【vol.170】 安倍政権の実績、各党マニフェストはかなり厳しい評価結果に

2007年7月04日

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■■■■■言論NP0メールマガジン
■■■■■Vol.170
■■■■■2007/7/4

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●INDEX
■ 安倍政権の実績、各党マニフェストはかなり厳しい評価結果に
■ 「こんなマニフェストを有権者は受け入れていいのか」―代表 工藤の発言(政権公約検証大会)
■ 「安倍政権の実績評価」、「マニフェスト評価」の各論を順次公開します。
■ 有権者評価第一回「憲法改正・国民投票法」―添谷芳秀氏の発言、動画で公開中
■ 言論ブログ・ブックレット「地方自治」シリーズ発売中
■ 言論ブログ・ブックレットお得な定期購読のご案内
■ 言論NPOのブログにどしどし参加しませんか?

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■ 安倍政権の実績、各党マニフェストはかなり厳しい評価結果に
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参議院選挙に向け進めていた「安倍政権の実績評価」と
各党の「マニフェスト評価」の評価作業が終了しました。
安倍政権の9ヶ月間に及ぶ実績の評価は憲法、成長政策、
年金など20分野、自民党、公明党、民主党の
3党の公約(マニフェスト)の評価は18分野について、
言論NPOの評価基準に基づいて評価を行いました。
総合点はいずれもこの分野合計の平均値で算出しました

そして言論NPOの評価は、かなり厳しいものとなりました。

安倍政権の実績評価
総合点(100点満点)       39.35点

小泉政権が誕生した後の初の評価が60点だったということと比較すると、
安倍政権の立ち上がりはかなり厳しい評価となります。

各党マニフェスト評価
自民党 総合点(100点満点)   26.94点
公明党 総合点(100点満点)   17.06点
民主党 総合点(100点満点)   27.88点

30点以下というのは、公約としてまったく体をなしていない、
ということです。
なぜ、私たちはの評価結果は厳しい内容になったのか。
評価の詳細は総評からご覧ください。

▼総評を読む
https://www.genron-npo.net/manifesto/national_abe/002492.html

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■ 「こんなマニフェストを有権者は受け入れていいのか」—代表 工藤の発言(政権公約検証大会)
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言論NPOは、7月1日に行われた21世紀臨調主催の「第3回・政権公約検証大会」
にて、安倍内閣の政権実績に関する中間報告・および各党の参議院選挙公約評価
発表を行いました。

発言の一部をご紹介します。

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最初に登壇した言論NPO代表の工藤は、
まず「有権者のカウンターバランスが働いてこそ、民主主義の発展につながる」、
それにも関らず「マニフェストが有権者との約束になっていない」ということに
危機感を表明し、こうした状況に対しては政党を批判するよりも、
むしろ有権者がそれを受け入れていいのか、
という強い問いかけを会場で行いました。

こうした問題提起を行ったのは、参議院選での各党の公約が従来型の課題羅列型で
ウイッシュリストとなってしまい、マニフェスト政治の形骸化が見え始めたからです。  
(中略)

安倍氏は、自身の公約として「美しい国」を掲げ、政権構想と所信表明などで
具体化しています。しかし、その後の施策の展開をみると、当初掲げられた政権構想
や所信表明で示された理念や目的と必ずしも一致せず、乖離し始めているのが見てとれます。
その背景には、「美しい国」の実現を具体化するための政策体系が、前政権の
「簡素で効率的な政府」すなわち「小さな政府」の政策体系との間で
整合性が取れなくなってきている点が挙げられます。


▼この記事を読む
https://www.genron-npo.net/manifesto/news/002501.html


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■「安倍政権の実績評価」、「マニフェスト評価」の各論を順次公開します
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言論NPOでは、「安倍政権の実績評価」、各党の「マニフェスト評価」各論の公開
を開始しました。
総論に続き、順次、各論を公開します。
現在は「憲法改正・国民投票法」の評価を公開中ですが、

外交・安全保障、経済政策(成長政策)、年金・社会保険庁改革、医療
少子対策、政治とカネ、格差・再チャレンジほか

を順次公開してまいります。

ご期待ください!

▼言論NPOが出した評価「憲法改正・国民投票」編を読む
https://www.genron-npo.net/manifesto/national_abe_15/002444.html


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■ 有権者評価第一回「憲法改正・国民投票法」—添谷芳秀氏の発言、動画で公開中
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各党のマニフェスト評価について、各分野の専門家に、問題の現状や政権の課題を
ご発言いただく「有識者の評価」がスタートしました。

「憲法改正・国民投票法」編では、添谷芳秀氏(慶応義塾大学法学部教授)に
ご発言いただいています。

今回は、発言の一部をご紹介します。また発言の一部は動画でも公開中です。

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まず、一有権者から見ると、安倍政権は憲法改正を随分急いでいるな、という感想を持ちます。
私は、戦後日本には問題があったと思いますし、
それを是正していく最終到達点が憲法改正であるという構図は、確かに正しいと思います。

私自身は改憲に賛成ですが、将来日本がどういう方向に向かうのか、という長期的な観点に
立つ必要があると思います。そして、何のための改憲なのか、どういう改憲をするのかという
前向きの議論をして、具体的な中身に関する国民的議論を盛り上げて、その中からおのずと
落ち着きどころを見いだすというのが本来あるべき姿です。今の政治的雰囲気は
、そうではないというところが一番気になります。(中略)
 しかし、最初に申し上げたように、いわゆる改憲の衝動を強く持つ人たちが中心になって
国民投票法ができるというのは、やはり民主主義的精神を反映しているとはいえません。
そして、改憲は考えてもいいが、安倍首相にはやって欲しくないという人が結構いる理由は
やや強引で後ろ向きの衝動に対する違和感なのだろうと思います。

▼この記事を読む
https://www.genron-npo.net/manifesto/national_abe_interview/002437.html


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内容:いい意味でも悪い意味でも知事の役割が今ほど問い直されるべき時期はない。
これまで分権改革を主導してきた少なくない知事は不祥事でその座を追われ、
これまでの分権改革自体が、国と地方のコップの中の争いと見なされ、
その主役となるべき住民から浮き上がっている。
分権を求めるのであれば、
地域が自立するために経営の意思を持つ新しいリーダーが必要である。
その覚悟を今の知事に問うだけでなく、
この議論から地方の自立や分権をめぐる生命力のある
新しい議論を組み立てたいと考えた。
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内容:「日本の改革は辺境から始まる」といわれる。
硬直した日本の政府ではなく、
地方が日本の改革を動かす、という決意でもある。
国と地方の「かたち」の再設計はまさに日本の改革そのものである。
知事の多くにはそういう思いが今でもあるに違いない。
ところが、私たちが先に行なった有識者アンケートでは、
知事の分権や地域の「リーダーと考える」人は、
「そうは思わない」という人よりも少なかった。
これは何を意味するのか。
私は、地域に問われている課題の変化がその背後にあると考えている。
自立を断行できる新しいリーダーは辺境から登場するのか。
今号は「知事の主張」と題して8知事の発言を公開します。
サイズ:A5判 112頁

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有識者の発言は皆さんへの「問題提起」とし、
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多くの皆さんの参加をお待ちしております。

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