2016年9月01日

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 9月1日、翌日に開催される「第4回日韓未来対話」を前に、今回の対話に参加するパネリストなどが参加し晩餐会が開催されました。

030A0339.jpg まず、韓国側主催者である東アジア研究院(EAI)理事長の河英善氏(大統領国家安保諮問団諮問委員)が挨拶に立ち、今回の世論調査結果で、韓日関係が底を打ったことを紹介し、来年の5回目の調査結果は非常に興味深いものになるだろうとの見通しを示しました。

 その上で、次回の世論調査では、アメリカ大統領選後のアメリカの中国政策、韓日両国の中国に対する認識、北朝鮮の核開発やミサイル問題などのリスクに対して、どのように対応していくべきか、そして、久しぶりに底を打った日韓関係が一歩を歩めたものの、その改善策を持続させるために、韓日両国はどうすべか、といった設問を世論調査に加えるべきではないか、との見解を示しました。そして、今後も日韓未来対話、並びに世論調査を継続していくことの必要性を示し、挨拶を締めくくりました。


030A0370.jpg 続いて、今回の「第4回日韓未来対話」の日本側座長である小倉和夫氏(国際交流基金顧問、元駐韓国大使)は、日本側を代表して挨拶を行いました。まず、小倉氏は今回の対話の主催者であるEAIへの謝意を示しました。続いて、2013年の設立当時のことを振り返りながら、このフォーラムの存在価値として、年配者も若い人もみんなが一緒に議論できるフォーラムであること、従来のフォーラムとは違い、公開のフォーラムで実施すること、加えて、未来を語る積極的なものにしたいということで、当時の駐日韓国大使である申珏秀氏にも賛同を得て立ち上がったことを紹介。その上で、「未来を作る人は若い人だが、未来を語る人は年配者だ」として、過去の経験ある人が未来を語り、それを考慮して未来をつくっていくことが重要だと、今後の日韓関係については、若者世代と年配世代の融合を大事にしながら、対話を充実させていく必要性を訴えました。最後に、明日のフォーラムへの期待を示し、挨拶を締めくくりました。


 その後、EAI院長の李淑鍾氏、言論NPO代表の工藤泰志から、両国のパネリストが紹介されました。

030A0380.jpg 李氏は、日韓関係が悪化した2013年、申珏秀氏から日韓間での対話に関する打診があった際に、アメリカ外交問題評議会(CFR)が主催するシンクタンク会議(CoC)で一緒になった言論NPOに打診したことを紹介しながら、「当時の工藤さんは非常に気難しかった」としながらも、これまで4年が経ち、韓日間で重要な対話になったことに謝意を示しつつ、今年から、韓国高等教育財団を共同主催に加え、今後も継続して対話を行っていきたいとの意欲を語りました。

YKAA0153.jpg これに対して、工藤も2013年当時を振り返りながら、「今後もEAIと協力しながら、この対話を継続したい」と堪え、李氏と工藤が両国のパネリストを紹介しました。

030A0406.jpg 続いて、来賓あいさつに立った羅卿瑗氏(セヌリ党国会議員、国際パラリンピック委員会執行委員)は、2013年から4回にわたり、韓国と日本の未来に対する議論を積極的に行っていることに、国会議員として感謝を示しました。

 そして、「過去は過去、韓日関係に新しい未来を作り上げていくためにも知恵を集め、韓日有識者が集まり、議論した結果を今後の韓日関係に対してアドバイスをお願いしたい」として、日韓未来対話を通じて、韓日関係に新しい一枚の写真が追加できることに期待を示しました。

14164155_1071897639546298_6.jpg 最後に、乾杯の音頭に立った金泰榮氏(韓国戦争記念財団理事長、第42代国防長官)は、韓日関係は今の状態を続けるのではなく、これから改善していくことが重要と指摘するとともに、こうした考えを、日韓未来対話のパネリストだけではなく、韓日両国民に拡大していくこと030A0447.jpgが重要であると語りながら、今後、日韓関係が改善に向かっていくことに期待を示し、乾杯の発声を行いました。

 その後、歓談に移り、晩餐会は和やかな雰囲気で閉会しました。