8月2日 晩餐会

2006年8月02日

8月2日、第二回東京北京フォーラムの前夜に、日中両国からの今回の会議の出席者や支援者を中心に晩餐会を開催、アジアの未来をつくる議論に向けて、会は大きく盛り上がる。


 今回の東京北京フォーラムには、日本と中国の各界を代表する有識者や政策当事者の皆さんが、論者、あるいは支援者として多数参加しますが、会議開催の前夜である8月2日に、こうした方々を中心とする晩餐会が会場であるパレスホテルで開催されました。

最初に、晩餐会の司会を務める言論NPOの工藤泰志代表からスピーチが行われ、昨年に立ち上げた日中間の新しいコミュニケーションチャネルをさらに拡大し、日本と中国でアジアの歴史を変えるために今年の会議を準備したところ、この8月の重要な時期に、34人もの中国の各界で活躍する人々にご来臨いただいたとして、日本側を代表して歓迎する旨の挨拶が述べられました。
これに続いて、日中両国の参加者から次々と挨拶が行われました。
中国チャイナデイリーの総編集長の朱霊氏は、日中間に今必要なのは、胸襟を開いた率直な意見であり、歴史を認識しつつ未来を開く努力を平常心を失うことなく行うことであり、今回のフォーラムはこうした議論が両国のマスコミでも大きく取り上げられるよう成果豊かなものにし、中日関係に新たなページを開きたいとしました。
また、言論NPOのアドバイザリーボート代表で前経済同友会代表幹事の小林陽太郎氏は、今回のフォーラムのテーマである「アジアの未来」を現実化させるためには、日中が一緒になってアジアや世界を巻き込んでいく努力をしなければならないとして、今回の第二回目のフォーラムがそれに向けた大きな前進になると確信しているとしました。
社会システムデザイナーで言論NPO理事の横山禎徳氏は、昨年の第一回フォーラムでは「日中友好関係はやめて、代わりに、相互尊重関係としたい」と申し上げたが、相互尊重の基にあるのは相互理解であり、明日以降の議論ではこれをとことん進めたいとしました。

これらの言葉を皮切りに始まった晩餐会がなごやかな雰囲気で進む中、挨拶に立った趙啓正氏(中国人民政治協商会議外事委員会副主任)は、その日の朝に代表工藤と交わした議論を引用して、日中関係と中米関係をニュートンの万有引力の法則にたとえ、方程式の中で何よりも重要なのが信頼関係を表す係数だとして、「工藤-趙啓正の法則」を公開?し、会場を沸かせました。
このほか、チャイナデイリーインターネット版社長の張平氏より中国側主要訪日者の紹介が、セブン銀行社長で今回のフォーラムの運営委員長である安斎隆氏より日本側出席者の紹介が行われました。それぞれ、中国側では中日中国大使の王毅始め多数の要人が、日本側は例えば政界では、塩崎恭久外務副大臣、加藤紘一氏、中谷元氏、仙谷由人氏などの多数の方々が晩餐会に出席しましたが、いずれも、翌3日以降のフォーラムでご発言いただくことになっている旨の紹介がなされました。
その他、伊藤雅俊氏(セブン&ホールディングズ名誉会長)、奥正之氏(三井住友銀行頭取)からの挨拶を経て、最後に、黒川清氏(日本学術会議会長)より、今回のフォーラムでは、たとえ小さなステップであっても、5年10年経ってから「あそこから始まった」と言えるようなファーストステップをぜひ残したいとの挨拶がありました。
参加者が議論形成への志をひとつにして、いよいよ、3日から第二回フォーラムがスタートすることになりました。