山積する日本の問題に対して、自分のこととして考え、議論する

2012年9月13日

高橋 進氏(株式会社日本総合研究所 理事長、言論NPO 理事)

 こんにちは。日本総合研究所理事長の高橋進です。私は言論NPOの理事もやらせてもらっています。最近私が感じていることを申し上げたいと思います。

 日本の政治は本当に何も決められないという状況が続いてきました。その中でようやく消費税の引き上げが決まりました。増税がいいかどうかは別として、モノを決めるということで日本にとっては一つ前進したのは間違いないと思います。

 ところが、震災後の日本を考えてみると、例えば日本の成長力をどのように取り戻すのか、あるいは原発事故後、日本の電気・電源構成をどうしていくのか、さらに悪化した財政をどう立て直していくのか。また世代間の不公平が益々ひどくなっている社会保障、これを抜本的にどう解決していけばよいのか。さらに、海外をみても東アジアで日中間の関係が非常に緊迫しており、防衛・安全保障では、オスプレイ・普天間基地の移設など問題を引きずったままで解決出来ていません。むしろ、どんどん問題点ばかりが大きくなっているように思えます。このままでは日本は2流国、3流国になってしまうのではないか。

 そうなる前に、いろんな問題について政治に任せるのではなく、私たち自身が一つひとつの問題についてどういう見解を持つのか、という所から始めないといけないと思います。ただ、新聞を読んでも様々な考えを整理することが出来ません。そういう中で私は言論NPOの役割に大変期待しています。なぜなら、いろいろな問題について言論NPOが中立的に問題を提起して、いろいろな識者を呼んできて、いろいろな論点を紹介していく、そういう中で私たちが一つひとつの議論を聞きながら自分の考えをまとめていく。そして、その考えがまとまってくれば、それを投票行動という形で政治を動かしていくことにつながるのです。そういう意味で、日本を変えるためにも、いろいろな問題について私たちが自分のこととして考え、議論することが必要だと思います。そういう観点に立った時に、言論NPOの活動に大変期待していますし、私もその一員として日本を変えることに役立てれば幸せだと思っています。

 こんにちは。日本総合研究所理事長の高橋進です。私は言論NPOの理事もやらせてもらっています。最近私が感じていることを申し上げたいと思います。
 日本の政治は本当に何も決められないという状況が続いてきました。その中でようやく消費税の引き上げが決まりました。増税がいいかどうかは別として、モノを決めるということで日本にとっては一つ前進したのは間違いないと思います。