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第7回エクセレントNPO大賞 受賞者インタビュー

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市民に開かれた中長期の取り組みに軸足を置き、
医療支援を社会変革のきっかけに、という思いで活動している

「第7回エクセレントNPO大賞」
組織力省 受賞

浅井総一郎氏
(認定特定非営利活動法人メドゥサン・デュ・モンド ジャポン ファンドレイジング・マネージャー)


―おめでとうございます。どうして応募されようと思ったのでしょうか。

浅井:先ほどもご挨拶させていただいたのですが、自分たちの団体はフランスのパリに本部があり、世界16ヵ所に支部を持つ国際NGOです。基本的に、医療NPOは、医療を受ける方と医療をする側、という閉じたところで活動が行われているケースが多いです。ただ、この賞には組織力とか様々な基準があったと思いますが、自分たちが独りよがりの活動ではいけないな、ということがありました。今日の表彰式でもそうでしたが、様々な活動をされている団体さんからいっぱい勉強することがありますし、自分たちの今の組織が100点だとは到底思っていませんので、そういったものを取り入れることが、組織を改善するための良いきっかけになるかな、と思って応募させていただきました。


―実際に自己評価書を記してみて、いかがでしたか。

浅井:自分たちの良いところを書いたのは事実ですが、書いていても、自分たちに欠けている部分はないのかな、ということは常に頭に入れて、書いていました。


―実は、私たち審査する側は、自分たちの良いところだけでなく、課題を見つけて分析している団体を、良いこととして評価しています。ですから、そこを正直に感じて書いていただいたことは、とても良かったのだろうと思います。
 あと、おっしゃる通り、医療の場合は専門性も高いですし、医療従事者と患者の関係の中で完結できるところもあると思うのですが、そこを開いていくことの必要性というのは、どんなことをきっかけに感じられたのでしょうか。

浅井:おっしゃる通り、かなり専門性の高いところですので、患者さんとか被災者の方々と、医療従事者との間で終わってしまうものなのですが、当然ながら、それでは継続的なサポートは難しいと思います。我々の団体の特徴としては、緊急支援というのもあるのですが、どちらかというと中長期の支援に軸足を置いています。

 例えば、ラオスで小児医療の強化プロジェクトをやっていますが、これは5歳未満の子どもたちの死亡率を下げる取り組みです。このプロジェクトだけで6年間やっておりますが、最終的には、その国の保健システム自体が整っていくところまで並走していって、それから引き揚げていく、ということになってくると、短期的な瞬発力で物事が成り立つわけではありません。そうなってくると、幅広い市民の方々の支援を継続的にいただけないと、始めたのはいいけれど中途半端で終わってしまう、というのが一つの考え方です。


―確かに、医療でその場での対応をするだけでなく、制度までを変えていくことになると、支援する人も、また現場を構成している国民の方々の理解も必要だということですね。

浅井:実際に、ラオスの小児医療のプロジェクトにかかわったお医者さんにお話を聞くと、実は、5歳未満の子どもたちの死亡率を下げる一番良いKPI(業績評価指標)は、お母さんの識字率だというのです。単純に言うと、識字率が高まれば、お母さんが健康に対する一定の知識を持っていて、汚れた手を洗うといった衛生意識が生まれてくる。そうすると、お子さんの寿命も延びていく、ということが言われていました。


―まさに、医療という窓から社会が広く見えているということですね。

浅井:そのように、医療が、社会全体が変わっていく一つのきっかけになればいいのかな、と思っています。


―ぜひ、次回は課題解決力賞にチャレンジしていただければと思います。益々のご発展を期待しています。おめでとうございました。

浅井:ありがとうございます。よろしくお願いします。

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