第7回エクセレントNPO大賞 受賞者インタビュー

2019年12月17日

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受賞を機に活動の発信を強化し、
職員の待遇、NPOの地位の向上につなげていきたい

「第7回エクセレントNPO大賞」
大賞・市民賞 受賞

佐藤抄氏
(認定特定非営利活動法人ジャパンハート 副理事長・事務局長)



―おめでとうございます。大賞受賞は予想されていましたか。

佐藤:全く予想していなくて、会場に来て名前を呼んでいただき、本当に喜びと驚きの気持ちでいっぱいです。


―講評でも説明があった通り、市民賞を受賞されましたが、それだけでなく課題解決力、組織力、どの評点においてもバランスよく高得点を取られていたのがジャパンハートさんでした。今回で2回目の応募ということですが、前回もノミネートされていて、評価の仕方について非常に熱心に質問をされていました。確かに、応募用紙を拝見していると、自己評価のクオリティが非常に上がったように思います。このあたり、何がコツだったのでしょうか。

佐藤:本当に細かいフィードバック、アドバイスをいただいたので、それに基づいてしっかりと、ないものを書くわけではなく、あるものをしっかり正確に伝えるということを意識して、複数人できちんと書類を記述させていただいたのが、良かったのかなと思います。


―我々はいろんな書類を拝見しているのですが、2回目の応募書類を拝見して初めて「こんなすごいことまでやっているのか」ということが伝わってきたのですね。もともと素晴らしい活動をされていたと思いますが、それを上手に、評価基準に乗せて、自分たちの実績、実態をよく表されていたのではないかと思います。
 あと、受賞の際、「まだまだNPO・NGOの社会的な地位が低いのではないか」とおっしゃっていましたが、この点についてもう少しお聞かせいただけますか。

佐藤:単純に、NPOやNGOで働く職員の、いわゆる生活水準というものが、私の団体もそうですし、他の団体さんとのお付き合いで話を聞いていても、企業に比べると厳しいところがあると思います。収入面であったり、周囲の理解であったり。働き盛りの方には、なかなか働きづらい待遇や環境になってしまっているので、どうしても人材の入れ替わりが激しくなってしまったり、「趣味の延長でやっている」みたいな見方をされてしまうような印象を、実際に会う人の中でも感じる部分があります。


―このあたりは、おっしゃっているように、いろんな団体と協力していきながら、NPO・NGOの社会的な地位を上げていく必要がありますね。

佐藤:はい、そう思っています。活動の大小を問わずに、きちんと自分たちがやっている活動を発信するという責任も、団体にはあると思いますし、そういったところを取り上げていただけるような機会を、今回いただきましたが、もっと多くいただければいいのではないかな、と思います。


―今回、受賞されましたが、今後の抱負をお聞かせください。

佐藤:活動の質を上げていくということももちろんですが、受賞のときにお話しさせていただいたように、うちで働くスタッフたちが、きっちり、自分の生活とか自分の幸せを近くに持っておきながら、支援に携われるような環境をつくっていきたいと思っています。福利厚生とか社内環境といった組織力を高めることにも、しっかり取り組んでいきたいと思っています。


―今後、ますます期待しています。今日はおめでとうございました。

佐藤:どうもありがとうございました。

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