「第5回エクセレントNPO大賞」大賞受賞者・支援企業 インタビュー

2018年1月19日

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企業とNPOに関係なく、社会の課題解決にみんなが取り組めるという世の中に

野村ホールディングス株式会社 執行役員 グループ広報・CSR担当 池田 肇

田中:第5回エクセレントNPO大賞に協賛いただいている、野村ホールディングス執行役員の池田肇さんです。昨年に続き、ありがとうございました。
昨年は、池田さんから、表彰式でたくさんのNPOの方々に接して、「こんなことをしている人がいるのか」ということで感動し、涙まで流されたということを伺いました。今年の表彰式をご覧になっていかがでしたか。

池田:昨年、大賞を受賞した「SOS子どもの村JAPAN」にも、その後、行かせていただきました。今年も、子どもの支援を行っている「Learning for All」が受賞しました。

先程、田中先生もおっしゃっていましたが、これからの世界を担う子どもたちに、支援をしていくということは、世界にとっても大事なことだと感じます。今回大賞をとられた方はもちろんのこと、NPOのみならず、世界中でどのように対応していくのかということは世界全体の未来にもかかわっていくことだ、ということを強く感じました。

田中:先程、企業が支援できるものはお金だけではない、とおっしゃっていました。そうしたアイデアはお持ちでしょうか。


企業が、働く人材と非営利セクターを結ぶ懸け橋に

池田:皆さんのお話をお伺いしていると、事業を継続していくためには、もちろんお金が必要だと思いますが、どこかの企業や団体に頼り切るということは難しい。継続していくためには、ある程度資金を集める仕組みであるとか、ネットワークみたいなものが重要だと思っています。そういう意味では、企業が持つネットワークが、資金調達という観点でも役に立つのではと思っています。

さらに、近年、社会貢献活動について、一人ひとりの社員が興味関心を高めているということを実感しています。そうした企業で働く人材をどのようにNPOや社会貢献活動に自発的に結び付けていくのか。興味関心を持っている社員は多いと思うのですが、どこにいけばいいかわからない、という人が大半ではないかと思います。そこで、企業がNPOを紹介する等の道をつけてあげることは、NPOと人材の双方の課題解決に繋がるのではないか、ということをこの1年間、様々な所で見聞きして強く感じました。

田中:素晴らしいと思います。非営利セクターにとって、お金もそうですが「人」というのは何物にも代えられないものですので、そうした人材の活用が上手く回れば、日本の社会にとっても非常に重要だと思います。

池田:これから人生100年時代に突入していきます。そうした中で、もちろん企業の中で、企業人として働いていくということも1つあります。一方で、ダブルキャリアということで働きながらNPOなどで社会的な活動を並行しておこなったり、あるいはセカンドキャリアという観点から企業人として終わった後に、その経験を活かして次に繋げていく。そうした世の中になっていくとすると、どこが企業で、どこがNPOでという境目がなくなり、社会の課題解決にみんなが取り組めるという世の中になっていくでしょうし、そうなればいいなと思います。

田中:期待しています。ありがとうございました。
池田:ありがとうございました。

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