「日米対話」「アジア平和会議」 パネリスト略歴

2021年2月20日

アメリカ

ゲイリー・ラフヘッド
元アメリカ海軍作戦部長

1973年に米国海軍兵学校を卒業。六つの作戦指揮を経験した後、2007年9月に第29代アメリカ海軍作戦部長就任。アメリカ海軍史上では二人しかいない、米軍大西洋艦隊・太平洋艦隊の両方を指揮した経験を持つ。米軍海軍兵学校にて司令官、海軍立法問題責任者、米議会との交渉責任者を歴任。またアメリカ太平洋軍副司令官も務めた。退役後は、スタンフォード大学フーヴァー研究所にてロバート・アンド・マリアン・オスター特別客員研究員、ノースロップ・グラマン・コーポレーション、マースクライン有限責任、マリネット・マリン・コーポレーションの役員を務める。ドッジ・アンド・コックス・ファンド、ジョンズ・ホプキンズ大学の理事、同大学応用物理研究所の理事も務める。

ダグラス・パール
カーネギー国際平和基金ディスティングイッシュド・フェロー

パール.png

カーネギー国際平和基金特別フェロー。2006年から2008年まで、JPモルガン・チェース銀行インターナショナル部門のバイス・チェアマン、2002年から2006年まで米国在台湾協会の会長として台湾非公式アメリカ代表を務める。1986年から1993年まで、レーガン政権に米国国家安全保障会議(NSC)のアジア部長、ジョージ・ブッシュ政権時には大統領特別補佐官を務める。

ダニエル・ラッセル
元東アジア・太平洋担当国国務次官補

アジア・ソサエティ政策研究所(ASPI)国際安全保障・外交部門での副理事長。米国務省の地域外交専門官、ASPIの上席研究員を歴任。アメリカ大統領特別補佐官、国家安全保障会議アジア上級部長、東アジア・太平洋担当国務次官補を歴任。在任中はオバマ大統領の下で、同盟国との関係強化、多国間協力、新興国との協力体制強化といったアジア太平洋地域における戦略調整に携わった。それ以前は、駐大阪・神戸アメリカ総領事館にて日本局局長、駐オランダアメリカ大使館首席公使、駐キプロスアメリカ大使館首席公使を歴任。政治担当国務次官首席補佐官及び特別補佐官、駐韓国アメリカ大使館政治部門主任、米国国連使節常駐代表政治顧問、大阪領事官補・名古屋支局長、元在日本アメリカ大使で上院多数党院内総務を務めたマイケル・マンスフィールド氏の補佐官を歴任した。アメリカサラ・ローレンス大学、ロンドン大学卒業。

フランク・ジャヌージ
モーリーン・アンド&マンスフィールド財団 理事長

2014年4月からモーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団理事長・最高経営責任者。以前は、アムネスティー・インターナショナル米国 事務局次長(政策・研究アドボカシー)として、人権擁護・個人と地域社会の安全・非合法に逮捕・投獄された政治犯の釈放をすすめる法令や政策を形成、促進した。1997 年から2012 年まで、米国上院外交委員会東アジアおよび太平洋地域担当の政策部長として、同委員会委員長のジョゼフ・バイデン氏やジョン・ケリー氏に、米国と同地域間の安全保障、政治、経済、人権等、広範な問題について提言を行ってきた。同外交委員会所属の2006 年から2007 年、外交問題評議会の日立国際問題フェローとして、東京の公益財団法人中曾根康弘世界平和研究所訪問研究員および慶應義塾大学客員講師として、日本滞在。米国上院外交委員会在籍前は、米国国務省情報研究局アナリストとして、9 年間勤務。エール大学で歴史学の学位、ハーバード大学ケネディー行政大学院で公共政策修士取得。アジア中を旅した経験を持ち、特に日米関係、米韓関係、米朝関係を含む東アジア情勢に関する執筆が多数ある。

