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【vol.58】 小川是×保岡興治×村松岐夫『マニフェストの策定と実行過程の課題(5)』

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■■■■■言論NPOメールマガジン
■■■■■Vol.58
■■■■■2003/12/09
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●INDEX
■ 言論NPOアンケート調査――日本と中国の新たな可能性を探る

■ 座談会 小川是×保岡興治×村松岐夫  司会:曽根泰教、工藤泰志
  『マニフェストの策定と実行過程の課題 最終回』

●TOPIX
■ 12月5日(金)毎日新聞 言論NPO主催「新聞・通信5社選挙担当座談会」
■ 12月17日(水)言論NPO 第2回アジア・シンポジウムのご案内


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■ 言論NPOアンケート調査――日本と中国の新たな可能性を探る
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言論NPOでは12月17日に中国の現役の政府当局関係者をお招きしてシンポジウムを
開催し、「日本と中国の新たな可能性」について徹底した討論を行います。アジア各
国との間で議論のネットワークを構築し、共通の繁栄基盤の構築に結びつけることが
どこまで可能なのか。今回、私たちはこのシンポジウムで、中国との可能性について
議論のチャレンジを始めます。(シンポジウムの詳細については、下記をご覧くだ
さい。)
http://www.genron-npo.net/about/history/031126_sympoanno.html


そのため、言論NPOでは、日本の将来選択を巡る議論の中で中国や日中関係をどう位
置付けていくべきかといった点を中心に、できるだけ多くの方々のご意見を求め、シ
ンポジウムでの議論形成などに反映したいと考え、シンポジウムに先立って、アン
ケート調査を実施することといたしました。

あなたのご意見をお寄せいただきますよう、ご協力をお願い申し上げます。


●回答はこちらから (回答期限:12/12(金))
http://www.genron-npo.net/forum/asia/031205_01.html

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■ 座談会『マニフェストの策定と実行過程の課題 最終回』
  小川是 (日本たばこ産業会長)、保岡興治(衆議院議員)、
  村松岐夫(学習院大学教授)
       司会 曽根泰教(慶應義塾大学大学院教授)、工藤泰志 (言論NPO代表)
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マニフェスト型政治に向けて政治や行政は本当に変わるのか。内閣と与党、官僚シス
テムなど実行過程についての論点は何か。自民党・保岡議員は、官僚の限界を超えた
総合的な政策設計に向けて政治の改革が進展していると現状を評価。行政学者である
村松教授は、重要テーマを評価する民間機関の必要性を強調する。元大蔵事務次官で
ある小川氏は、権限とミッションの所在を明確にした政治のリーダーシップの下で公
務員の志が生かされることへの期待を表明する。


●自民党の公約は骨太の方針

保岡 総裁選が終わった後、党の公約つくりは政権公約策定委員会の段階でまたすご
   いことになると思いますが、最終的には我々が選んだ総裁に一任して最後の形
   を整えてもらうことになると思います。小泉さんが総裁に再任されれば、政権
   公約は経済財政諮問会議の骨太第3弾が基礎になると思います。

曾根 村松先生、いかがですか。例えば経済財政諮問会議と地方分権推進委員会と地
   方制度調査会での一応の役割分担では、市町村合併は地方制度調査会ですか、
   税財源の問題は分権委員会に、と、役割を振っておいて、最後には経済財政諮
   問会議でそれをまとめる。ところが、これはそう簡単な話ではないです。

   もう1つは、税制に関してはもっと分かれていると思うんです。経済財政諮問
   会議と政府税調と党税調と分かれていて、これをまとめる仕組みもなかなかな
   い。多分マニフェストというのは、税や社会保障というものに踏み込まざるを
   得ないと思うのです。それを言っただけで実行するところは相変わらずばらば
   らでは困るわけです。そこあたりのグリップというか、リーダーシップ、ある
   いは制度設計というところは現状からその次のステップで何かお考えになると
   ころがありますでしょうか。

村松 そのレベルの問題については、基本的には政権を担当する政党が統一した意見
   を持つこと以外にないのではないでしょうか。だから、重要なのは、議員定数
   の問題です。また、比例部分をどうするかということです。それを射程に入れ
   て考えるのでしょうけれども、ただ今現在すぐとなりますと、そんな名案はな
   かなかないのではないでしょうか。

小川 現実的でないかもしれませんが、今の地財調や分権委や政府税調などを見てい
   ても、権限とミッションのありかたを明確にするためには、政治の姿勢を強め
   ていただくよりほかないと思う。党に国を動かす権限はないわけです。それは
   内閣の話なので、今度は内閣のどなたに権限が与えられているのか、それを明
   確にして、そのミッションをやっていただく。誰にこの問題はミッションが与
   えられているかというところを少し強く打ち出さなければならない。先に私が
   人事だと申し上げたのは、党でいろいろご意見がある、そうならば、強いご意
   見がある方ほど内閣に入る戦いをして、閣僚になられておやりになるというこ
   となのだと思います。

