「第10回モーニング・フォーラム/ゲストスピーカー竹下亘・復興大臣」報告

2015年4月08日

第10回モーニング・フォーラム

 4月8日(水)、都内ホテルにて、竹下亘復興大臣をゲストスピーカーに、「震災から4年、復興の進捗と東北の未来」と題して、言論NPOの「第10回モーニング・フォーラム」を開催しました。


ム 冒頭のあいさつで竹下大臣は、現在の復興状況について説明した上で、「復興が遅れているという声は真摯に受け止めつつ、復興債や特別復興税を慎重かつ有効に使いながら、必要な復興に向けて努力を続けていく」と述べました。また集中復興期間が終了する2015年度以降について、「2016年度からの5年間は、地元負担の在り方も検討しながら、被災者1人ひとりが『自立』できるための復興計画を進めていきたい」とこれからの展望を語りました。さらに「訪日客が東北を巡るツアーを企画したり、2020年の東京オリンピックの聖火ランナーが被災地を走ることで、東北や日本の底力を世界に示したい」と強調しました。


ム その後、工藤との対談に移り、復興庁が考える「復興の定義」とは何か、復興庁の役割と機能について質問を投げかけるなど、意見交換が行われました。最後に、東北の将来ビジョンをどのように描いているのか問いかけると、竹下大臣は、「厳しい震災を通じてつらい経験してきた被災地の子どもたちの中から、日本を引っ張る人物が必ず出てくると確信している」と語り、子どもたちへの支援を手厚くしたいと意気込みを示しました。


 対談後は、参加者から「復興庁の権限の見直しも含めて、5年間の集中復興期間が終わった際には評価書を出して総括をしてほしい」、「2020年のオリンピックまでに復興が一段落しなければ、世界からネガティブに捉えられる可能性があるので、危機意識を持って進めてほしい」、「世界主要都市の放射線濃度を政府とは関係ない民間に調査してもらうことが有効である」などの要望や意見が寄せられるなど、活発な意見交換がなされました。

ム 最後に工藤は「2020年のオリンピックも視野に入れた上で、被災地の復興を真剣に考える国民的議論の枠組みをつくっていく必要がある」と総括して、モーニング・フォーラムを締めくくりました。


※モーニング・フォーラムは、言論NPO会員、および会員からご紹介いただいた方のみの限定イベントです。各界からゲストスピーカーをお招きして開催します。
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