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【vol.34】 シンポジウム『アジアの変化に日本はどう向かい合うべきか 最終回』

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■■■■■言論NPOメールマガジン
■■■■■Vol.34
■■■■■2003/06/24
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      ■■■アジア戦略会議・ネット会議発言者募集■■■
アジア戦略会議メンバーがナビゲーターを務めるウェブ上の会議室です。皆さんの議
論にコメントを加えながら、自由な議論を建設的に展開していきます。ぜひみなさま
の参加をお待ちしております。
     http://www.genron-npo.net/net/net_monitor.html

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●INDEX
■ 言論NPOアジア戦略会議シンポジウム・セッション1
  『アジアの変化に日本はどう向かい合うべきか 最終回』
    パネリスト:安斎隆、ドナルド・P・ケナック、榊原英資、柳井正
    コメンテーター:イェスパー・コール、加藤隆俊、 周牧之
    コーディネーター:谷口智彦

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■ 言論NPOアジア戦略会議シンポジウム・セッション1
  『アジアの変化に日本はどう向かい合うべきか 最終回』
   パネリスト:
     安斎隆 (株式会社アイワイバンク銀行社長)
     ドナルド・P・ケナック (AIGカンパニーズ日本・韓国地域社長兼CEO)
     榊原英資(慶應義塾大学教授)
     柳井正 (株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼CEO)
   コメンテーター:
     イェスパー・コール(メリルリンチ日本証券株式会社チーフエコノミスト)
     加藤隆俊 (株式会社東京三菱銀行顧問)
     周牧之 ( 東京経済大学経済学部助教授)
   コーディネーター:
     谷口智彦 (『日経ビジネス』主任編集委員)
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中国の台頭を軸としたアジアのドラスティックな変化。国境を越えて進む経済の新た
な結びつき。現実に進行する大きな変化から取り残されかねない日本は、自らの将来
をかけた国内の改革をどのように進め、また現在や将来のアジア、そして世界にどの
ように向かい合えばいいのか。2003/3/7に行われたシンポジウム・セッション1で
は、榊原英資、安斎隆、柳井正、ドナルド・P・ケナックの4氏に、アジア戦略会議の
メンバーの3氏をコメンテーターとして迎え、話し合った。


谷口 時間厳守の模範的なパネリストの方々ばかりで、大変充実したディスカッショ
   ンを進めることができています。残り5分なのですが、会場から質問を受け付
   けたいと思います。

―― 東京大学の院生ですが、ケナックさんに2つ質問があります。先にストック・
   オプションの話をされました。韓国もご担当の地域と伺っていますが、韓国で
   は一般にストック・オプション制は導入されているのでしょうか。もし導入さ
   れているなら、どういった効果が出ていますか。2番目の質問は、ストック・
   オプションはアメリカにおいてどのようにコーポレート・ガバナンスにプラス
   の効果をもたらしたでしょうか。あるいはマイナスの効果をもたらしたか、と
   いうことの評価を得たいと思います。

谷口 ストック・オプションも、パフォーマンスに合わせた強い個人を褒賞するとい
   う意味では今回の議論に沿っている中身だと思います。少しコメントいただけ
   れば。

ケナック 韓国におけるストック・オプション制度の効果については、申し訳ありま
   せんが今すぐお答えができません。これについては調べてみたいと思います。
   2番目のご質問ならお答えできると思います。会社でストック・オプションを
   採用している場合に、どういった特徴があるのか手短に説明しましょう。ス
   トック・オプションは、それを得た、つまり権利を得ただけでは何もお金には
   なりません。それは今日の株価で買うことのできる権利にすぎません。誰でも
   今日なら今日の株価を買うことができます。しかし、数年の間に株価が上が
   り、そのときに昔の時価で買うことができれば、利益を得ることができます。
   従ってストック・オプションを与えれば、企業の収益を上げる動機付けがで
   き、上がった分の利益をみんなで分け合うことができます。

   これがコーポレート・ガバナンスにどう関係するかということですが、いくつ
   かの会社の場合、あまりにも多くの株をストック・オプションとして経営陣に
   与えたため、株主の持ち分が希薄化してしまったのです。ストック・オプショ
   ンにおいて重要なのは、株主の利益にかなうように経営者はこれを運営すると
   いうことです。経営者や社員に与えるストック・オプションを合理的な範囲に
   制限することが大切でしょう。

谷口 ちょうど時間となりました。今日は、私どもが設定した「アジアの変化に日本
   はどう向かい合うべきか」という静かに構えたようなタイトルが、見事にディ
   スカッションの中で裏切られたというか、覆されて、現実はそうではないのだ
   と。既に進んでいる経済の結びつき、その他に早く日本は追いつかなければな
   らない。追いつくためにはいろいろな壁もあるでしょうけど、何よりもまず意
   識を変えるということが、ひとつの合意になったような気がします。それだけ
   を聞けば難しそうですが、具体的には、例えば私たちの会社の中に外国人を入
   れるとか、東京を外国人にとってもっと住みやすい街にするとか、いくらでも
   今から始められることはあるので、そういうものから始めて、願わくば柳井さ
   んが描かれたようなグルーミーな未来ではない、もう少し明るい未来に踏み出
   していくように、アジアの力を使いながら私たちで変わっていこう。少し無理
   にまとめてしまいましたが、恐らくこういうメッセージが結論になろうかと思
   います。

   今日は、本当に経験、知見ともに豊富なパネリストの方7人にお集まりいただ
   きまして、充実した議論を進めることができました。本当にどうもありがとう
   ございました。

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