曾根 今回の議論はマニフェストから始まったわけですが、その実行を考えた場合、
   さまざまな問題があることが分かりました。結局のところ、本来の内閣の役割
   を果たせということだし、党の意思決定ないし党の有力者が内閣に入って実行
   するというシステムに移行する。そのためにも首相のリーダーシップが必要だ
   し、それを選び政権公約を決めるのが総裁選挙だったということになります。
   その意味では党は党で政策を決めて、内閣が出してきたから注文をつけるとい
   うシステムを一元化するシステムに変えるという時期であり、ある意味でマニ
   フェストはそのきっかけになり得るのではないかと思います。

保岡 マニフェストは大きな道具になり得る。これをより具体的に、より正確にニー
   ズにこたえるものにし、メッセージとして国民に伝わるものとして出すべきで
   す。それで国民と政治とが結びついてくることが民主主義の基本だと考えま
   す。今いろいろなたくさんの問題が出ました。それをいい方向に収斂していく
   道具として、日本だからこそマニフェストが必要であり、イギリスのマニフェ
   ストをただ日本に持ち込むのではない、ということを考えないとならない。そ
   の意味では我々独自の政権公約論をこれからもっと深めていかなければいけな
   いと思います。

村松 おっしゃられている通りですが、国民の判断を重視する以上、国民の理解が高
   まるように説明をしっかりしなければいけない。そのところでメディアが頑
   張ってほしいし、だけど、メディア以外のシンクタンクであれNPOでもいい。
   中間報告でもいいし、最終的な観察でもいいし、多様な意見が出てくるべきで
   すね。そうでなければ、いい均衡点でなく、非常に偏った意見でメディア世論
   が決まってしまう可能性もあると思います。

小川 公務員はなぜ行政官になっているかというと、これは、皆いろいろな思いはあ
   りますが、最大公約数は国、公の仕事に自分は強く参画したい。そして、政策
   を決定することはできないけれども、政策の企画立案に自分は参画してみた
   い、それが公の仕事だという思いだと思うのです。

   本日の議論からもはっきりすることは、政治家が大きな方向は決められる。一
   方、公務員は単に自分はそのコマだと思っているかというと、そうではない。
   日々我々はそういう政策を執行することを同時に考えている。だから、大臣に
   対してだって、総理に対してだって、我々はこうしたらどうですかという助言
   を幾らでも出せる。それが相当生かされるだろうなというのが自分としての生
   きがいに返っていると思うわけです。そういう思いが強いので、政治が次第に
   リーダーシップを発揮していく中で、私は、公務員のその志がこれから先も生
   かされるだろうと、強く期待をしております。

曾根 工藤 きょうは長時間どうもありがとうございました。


●上記の記事はウェブサイトにも掲載されております。
http://www.genron-npo.net/library/sammary/008_020.html

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●TOPIX

■ 12月5日(金)毎日新聞 言論NPO主催「新聞・通信5社選挙担当座談会」
http://www.genron-npo.net/about/press/031205_mainichi.html

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■ 12月17日(水)言論NPO 第2回アジア・シンポジウムのご案内
  「日中の新たな可能性を探る」

午後12時半~6時、日本財団 2階大会議室(東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html


アジアにおける中国の経済の発展とともに、中国と日本との経済面での実態的な統
合、交流が急速に進んでいます。日本の経済改革と同時に、こうした世界の変化に日
本はどう向い合えばいいのか。その一つの提案が本年3月の公開シンポジウムで打ち
出した「新開国宣言」でした。日本の真の「開国」とともにこの宣言が目指したもの
は、アジアにおける議論のネットワークの形成でした。日本が真の「開国」を進める
ためには、日本人が意識や考え方のレベルでも自らを開放することが必要ですが、同
時に、アジア各国との間で議論のネットワークを構築し、共通の繁栄基盤の構築に結
びつけることがどこまで可能なのか。今回、私たちはこのシンポジウムで、中国との
可能性について議論のチャレンジを始めます。

今回招聘される中国政府当局関係者は、実際に政府等で実権を握るとともに、いずれ
も40代と今後の中国を担う世代の方々です。当日は会場からの意見もいただきながら
今後の議論交流の第一歩として真剣な議論を展開したいと考えています。


定員:200人。入場無料。申込締切:12/10。


●お申し込み、プログラムなど詳細は下記まで
http://www.genron-npo.net/about/history/031126_sympoanno.html

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  ┏━━━━━━━━━━━━ 会員募集 ━━━━━━━━━━━━━┓
   言論NPOは、ウェブサイト以外に、出版、政策フォーラム、
   シンポジウムなど、多様な活動を展開しています。

   ●言論NPOの3つのミッション
   1. 現在のマスコミが果たしていない建設的で当事者意識をもつ
     クオリティの高い議論の形成
   2. 議論の形成や参加者を増やすために自由でフラットな議論の場の
     形成や判断材料を提供
   3. 議論の成果をアクションに結び付け、国の政策形成に影響を与える

   この活動は、多くの会員のご支援によって支えられています。
   新しい日本の言論形成に、ぜひあなたもご参加ください。
   http://www.genron-npo.net/guidance/member.html
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 このメールマガジンのバックナンバーはこちらに掲載されています。
 URL http://www.genron-npo.net/guidance/melma/melma.html
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 発行者 特定非営利活動法人 言論NPO  代表 工藤泰志
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 〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目7番13号 国際山王ビル別館 3階
 電話: 03-6229-2818 FAX: 03-6229-2893
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