メールマガジン

「風評被害を乗り越え、食品の安心をどう取り戻すか」 ~一番説得力のあるメッセージは消費者の行動である~

このエントリーをはてなブックマークに追加

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■■■ 言論NPO メールマガジン
■■■■ 2011年7月19日
■■■■ 発行:認定NPO法人言論NPO<http://www.genron-npo.net/>

【Topics】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「風評被害を乗り越え、食品の安心をどう取り戻すか」
 ~一番説得力のあるメッセージは消費者の行動である~

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつも言論NPOの活動にご理解とご協力いただき、ありがとうございます。

さて、7月2日、言論NPOは、言論スタジオにて生源寺眞一氏(名古屋大学
大学院生命農学研究科教授、元東京大学農学部長)、澤浦彰治氏(グリンリー
フ株式会社代表取締役)、阿南久氏(全国消費者団体連絡会事務局長)をゲス
トにお迎えし「風評被害を乗り越え、食品の安心・安全ブランド再興のために
どう取り組むのか」をテーマに話し合いました。

議論では、政府の安全対策が後手に回ったことを指摘し、情報をオープンにす
ることの意味が語られたほか、消費者行政の立ち位置の再認識や消費者意識の
転換はどうしたらできるのかなど、消費者の視点から議論されました。そして、
生産情報をオープンにし消費者と生産者側がコミュニケーションをとっていく
と同時に、一番説得力のあるメッセージは消費者の行動であるとの重要な指摘
がなされました。

今回は、議論の報告をご紹介しますので、ぜひご一読いただき、ご意見、ご感
想をお寄せいただければ幸いです。

※発言方法は、最下部にあります。なお、お手数ですが、発言の公開の可否と、
お名前の公開の可否は必ずお書きください。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「風評被害を乗り越え、食品の安心をどう取り戻すか」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まず代表工藤から、「震災後、日本の強みとされてきた食品の安心ブランドが
崩れてしまった。これを立て直すためには今後どのような課題があるのか」と
問題提起があり、(1)今回の震災による風評被害がどれほど深刻なものなの
か、(2)被害を解消する流れをつくるために、政府や生産者、消費者それぞ
れにとって何が必要なのか、(3)日本の食品の安心、安全ブランドを立て直
すために、日本の農業や消費者に求められていることはなにか、をトピックと
して、話し合いが行われました。

第一の点について、生源寺氏は、「アジア向けを中心に農産物の輸出は落ちて
おり、食品の輸出を農業の活路の一つにしていたが、かなり厳しい状況にある」
として、被害が被災地のみならず、全国的に波及していることを指摘しました。
阿南氏は、「政府の安全対策が後手後手で、どこを信じたらいいか分からなか
った」と述べ、そのため消費者としては、とにかく買わないという自己防衛策
を取らざるを得なかったとしました。一方、生産者の観点から、澤浦氏は、
「放射能の暫定基準値で見ていけば、一部地域を除いてはすべて安全になって
いるが、その基準値を信用しないということになると、安全であっても安心出
来ない」と述べ、安全の基準のあり方自体が揺れている現状を説明しました。

第二の点に関しては、阿南氏は、食品安全に関する消費者庁の対応が、消費者
の不安解消に対応する動きが全くとれなかった、ことを指摘し、「政府が消費
者の立場に立って常時数値を測定した上で、万が一に備えて対策を明確に示す。
消費者の安全を優先させる仕組みを着実に構築することでしか、信頼回復の道
はない」とするとともに、消費者としても、「正確な知識を消費者自身が得て
いくことが必要だ」としました。さらに生源寺氏は、専門家が言っていること
に幅があることを問題視し、「科学の観点から、科学者を評価することも必要
ではないか」と述べ、一般市民の科学者に対する信頼を向上させる仕組みの必
要性を指摘しました。

最後にこの状況を立て直すための方策について、「消費者が問われている」と
強調する阿南氏は、「生産者からの悩みを受け止める消費者はたくさんいる。
コミュニケーションをしながら、一つ一つ解決策を模索する場をつくり上げ、
広げていくことが今、必要なことだ」と指摘、澤浦氏も「生産者としてみたと
き、いま出荷されているものは安全。生産者にとっては、安心をどう伝えてい
くかが課題であり、食べていただく消費者とコミュニケーションをしっかりや
っていくことが重要」と述べ、消費者と生産者によるコミュニケーションの重
要性をともに強調しました。最後に、風評被害をめぐる諸外国のコミュニケー
ションについては、生源寺氏は、「最も説得力のあるメッセージは日本の消費
者の行動。生産者とのコミュニケーションがきちんとあり、安全だから食べて
いる、という消費者の行動が海外に伝わることが重要」としました。


これらの議論は以下の3部にわかれてテキストで全文を掲載しておりますので、
ご一読いただければと思います。

▼「第1部 今回の事態は『風評被害』なのか」のテキストはこちらから
 http://www.genron-npo.net/studio/2011/07/post-9-2.html

▼「第2部 食品の安全で政府の役割はどこにあるのか」のテキストはこちらから
 http://www.genron-npo.net/studio/2011/07/post-9-3.html

▼「第3部 食に対する『安心』をどう回復させるか」のテキストはこちらから
 http://www.genron-npo.net/studio/2011/07/post-9-4.html


===================================
◆◇◆ ご発言の募集 ◆◇◆
 言論NPOは、「言論スタジオ」と「ON THE WAY ジャーナル」と連動した
発言テーマで意見を募集しています。

≪発言テーマ≫
(1)東日本大震災からの復興について
について議論を展開していきます。みなさんからの発言を募集しますので、ぜ
ひお寄せ下さい。

≪発言方法≫
(1)Facebookのアカウントをお持ちの方は、下記にご記入ください。
 http://on.fb.me/flNfFr

(2)Facebookのアカウントをお持ちでない方は、Twitter(#GenronNPO)やメ
ール(info@genron-npo.net)、あるいはウェブサイトのお問い合わせフォーム
(http://www.genron-npo.net/contact.html)などで、ご意見をお寄せ下さい。
いただいたご意見等は、または言論NPOのホームページなどに掲載させてい
ただきます。

※なお、(2)の方法でお送りいただく場合、下記( )に○とお名前をご記入
ください。また、お名前の公表が可能な方は、合わせてお名前もご記入ください。
お名前の無い皆さまは、匿名とさせていただきます。

【本発言の公開の可否】 可能( )/不可( )
【お名前の公開が可能な場合ご記入ください】 お名前(         )


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行者 (認定)特定非営利活動法人 言論NPO事務局
URL http://www.genron-npo.net
Mail info@genron-npo.net
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-20-7
電話 03-3548-0511  FAX 03-3548-0512
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このエントリーをはてなブックマークに追加

言論NPOの活動は、皆様の参加・支援によって成り立っています。

寄付をする

Facebookアカウントでコメントする


ページトップに戻る