マイケル・シファー
アメリカ上院外交委員会民主党委員上席相談役兼アドバイザー

アメリカ上院外交委員会民主党委員上席相談役兼アドバイザー。2009年から2012年まで国防次官補室(アジア太平洋安全保障担当)にて国防次官補代理(東アジア担当)を務めた。その他、スタンリー財団プログラム・オフィサー・アジアプログラム・安全保障問題担当や、外交問題評議会の日立国際問題フェロー、ダイアン・ファインスタイン上院議員の安全保障シニアアドバイザーや立法部長を歴任。それ以前はニューヨーク大学戦争平和メディアセンターで国際安全保障プログラムダイレクターを務めていた。ジョージタウン大学卒業後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスとニューヨーク大学修士課程を修了。

マーク・モンゴメリ
サイバースペース・ソラリウム・コミッション会長上級顧問

サイバースペース・サラリウム・コミッション会長上級顧問、前常任理事。センター・オン・サイバー・アンド・テクノロジー・イノベーション専務理事、ザ・ファウンデーション・フォー・ディフェンス・オブ・デモクラシーズの上席研究員も務める。ジョン・マケイン上院議員率いるアメリカ合衆国上院軍事委員会の政策担当部長、アメリカ海軍核専門水上戦将校を歴任し、2017年に海軍少将として退役。

リチャード・フォンテーン
新米国安全保障センター(CNAS)理事長

新米国安全保障センター(CNAS)理事長。同センターの代表及び上席アドバイザー及び上席研究員を歴任。ジョン・マケイン上院議員の外交政策アドバイザーの他、国務省職員、国家安全保障会議、上院外交委員会での勤務経験を持つ。2008年の大統領選時にマケイン上院議員の外交政策アドバイザーを経験後、上院軍事委員会事務局長代理を務めた。国家安全保障会議では近東担当参与の他アジア総局で東南アジア問題に取り組んだ。国務省では、リチャード・アーミテージ国務副長官事務所や南アジア局で勤務。上院外交委員会では中東や南アジア問題に取り組んだ。現在は三極委員会事務局長のほかジョージタウン大学国際学部安全保障プログラム教授を務める。テュレーン大学国際関係学部卒、オックスフォード大学在学、ジョン・ホプキンズ大学国際関係学部修了。

ロバート・ギリア
パシフィック・フォーラム理事長

パシフィック・フォーラム理事長。パシフィック・フォーラムは、ハワイのホノルルを活動拠点とする非営利・独立の外交政策研究所で、インド太平洋地域における政策・安全保障・戦略展開の分析を行う。インド太平洋・ヨーロッパ・中東における大規模演習を30年以上に渡り率先。アメリカ太平洋艦隊副司令官、アメリカ太平洋軍作戦部長を歴任。ハイレベルな同盟関係の構築、戦略立案、緊急事態時の危機対応計画などの全戦域での作戦の指揮を担当。司令官として二つの空母打撃群、水雷戦隊、駆逐艦、掃海隊群掃海隊群、掃海挺などを担当。現場では、海事担当主席代表者として中国海軍との「海上領域における行動規則」交渉チームを牽引。また東日本大震災時のトモダチ作戦、海軍初の無人戦闘システムの立ち上げを率い、無人・有人システムを組み合わせたシステムの活用例となった。


中国

賈慶国
北京大学国際関係学院前院長、政治協商会議常務委員

北京大学国際関係学院教授、前院長。また中米間人材交流協会所長、北京大学中国グローバルガバナンスセンター代表も務める。1988年コーネル大学にて博士号取得。これまで、バーモント大学、コーネル大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校、シドニー大学にて教鞭をとる。1985年から1986年までブルッキングス研究所にてリサーチフェロー、1997年にはウィーン大学にて客員教授、2001年から2002年までブルッキングス研究所にてCNAPSフェローを歴任。現在、中国人民政治協商会議全国委員会の常務委員、外交問題委員、中国アメリカ研究協会、中国国際関係学協会、中国日本研究協会の副会長をそれぞれ務める。数多くの国内外の学術系雑誌の編集委員を務め、中米関係、北東アジア関係、中台関係、中国外交政策や中国政治に関する書物を多く執筆。

