言論外交の挑戦

座談会「アジアの新しい姿、そして平和で安定的な姿に向けて日韓両国は何ができるか」
~「第6回日韓未来対話を終えて」~

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参加者:
小倉和夫(国際交流基金顧問、元駐大韓民国大使)
香田洋二(元自衛艦隊司令官)
阪田恭代(神田外語大学教授)
藤崎一郎(日米協会会長、元駐米国大使)

司会者:
工藤泰志(言論NPO代表)


kudo.jpg工藤:みなさん、どうもお疲れ様でした。今回の「第6回日韓未来対話」は、北朝鮮情勢で南北首脳会談や米朝首脳会談などで大きな変化が起こる中、今後の朝鮮半島の非核化、平和構築について日韓がどのような協力をすればよいか、本格的に役割についてを議論しました。みなさん、忙しいのに参加していただいた二日間はどうでしたか。


未来志向で、かつ日本と韓国という区分けにならなかった対話

ogura.jpg小倉:従来この未来対話のフォーラムは、未来対話といいながら、どうしても過去の問題に議論が集中したということが何回もあったと思います。しかし今回は朝鮮半島情勢が非常に動いている中で、非常に不透明な情勢が続く中、日韓両国がどうしたらよいか、という未来に向けた話ができました。いわゆる未来志向の話が非常に前面に出すことができた、ということに意味があったと思います。

工藤:確かにそういう局面で行われたということは初めての試みでした。香田さんはいかがでしたか。

a5bde86465934e7ae8050055d30cb9c3d87833f7.jpg香田:今回で二回目でしたが、事前の日本国内の報道や韓国の報道の予測によると、南北海台について見解はわかれているけれども支持するグループは熱狂的に大統領を支持していました。また、支持している、支持していないにかかわらず大統領の支持率が80%に上がっているということで、私の予想とは少し違いました。ある意味で熱意に動かされておらず冷静だった。後で聞いてみたところ、真ん中のグループを中心に熱狂的ではないということで、地に足がついた論議ができたのではないかと思います。

sakata.jpg阪田:今回のパネリストの間では、世論調査の数字と全く違った結果になりましたが、やはり専門家と話すと結構冷静な議論ができたと思います。

fujisaki.jpg藤崎:私は大変面白かったと思っています。日韓対話はどうしても日本対韓国という議論になりがちですが、日本の中にも今の北朝鮮との関係について懐疑的だったり、これはチャンスだと捉える人がいました。一方で、韓国サイドにも同じような懐疑的な見方とこれをチャンスと捉えようとする動きがありました。だから日韓という区分けではなくて、日韓双方に意見がわかれているのが非常によかったと思います。ある意味それが健全な姿で、歴史問題だとどうしてもどちらかの意見にお互いわかれてしまうものの、北朝鮮という今回の問題については、日韓という区分けではないことが面白かったし、議論していて有意義であったと思います。


米朝会談に対する韓国世論と韓国の有識者の間の乖離とは

工藤:韓国で、米朝会談の評価だけではなく、朝鮮半島の将来について真っ向から聞いた世論調査はこれまでになかったということで、多分初めての調査だという話でした。私たちはそうしたことも韓国の国民にちゃんと聞いた上で、言論NPOとしては、なんとかこの動きをサポートしたいと思っています。
日本にとっても北東アジアの平和は大事だということで今回の会議に臨みましたが、意外に韓国の専門家は文在寅大統領のチャレンジを評価している世論とは違って非常に冷めてみていましあt。こうした見方をどうとらえればよいのか、私も戸惑いました。

小倉:普通の多くの人は、感情的にはどうしても南北には何となく仲良くなったほうがいい、とすぐに考えがちですが、やはり専門家や知識のある人は南北が仲良くなるためには難しい道のりになる、ということを理解していて、そこに対する困難がわかっているのです。また、今回の金正恩氏とトランプ氏の出会いは一種の政治的ショーであり、劇作家といった本当に劇を鑑賞に慣れている人の見方と、いわゆる一般民衆のように、たまたまその劇を観た人の差はどうしても出てしまいます。だから韓国の一般民衆の受け止め方と、専門家と称する人のギャップがあったのは、今回がある意味で政治的なショーであったところにの大きな理由があるのだと思います。

工藤:状況としては日本の国民は判断材料が不足しているということもあり、トランプ氏と金正恩氏との会談を非常に懐疑的に見ているのに対して、専門家はチャンスを活かすためにも応援しようという考え方でした。一方、韓国は逆で一般の国民は前向きに考えているのに、専門家はネガティブに考えており、今回も日韓の間で議論がかみあわなかった気がしました。

