世界の課題に挑む

「ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)」第5回会議 報告

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 言論NPOは3月27日、グローバルイッシュ一の解決策を日本から国際社会に発信するための有識者会議「ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)」の今年度最後の会議を開き、WACの委員及び専門委員5人が出席しました。

 会議では、米中の経済対立が世界の覇権を巡る攻防へと発展する中、私たちの社会を支えてきた自由や民主主義、多国間協力に基づく国際秩序をいかに守り、発展させるのか、という趣旨で、3月初旬に開催された「東京会議」の報告が言論NPO代表の工藤泰志からありました。議論では、米国が対中関与政策を抑止政策へと転換した理由について問われ、中国の経済行為は、ルールベースの秩序に深刻な事態を招く結果になりかねない、という米側の視点には、欧州の一部に違和感もあることがわかりました。また、リベラル秩序のリベラルの定義、解釈についても、各シンクタンク間で、それぞれ違いがあることが明らかになりました。その違いを狭めていくことが、問題解決への今後の課題になります。

 対中関係では一人の委員が、中国による国際機関の"乗っ取り"は進んでいて、既に6つの国際機関のトップを取っている、と紹介。ここでも国際的支配権は米国から中国へ移りつつあり、リベラリズムを国家主義、ナショナリズムと対置すれば、リベラル秩序がいかに危機にあっているかわかる、との指摘がありました。

 「国民の声に答えたのは、リベラルではなくトランプ」、「市場経済と一党独裁の矛盾を中国は乗り越えた」、「国境の開け閉めのコントロールは共産党が握っていて、共産党と民主化はこうした管理で両立する」、「習近平体制が強権化しているのは、体制が揺れる不安の反映」と、現状について様々な見方がありました。工藤は、「狭い空間での議論になってはいけない。大きな変化の中で、議論をどうやって運動論に発展させるか、という視点を忘れてはいけない」と、次回の「東京会議」へ期待しました。

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