プレスリリース

有識者・専門家333氏の安倍政権の通信簿と日本政治の評価

このエントリーをはてなブックマークに追加
・安倍政権4年9カ月の「首相としての資質」は5点満点で2.6点
・「主要政策課題37項目の実績」は5点満点で平均2.40点といずれも前回調査から後退
・野党の再編の動きや日本の政党政治の今後にも厳しい指摘

 非営利シンクタンク言論NPO(東京都中央区、代表:工藤泰志)は、衆議院選挙まで1週間を切った10月16日、言論NPOの議論や活動に参加する有識者・専門家333氏のアンケートを集計し、安倍政権の4年9カ月の通信簿と日本政治の評価を公表しました。

 報道関係者の皆様には、こうした取り組みをぜひご取材・ご報道いただきたく、お願い申し上げます。なお、詳細な集計結果については、こちらをご参照ください。また、代表・工藤への個別取材も随時お受けしております。


首相としての資質は8項目の総合平均点は2.6点で、前回から0.3点後退

01.jpg 言論NPOが10月16日に公表した有識者、専門家対象のアンケート(333氏が回答)では、安倍首相の「首相としての資質」への評価は5点満点で2.6点とまだ高い水準は維持していますが、全ての項目で前回調査を下回り、特に(国民に対する)「説明能力等」は2.2点(昨年2.7点)、首相の「人柄」は2.4点(3点)と大幅に下がっています。

 特に今回の調査では、国民に対する「アピール度、説明能力」は5点満点で2.2点と最も低い点数となり、前回から0.5点下がりました。また「「首相の人柄」も2.4点と前回から0.6点も下がり、この二つの項目の低採点が目立ちました。


全37項目の平均は2.40点となり、前回の調査の2.59点から0.19ポイント評価が後退>

 安倍政権が打ち出した37項目の政策に対する評価を尋ねました。このうち、項目別の平均点が5割(2.5点)を超えたのは15項目でした。

 特に評価が高かったのは、「安保法制の施行に伴い、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能な体制を構築する」(2.98点)、「尖閣諸島周辺海域での外国公船への対応、外国漁船の不法行為に対する監視・取り締まり体制の強化など、海上保安庁、水産庁の体制を強化する」(2.93点)。「RCEPや日欧FTAなど国益にかなう経済連携を戦略的に推進する」(2.91点)の3項目が2.9点と3点に迫っています。

 しかし、前回の調査では3点台が4項目ありましたが、今回の調査では3点を超える項目はゼロとなりました。

 今回の調査で最も低い評価となったのは、「財政再建のため2020年度の基礎的財政収支(PB)の黒字化を実現する」の1.42点で、昨年の1.81点から大きく下落しています。安倍首相自身が、この目標自体は堅持するとしたものの2020年実現を断念しており、財政再建に対しては厳しい評価を突き付けています。それに加えて「2020年には身近な場所から仮置き場をなくせるように、中間貯蔵施設の建設を急ぐ」(1.78点)、「2020年代半ばに希望出生率1.8を実現する」(1.85点)も1点台となり、その実現に強い疑問を投げかけています。


野党の再編について、「離合集散」「永田町の論理」と厳しい回答が上位を占める

02.png 今回の選挙で見られた野党の再編などの動きにも厳しい指摘が多く、「現時点では選挙に当選することが目的の離合集散」(22.5%)、「あくまでも永田町の政治家だけの論理で動いており、国民を意識したものではなく支持できない」(19.5%)「日本が直面する課題を軸にした動きではなく、野合に過ぎない」(15.3%)という厳しい見方が上位を占め、「自公政権に対する野党の基盤ができた」と期待する人はわずかに5.4%に過ぎませんでした。


今回の選挙で候補者自身は「社会保障経費をどの財源で賄うか」を明らかにすべき

03.png

調査結果概要

 今回の調査は言論NPOが、2004年から定期的に行っている政権実績評価の一環として実施したもので、今回の選挙が安倍政権の4年9カ月時となりますので、この時点での有識者、専門家側の評価となります。2013年4月の政権発足100日時点、13年12月の政権1年時点、14年12月の政権2年時点、15年12月の政権3年時点、16年12月の政権4年時点に続く6回目の実施となります。言論NPOの様々な活動に参加、協力していただいている有識者、専門家を対象に行っているもので、今回は企業経営者や幹部、学者・研究者、メディア幹部等、NPOなどの団体幹部など333氏が回答しました。

言論NPOについて

 言論NPOは、「健全な社会には、当事者意識を持った議論や、未来に向かう真剣な議論の舞台が必要」との思いから、2001年に設立された、独立、中立、非営利のネットワーク型シンクタンクです。2005年に発足した「東京-北京フォーラム」は、日中間で唯一のハイレベル民間対話のプラットフォームとして12年間継続しています。また、2012年には、米国外交問題評議会が設立した世界25ヵ国のシンクタンク会議に日本から選出され、グローバルイシューに対する日本の意見を発信しています。この他、国内では毎年政権の実績評価の実施や選挙時の主要政党の公約評価、日本やアジアの民主主義のあり方を考える議論や、北東アジアの平和構築に向けた民間対話などに取り組んでいます。


【本件に関してのお問い合わせ先】
電話:03−6262−8772 FAX:03−6262--8773
担当:言論NPO事務局 宮浦

このエントリーをはてなブックマークに追加

言論NPOの活動は、皆様の参加・支援によって成り立っています。

寄付をする

Facebookアカウントでコメントする

アクセスランキング

  1. 主要7政党のマニフェストは課題解決のプランとしては不合格~2017年衆議院選挙 マニフェスト評価 総論~
  2. 2017年衆議院選挙マニフェスト評価基準
  3. 「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」自民党編
  4. 「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」希望の党編
  5. 「衆議院選挙で各党は日本の課題にどう向かい合っているのか」公明党編

言論NPOは多くの方のご支援や協力に支えられています

最近の記事

月別アーカイブ

ソーシャルでつながる

言論ブックショップ

未来選択:マニフェスト評価専門サイト

東京-北京フォーラム公式サイト

エクセレントNPO


ページトップに戻る