【2017年衆議院選挙 マニフェスト評価結果公表】主要7政党のマニフェストは課題解決のプランとしては不合格

2017年10月20日

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■■■■ 言論NPO メールマガジン
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【Topics】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆【2017年衆議院選挙 マニフェスト評価結果公表】
  主要7政党のマニフェストは課題解決のプランとしては不合格

◆今回の衆議院選挙に関するコンテンツ一覧

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平素より、言論NPOの活動にご理解とご協力を賜り、誠
にありがとうございます。

10月22日の投票日まで2日となりました。
選挙期間中、様々な形で投票の際の判断材料を提供してま
いりました。
最後にお届けするのは、自民、公明、希望、立憲民主、日
本維新、共産、社民の主要7党のマニフェスト評価結果です。

こうした各党のマニフェスト評価は、言論NPOが2004年
より一貫して、選挙の際に独立・中立の立場で実施し、有
権者に判断材料を提供するために公表しているもので、
今回で11回目となります。


今回評価したのは、経済、財政、社会保障、外交・安保、
エネルギー・環境の5つの政策分野で、主要7政党のマニ
フェスト(公約)を対象としました。その結果、各党のマ
ニフェストの評価は前回までの選挙同様、低い評価となり、
最も高い評価となった自民党でも100点満点で32点、その
他は10点台が5党という結果であり、マニフェストとして
は不合格と言えます。

評価がここまで低くなったのは、急な解散だったこと、新
政党の立ち上げなどで十分な準備ができなかったという事
情を反映しています。しかし、そういった事情は理解でき
ても、政党側にマニフェストが課題解決のプランであり、
国民との約束であるという意識や意欲が弱く、多くの公約
が願望や自らの党の主張を述べるだけの抽象的な公約に戻
っていました。

各党、各分野の評価の詳細は下記からご覧いただけます。


▼主要7政党のマニフェストは課題解決のプランとしては不合格
~2017年衆議院選挙 マニフェスト評価 総論~
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6792.html

▼2017年衆議院選挙 マニフェスト評価の基準はこちら
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6794.html

今回の評価作業にあたり、各分野の専門家の皆さん、333人
のアンケート回答者、対談に応じていただいた政治家の方々
を始め、ご協力いただいた全ての皆さまに、この場をお借り
して感謝申し上げます。


下記には、今回の選挙で配信した情報を掲載いたしますので、
10月22日の衆院選投票の際の判断材料の1つにしていただけ
れば幸いです


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【衆議院選挙で、主要5党は日本の課題にどう向かい合っているのか】
~自民、公明、希望、立憲民主、共産の主要5党のマニフェストに切り込む~

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日本の政党は、日本が直面する課題を真剣に考えているのか、
その解決に本気で向かい合おうとしておるのか、さらに、選
挙目当てで甘い話に逃げていないか。
言論NPOの評価委員と代表の工藤泰志が、マニフェストか
らは読み解けない疑問点を直接ぶつけ、議論しました。
議論からは各党の政治家の政策に関する違いや、姿勢が浮き
彫りになりました。

▼「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」自民党編
 和田政宗氏(自民党広報本部副本部長)
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6776.html

▼「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」公明党編
 石田祝稔氏(公明党政調会長)
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6778.html

▼「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」希望の党編
 細野豪志氏(希望の党)
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6777.html

▼「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」立憲民主党編
 福山哲郎氏(立憲民主党幹事長)
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6781.html

▼「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」共産党編
 笠井亮氏(共産党政策委員長)
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6780.html


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【11分野の平均点は2.4点(昨年2.7点)に下落】
 言論NPOは、安倍政権4年9カ月の実績評価結果を公表

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安倍政権が発足から4年9カ月の実績評価、11分野の平均
点は5点満点で2.4点となり、昨年末の4年評価の2.7点に
比べて0.3点下がりました。昨年より評価が下がったのは、
財政分野(0.7点)政治・行政・公務員制度改革(0.4点)
を始め7分野に及びました。

今回、点数が下がった大きな要因として、安倍首相が2020
年の基礎的財政収支(PB)黒字化目標達成を断念したこと、
PB黒字化自体は堅持したものの具体的な目標時期や達成方
法など展望を示せなかったことが挙げられます。
また、第二次安倍政権が当初から掲げていたアベノミクスの
数値目標については、4年9カ月経過した現在でも達成の目
途が見えない状況は評価を下げました。
さらに、これまで高得点で推移していた外交・安全保障の分
野について、トランプ米大統領の登場やイギリスのEU離脱な
どを受けて世界が混乱する中、安倍首相が既存の世界秩序を
守るためにリーダーシップを発揮していることは評価しつつ
も、南スーダンにおける国連PKO活動からの撤退、日報隠
蔽など自衛隊のガバナンスの問題などから評価は下がりました。

