「課題解決の意思を持つ輿論」に基づいた日本の政治、外交に取り組む決意を ~舞台はアメリカから日本へ~

2014年5月19日

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課題解決の意思を持つ輿論」に基づいた日本の政治、
外交に取り組む決意を  -舞台はアメリカから日本へ


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工藤:言論NPOの工藤です。

最後は、リンカーン記念館のリンカーン像の前に来ています。ここの壁には、「人民の人民による人民のための政治」と記されています。私は、これまで行ってきた「言論外交」というものは、単なる外交というものではなくて、デモクラシーの問題だということをアメリカの人たちと議論してきました。つまり、多くの有権者が自分たちの問題として、自分たちが課題解決に向けて挑んでいくというプロセスの中で「輿論」というものが強くなっていく。そうした「輿論」に支えられた政治がデモクラシーだと思います。そして、その「強い輿論」に支えられた外交ということを私たちは目指しています。そうした「輿論」の力によるアジアの平和と安定的な秩序づくりに取り組みたいと思っています。

こうした私たちのデモクラシー的な手法による、東アジアでの民間によるCivil Diplomacyという動きについて、アメリカの人たちから多くの共感が寄せられました。我々の問いかけは、民主主義という問題を通じて、日本とアメリカの共通の共感を持てる感覚、概念になっていくのではないかと期待しています。
これから東京に戻りますが、私たちは「課題解決の意思を持つ輿論」に基づいた日本の政治、外交というものに真剣に取り組んでいきたいと思っています。

いよいよアメリカでの9日間の、いろいろな人たちとの議論の旅が終わります。昨日もワシントンで多くの人たちと議論をしました。今日は最後に、リンカーン記念館にやってきました。先程、リンカーン像を見て、改めてデモクラシーの重さを実感しました。私たちがワシントンで多くの人たちに主張した「言論外交」ですが、これは外交の問題ではなく、我々はデモクラシーの問題だとアメリカの人たちに伝えました。デモクラシーに必要なことは「健全な輿論」なのだと思います。つまり、有権者が当事者として自分の問題として社会の様々な課題に取り組んでいく。我々が目指しているのは、そうした当事者性に基づく課題解決の意思、その意思が日本の政治をつくり、日本の外交をもっと強いものとして支えていく。そうした外交が東アジアの緊張、紛争回避のために非常に重要になってきているということを、我々は主張しています。

我々が今、東アジアで取り組む平和的で安定的な秩序づくりというのは、まさにデモクラシーのチャレンジなのです。日本の社会の中で民主主義を強くしていくことを通じて、どうしてもアジアの平和のために貢献したい。それを、アメリカの人たちといろいろな形で議論して、多くの方たちが賛同してくれました。
今回、私たちがアメリカでお会いした多くの人たちの中から、新しい事業が生まれることになると思います。そして我々は、なるべく早い時期に東アジアの問題に関して答えを出すための民間のイニシアティブを始めて、成果を出していきたいと思っています。

さて、これから舞台は東京に移ります。我々は、日本のデモクラシーが強く機能するために、そしてアジアの平和のための取り組むに全力を尽くしたいと思っています。

ということで、ワシントンのリンカーン記念館の前から、工藤が最後の報告をさせていただきました。