張沱生
グランドビュー研究所主任研究員兼学術委員会代表

中国共産党中央党校にて現代中国史修士号取得。1970年後半から1980年後半にかけて人民解放軍大学校にて教練教官、人民解放軍国立防衛大学戦略研究研究所にてリサーチフェロー、1990年初めには、駐イギリス中国大使館副国防担当官、1992年から中国国際戦略研究基金会にて学術政策研究の調整、企画等を担当。主な研究分野は中米関係、中日関係、アジア太平洋安全保障、安全保障危機管理、中国外交政策。これまで論文、レポート、書物等、数多くの研究出版物の執筆を行う。

楊超英
中国国際戦略研究基金会副理事長

中国国際戦略研究基金会副理事長。2018年より言論NPOや防衛研究所とそれぞれ行う日中安全保障関係と安全保障危機管理に関する対話を担当する。過去には人民解放軍にて、中隊長、旅団長、在英中国大使館駐在武官、イラク・ブラジルの駐在武官を歴任。2015年から2017年まで南スーダンでの国連平和維持活動にて部隊副司令官を務めた。ハーバード大学公共経営学終了。


韓国

ハン・スンジュ
アサン政策研究院所長

高麗大学名誉教授。韓国外務大臣、キプロス国際連合事務総長特別代表、1994年ルワンダ虐殺国連調査委員会メンバー、東アジア・ビジョン・グループ議長、在アメリカ韓国大使、高麗大学学長代理を歴任。ソウル国立大学卒業、カリフォルニア大学バークレー校政治学博士課程修了。ニューヨーク市立大学講師、コロンビア大学、スタンフォード大学客員教授、ロックフェラー・ブラザーズ財団の特別フェローを歴任。

ゴ・ミョンヒュン
アサン政策研究院北朝鮮研究センター上席研究員

アサン政策研究院上席研究員。専門は北朝鮮経済、制裁措置、長期政権における伝統的・非伝統的な安全保障問題の研究を行う。北朝鮮、北東アジアの安全保障において数々の国際メディアで取り上げられている。高麗大学サイバーセキュリティー学部非常勤教授、英国王立防衛安全保障研究所の客員研究員、2015年ミュンヘン安全保障会議のミュンヘン・ヤング・リーダーを務める。コロンビア大学経済学部卒、統計学修士課程修了、ランド研究所政策大学院政策分析博士課程修了。

イ・シンファ
高麗大学政治・国際関係学部教授

高麗大学政治・国際関係学部教授で平和と民主主義研究所長。国連システム学術評議会韓国事務所の所長で、韓国パブリック・ディプロマシー委員会メンバー、韓国軍事展開アドバイザー、三極委員会委員も務める。ハーバード大学国際問題研究所博士研究院、世界銀国研究員、ルワンダ独立調査国連事務総長特任アドバイザー、東アジア・ビジョン・グループ議長顧問、コロンビア大学国際関係学部・政治学部客員教授、国連学術評議会理事、高麗大学国際関係学副理事長、ソウル国際フォーラム研究委員会委員長、マサチューセッツ工科大学国際関係学センター客員教授、国連平和構築基金諮問グループメンバーを歴任。米メリーランド大学カレッジパーク校博士課程を修了し中曽根康弘世界平和研究所による中曽根康弘賞を授与。「東アジアにおける人間の安全保障と越境協力」など著書多数。


日本

小野田治
元航空自衛隊教育集団司令官(空将)

東芝インフラシステムズ株式会社顧問、元航空自衛隊教育集団司令官(空将)
1977年防衛大学校卒。航空自衛隊入隊。専門は通信電子。第3補給処長、第7航空団司令、航空幕僚監部人事教育部長、西部航空方面隊司令官、航空教育集団司令官を歴任し2012年7月に退官(空将)。13年7月から15年6月までハーバード大学アジア・センターでシニア・フェロー。日本戦略研究フォーラム政策提言委員。

