日本評価学会「春季第5回全国大会」 報告

2008年6月16日

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 2008年6月8日、東京工業大学の大岡山キャンパスにて日本評価学会の春季第5回全国大会「みんなにわかる評価」が開催され、言論NPO代表の工藤が「マニフェスト評価とは何か~その構造と背景を考察する~」というセッションに参加しました。田中弥生氏(独立行政法人大学評価・学位授与機構准教授)を司会として、工藤の他に、山本啓氏(東北大学大学院教授)、山谷清志氏(同志社大学教授)が参加しました。

 その中で工藤は言論NPOが実施しているマニフェスト評価に基づいて、マニフェストを軸とする政策実行と評価の実践的な総括を行いました。

 まず工藤は日本版マニフェストの創設の経緯について触れ、内閣と党との政策決定の一元化を軸とした政治主導の政策決定システムの改革の流れはある程度定着しつつあると述べました。
しかし、マニフェストが実質的には政策実行の約束として機能しておらず、マニフェストのPDCAが回っていない今の状況に懸念を示しました。

 その上で工藤は政府が現在行っている省庁別政策評価も政治主導という大きな流れの中で限界があり、今後は事業評価とマニフェストで実行を約束した政策の評価を、政府が一体的に行うべきであると述べました。さらに、競争力のある民間の外部評価市場を構築する必要があると発言しました。


 工藤の報告の後、田中氏は市場化テストの評価をもとに省庁別政策評価とマニフェスト評価の差異を分析し、今後は両者のそれぞれのいいところを組み合わせて、国民に開かれた評価を構築する意義を強調しました。


文責:インターン 安達佳史(早稲田大学)

 2008年6月8日、東京工業大学の大岡山キャンパスにて日本評価学会の春季第5回全国大会「みんなにわかる評価」が開催され、言論NPO代表の工藤が「マニフェスト評価とは何か~その構造と背景を考察する~」というセッションに参加しました。