石黒 光

石黒 光氏発言

 言論NPOも8周年を迎え、活動が充実してきたことは喜ばしい限りです。しかしながら、当初課題とされていた「言論不況」の克服に向けては、さらに一段の飛躍が期待されます。

 マニフェスト評価も幾度かの蓄積によって定着し、マニフェストを打ち出した選挙によって政権交代が実現したことは大きな進展ですが、それゆえに、マニフェストへのコミットメントと実現の状況のチェックが一層重要性を増しています。

 一方で、世界的金融危機を経て、わが国の国際的地位ついしてのさらなる懸念が指摘されており、これに対応するには基礎的な国力の維持向上のみならず、国として何をしたいのか、そのためにどのような手を打つのかを明らかにしていくことが必要です、これはとりも直さず全体としての政策を国際社会に認知せしめ、整合性を含めて納得を得ることです。

 言論NPOは、ここにおいても大きな貢献をなしうる地位にあります。

石黒 光広
東京大学 監事


1958年東京都生まれ。東京大学法学部卒業、ハーバード・ロー・スクール修士。住友銀行、ソロモン・ブラザーズ、メリル・リンチほか内外投資銀行、金融機関等を経て、2004年4月より現職。ニューヨーク州弁護士、CFA、CFP。