河野克俊
前統合幕僚長

前統合幕僚長。1977年防衛大学校機械工学科卒、1990年筑波大学国際学修士。
1977年海上自衛隊に入隊後、護衛艦はるな、しらねに乗艦、1992年から護衛艦おおよど艦長を務める。その後第3護衛隊群司令・海上幕僚監部監理部長、防衛部長などを歴任。掃海隊群司令、護衛艦隊軍司令を経て、2012年から海上幕僚長。2014年10月に第5代統合幕僚長に就任。首相の信頼も厚く、3度の定年延長を重ね2019年4月1日に退官。

工藤泰志
言論NPO代表

認定NPO法人言論NPO代表。横浜市立大学大学院経済学修士課程修了。東洋経済新報社『金融ビジネス』、『論争東洋経済』の編集長を務めた後、2001年に言論NPOを立ち上げる。日本国内では、選挙時のマニフェスト評価や政権の実績評価の公表などの様々な政策議論やフォーラム開催。また国外では国際的な課題解決に挑む対話を実施している。2005年に中国と「東京‐北京フォーラム」を創設。2012年にアメリカ外交問題評議会が創設した世界20カ国のシンクタンクネットワーク、カウンシルオブカウンシルズ(CoC)に日本から唯一メンバーとして選出された。2013年に韓国と「日韓未来対話」、2016年に「ワールド・アジェンダ・カウンシル」、「アジア言論人会議」、2017年に「東京会議」を創設。

香田洋二>元自衛艦隊司令官

1972年防大卒業後海自に入隊。海上では護衛艦、陸上では海自用幕僚監部防衛部を中心に勤務。護衛艦「さわゆき」艦長、第3護衛隊群司令、護衛艦隊司令官、海幕防衛部長、統幕事務局長、佐世保地方総監などを歴任。2008年自衛艦隊司令官を最後に退役。2009~2011年米国ハーバード大アジアセンターで中国海洋戦略を中心に研究。

神保謙
慶応義塾大学総合政策学部教授

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了(博士)。タマサート大学客員研究員、南洋工科大学S.ラジャラトナム国際研究院客員研究員、防衛大学校講師などを経て現職。キャノングローバル戦略研究所主任研究員、東京財団上席研究員などを兼任。国際安全保障論、アジア・太平洋の安全保障、東アジア地域主義、日本の安全保障政策を専門とする。

添谷芳秀
慶應義塾大学法学部名誉教授

慶應義塾大学法学部名誉教授。上智大学大学院博士前期課程修了、ミシガン大学大学院国際政治学博士課程修了。慶應義塾大学法学部教授。上智大学国際関係研究所助手(元)、平和安全保障研究所研究員(元)、慶應義塾大学法学部助教授(元)、ソウル大学国際大学院客員教授(元)、慶應義塾大学東アジア研究所所長(元)、同大学現代韓国研究センター長(元)など歴任。代表的著書に『安全保障を問いなおす』(NHKブックス)、『日本の「ミドルパワー」外交』(ちくま新書学芸文庫)、『入門講義 戦後日本外交史』(慶應義塾大学出版会)等。

西正典
元防衛事務次官

東京大学法学部卒業、オックスフォード大学院国際関係学修士。1978年に防衛庁入庁。技術研究本部副本部長、経理装備局長、防衛政策局長、防衛事務次官、防衛大臣政策参与など歴任。

増田雅之
防衛研究所地域研究部中国研究室主任研究官

2003年、慶應義塾大学大学院政策 · メディア研究科博士課程を単位取得退学。その後、イースト・ウェスト・センター 客員研究員、ダニエル・K・イノウエ アジア太平洋安全保障研究センター客員教授を経て現職。専門分野は現代中国の外交・安全保障政策、アジアの国際関係。著書に『現代日本の地政学』(共著、2017年)『「大国」としての中国』共著(一藝社、2017年)など。

宮本雄二
宮本アジア研究所代表、元在中国日本大使

宮本アジア研究所代表。外務省入省後、国際連合日本政府代表部一等書記官、国際連合局軍縮課長、アジア局中国課長、英国国際戦略問題研究所(IISS)研究員、アトランタ総領事、軍縮管理・科学審議官(大使)、駐ミャンマー連邦特命全権大使などを経て、2006年より駐中国特命全権大使を歴任。