言論NPOとは

言論NPO「非政治性・非宗教性」に係る自己評価結果に対する意見

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言論監事 加藤 隆俊
長 有紀枝


1.言論NPO「非政治性・非宗教性評価」結果について

 言論NPOにとって、組織の性質上、中立性及び非政治性・非宗教性は、最も重要な点の一つである。この認識に基づいて、平成29(2017)年度、言論NPOの「非政治性・非宗教性」に係る自己評価結果に関して、言論監事の意見を次のとおり報告する。

 言論NPOは、別紙4に記載された規定の評価方法に基づいて自己評価を実施しており、言論監事として、その手法・プロセスについて問題がないことを確認した。

 また、評価結果に関して、「非宗教性」については、言論NPOの活動の7分野を12の評価項目で評価した結果、全ての項目で「非宗教性」を完全に満たしていると判定した。「非政治性」については、言論NPOの7分野の活動を19の評価項目で評価したものの、6分野13項目についてはネガティブチェックリストで判断がつかないため、コンテンツ判定基準方式による評価を行った。その結果、全ての項目において「非政治性」基準を完全に満たしていると判定した。

 以上から言論監事として、手法・プロセスに加えて結果についても問題がないことを確認した。

 一方で、平成29年度に言論NPOの職員の一人が職場内において政治的活動を行うという問題が発生した。これに対し言論NPOでは、その重大性に鑑み、6月28日付で当該職員に対する処分に加え、その上司に対する処分を速やかに行っている。また、処分について全職員に対して通知するなど、組織における政治的中立性の重要性について職員への周知を行っている。さらに、今回の行為を受けて、中立性評価についての対象者を「NPOのリーダー」に加えて、「理事並びに職員」も加えるなど、迅速に改善に向けた対応をしている点は評価できる。

 今後、同様のことが起きないように、既存の職員の政治性・宗教性における中立性の再教育や、これから採用する職員に対する中立性の周知を徹底することを求めたい。


2.今後の課題

 言論NPOが中立の立場から活動していくためには、資金源の多様化を進め、企業からの寄付、行政や助成財団からの資金の他、会員と個人寄附を拡大していく必要がある。

 今年度は、12月の数週間という短期間ながら、ふるさと納税を利用した寄附で、一定程度の寄附を集めることに成功している。こうした新たな方法での寄付集めをさらに進めていく必要がある。また、会員を増やそうとする取り組みがあったものの、十分な成果を上げたとはいえない。寄附や会員を募る際のメッセージやそれを発するタイミング、会員サービスの整備など、更なる工夫の余地がある。また、ガバナンスのあり方の説明や、寄付の際の倫理規定などを作成し、それを社会にしっかりと説明していくことが重要である。

 さらに、モーニングフォーラムなど、会員サービスの再開など、より多くの会員が参加しやすい仕組みを早急につくり上げる必要がある。

 また今後、より多くの市民に支えられるための基盤を確立させるためには、日本の識者だけではなく、海外からの識者の招聘や海外オピニオンリーダー機関との協力・活動などを通じ、多角的な見解を有権者や国民に提供していくべきだと考える。さらに、議論形成の前に、有識者アンケートを実施し、議論の中により多くの有識者の意見を反映していくことで、議論の厚みも増してくる。そのためには、アンケートを送付するためのデータベースを拡充させ、より多くの人が議論のアンケートに参加できる基盤を整えるべきである。

 こうした取り組みは、これまでも行っているが、さらに基盤を充実させ、より多くの人たちの声を集めることに一層注力するべきである。さらに、既存メディアの活用も視野にいれながら、活動を伝える裾野を広げていくことが重要である。

 世界のシンクタンクとの連携強化を目指して世界25カ国からなる世界シンクタンク会議(カウンシル・オブ・カウンシルズ)に2012年に参加して以来8年が経過した。連携の強化が着実に進む中、各国シンクタンクの組織基盤や資金基盤の現状や取り組みなどから学び、言論NPOとして活用できる点を汲み取るように努める必要がある。さらに、海外の助成財団への申請を行うなどの取り組みを今後進め、資金基盤の多様化を図っていく必要があると考える。

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