ただ、今回の評価を歴代政権と比べると、4年9カ月経った
今も高い水準で推移しています。


▼安倍政権4年9カ月の実績評価は2.4点(昨年末2.7点)に下落
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6760.html


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【アンケート結果公表】
  有識者・専門家333氏の安倍政権の通信簿と日本政治の評価

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言論NPOは、企業経営者や幹部、学者・研究者、メディ
ア幹部等、NPOなどの団体幹部など言論NPOの議論や
活動にご協力いただいている方々を対象に、安倍政権の実
績と日本の政治に関するアンケートを実施し、333氏から回
答を得ました。その集計結果を本日公表しました。

その結果、安倍政権4年9カ月の「首相としての資質」は
5点満点で2.6点、「主要政策課題37項目の実績」は5点満
点で平均2.40点といずれも前回調査から後退するという結果
になりました。
また、今回の選挙で見られた野党の再編などの動きにも厳
しい指摘が多く、「現時点では選挙に当選することが目的
の離合集散」、「あくまでも永田町の政治家だけの論理で
動いており、国民を意識したものではなく支持できない」
「日本が直面する課題を軸にした動きではなく、野合に過
ぎない」という厳しい見方が上位を占めました。

下記の、言論NPOの実績評価も併せてご覧ください。


▼有識者・専門家333氏の安倍政権の通信簿と日本政治の評価
 https://www.genron-npo.net/politics/archives/6775.html


※アンケートにご回答いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
この場をお借りして、御礼申し上げます。


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    今回の衆議院選挙に関する過去の座談会一覧

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テーマ:アベノミクス実績と、今回の衆院選で政治は何を説明すべきか
出演者:
 加藤出(東短リサーチ社長、チーフエコノミスト)
 早川英男(富士通総研エグゼクティブ・フェロー)
 湯元健治(日本総研副理事長)
司会者:工藤泰志(言論NPO代表)

▼【言論NPO座談会】
アベノミクス実績と、今回の衆院選で政治は何を説明すべきか
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/post_69.html

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テーマ:今回の選挙で政治は、外交・安全保障分野で有権者に何を語るべきか

▼【神保謙・慶應義塾大学総合政策学部准教授インタビュー】
 外交・安保分野の課題を解決するため、各党は「構想力」を競い合え
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/post_67.html

▼【宮本雄二・元駐中国大使インタビュー】
 北朝鮮の脅威という国難に対して、政治は選挙で国民に何を伝えるべきか
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/post_68.html

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テーマ:政治は社会保障問題で有効な解決策を打ち出せるのか
出演者:
 小黒一正(法政大学経済学部教授)
 亀井善太郎(立教大学大学院特任教授、PHP総研主席研究員)
 加藤久和(明治大学政治経済学部教授)
司会者:工藤泰志(言論NPO代表)

▼【言論NPO座談会】
 政治は社会保障問題で有効な解決策を打ち出せるのか
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/post_66.html

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テーマ: 財政再建は本当に必要なのか~衆院選を前に改めて考える~
出演者:
 鈴木準(大和総研政策調査部長)
 土居丈朗(慶応大学経済学部教授)
 田中弥生(大学改革支援・学位授与機構特任教授)
司会者:工藤泰志(言論NPO代表)

▼【言論NPO座談会】
 財政再建は本当に必要なのか ~衆院選を前に改めて考える~
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/npo_5.html

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テーマ:課題解決に向けた政治を目指すための一歩に
 ~衆議院選挙を前に考える、日本の民主主義、政党政治の現状と課題~
出演者:
 内山融(東京大学大学院総合文化研究科教授)
 網谷龍介(津田塾大学学芸学部教授)
 竹中治堅(政策研究大学院大学教授)
司会者:工藤泰志(言論NPO代表)

▼【言論NPO座談会】課題解決に向けた政治を目指すための一歩に
    ~衆議院選挙を前に考える、日本の民主主義、政党政治の現状と課題~
 https://www.genron-npo.net/studio/2017/10/npo_3.html


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