溝口 善兵衛

溝口 善兵衛氏発言

  私が言論NPOに参加するようになったのは、2005年に北京で開かれた第1回の東京ー北京フォーラムからです。

 その後、第二回と第四回の東京での会合に参加しました。私は長く、中央官庁に勤めていましたが、日中関係に直接関与することはありませんでしたので、このフォーラムは、日中関係を勉強するのに大変よい機会でした。2007年に島根県の知事になって、地方自治に関与することとなりました。知事の仕事は、県民の皆さんの日々の暮らしに直接関わっていくものですから、とにかくいろんな方にお会いして、そのお話を伺うことが大変重要です。知事に就任以来、3000人を超える方々と懇談する機会がありました。

 人の考えを知り、人を理解するには、実際に会って、話をすることが大事です。そして、話し合うことによって、相手も私の考えを知ってくれます。
 東京ー北京フォーラムにおいても、実際に中国の人に会い、直接、向かい合って議論できることに大きな意味があります。

 第四回会合から、工藤さんの提案により、中国の地方の首長たちと日本の知事たちの意見交換を行うこととなり、京都府知事や静岡県知事などとともに私も参加しました。このフォーラムは日本人が中国を知り、中国の人に日本のことを知ってもらうのに貴重なチャネルになっています。多くの人に参加していただくと良いと思います。


溝口 善兵衛
島根県知事、元財務省財務官

1968年東京大学経済学部卒業、大蔵省入省。77年在西独大使館書記官。80年主計局主査、銀行局企画官、85年世界銀行理事代理、 92年国際金融局総務課長、93年副財務官、94年在米国大使館公使。主計局次長、総務審議官、官房長、国際局長を経て、2003年財務官就任。04年より国際金融情報センター理事長。07年、島根県知事就任。