香田:南北の統一については遠い将来のことだと思いますが、今回の対話で感じたのは、冷戦が終わり、相当突っ込んで議論が行われたのは、だいたい1995年から2005年までの10年間です。これは明らかに東西ドイツの統合に刺激されて、「次は俺たちだ」という相当強い欲求があったような気がします。今回はその後、紆余曲折を経て、ある意味でもっと厳しい北朝鮮の核問題が出てきて、その後、南北をどうするかという問題が出てきました。でも韓国の人たちは、統合といっても、短期的な国益にもならないし、相当冷めた感覚で核問題を見ています。融和、つまり朝鮮戦争の後始末はよいと言うものの、統合に過剰な期待をもたないという非常にミックスした感情があったのではないかと思います。どちらかというと、核問題を短絡的に統合に連結したくないという意味で、少し冷めた見方になったのかと思います。

阪田:韓国側の専門家がが日本よりも厳しい目をもっていることについてですが、おそらく韓国側の専門家としては文在寅政権が目の前にいて、その影響をひしひしと感じていることと内政が絡んでいるということだと思います。韓国の中でも色々な議論が存在し、その一端を昨日と今日の対話で見せられたのだと思います。もう一点だけ加えると、北の非核化が進めば進むほど、在韓米軍や米韓同盟の将来について、我々以上に気にしていたという意見を改めて感じました。

工藤:藤崎さんは、今日の非公開の非常に濃密な議論に参加してもらいました。今回の非核化の問題と平和プロセスが同時に動こうとしています。ただその将来の議論をしたときに、今日の議論でも韓国側から意見が出ましたが、在韓米軍の将来、例えば平和統一と在韓米軍の扱いに関して、統一が行われた時には在韓米軍がないのが当然だということが公然と議論の俎上に上がりました。しかし、世論調査の結果は、そうではないのです。在韓米軍は重要だという韓国国民は多くいるものの、それと並ぶ形で在韓米軍は将来、いなくてもよいのではないかという声に分かれていました。専門家レベルでもそのような話がある。ということは朝鮮半島の将来像について、かなり大きな変化が始まりそうな気配がするのですがいかがでしょうか。

藤崎:今の状況下では、多くの韓国人やアメリカ人もすぐに在韓米軍を撤退させようとは思わないだろうが、朝鮮半島の統一が進んでいった場合にはそうなるかもしれません。平和統一されたり、そこまでいかなくても漸減していったりする可能性はあると思います。

 先ほど工藤さんが、日本の知識層と一般国民との間にギャップがあるということを指摘しましたが、率直に言うと、日本の知識層や評論家の人はかなり現状肯定的だからだと思います。経済政策に関しても安保政策に関しても、日本の識者はだいたい現状というか政府が打ち出した政策を肯定していくという傾向にあるために、今回のような結果になってしまった。こうした点については、本当に今のタイミングが一番よかったのかという疑問はあるとしても、結果はこうなのだから後で考え、前向きな姿勢をとるというのがだいたいのパターンです。

 それからもう一つ、韓国の方が言われていた話で、いわゆる完全な非核化ということに関して一番大事なのはNPT・核不拡散条約への復帰があるのか、アメリカがもっていけるのかに関しては試金石であるということを明確に語り、具体的なリトマス試験紙というものを例として挙げていました。なんとなく大きく非核化というと、どうなるのかよくわからない感じがしますが、そういうことは大事な視点だと思い、韓国がそれをアメリカにも言えばいいなと感じました。

工藤:今の藤崎さんの話で触発されたというか、確かに本当にそうだと思ったのですが、日本も韓国も共通しているのは、非核化のプロセスがかなり大変だということでした。それでも非核化を期待して応援しなければならないという人たちと、非核化には問題があるという知識層に差があったのですが、藤崎さんがおっしゃったように、今までアメリカと北朝鮮がトップ間が議論したことがない中で、外交プロセスを金正恩氏とトランプ氏がトップダウンで作った新しい外交の仕組みを、どう読めばいいのかという議論がありましたが、小倉さんはどう見ますか。

小倉:二つの大きな問題があります。一つは、そもそも大国と数ある一国という二つの国の関係が首脳の個人的な信頼関係にあまりに依存しすぎることは外交としては非常に危険です。もちろん北朝鮮とアメリカには何年に一回の例外的なものを除き、今までハイレベルな交渉はなかったために、ある意味では仕方ない面もあります。しかし、アメリカと北朝鮮はこれからずっと非核化プロセスを続けていくわけです。だからこそ、単にトップ同士の信頼関係が崩れただけでだめになるのは不安です。そこに一つの大きな落とし穴があって、やはりある程度の積み上げや色々なレベルの話し合いがないと、トップレベルの信頼関係はあっという間に崩れるわけだから、それは外交にとっては非常にまずい事態なのです。

工藤:今日の議論はそれしかなかった気がしませんか。トップ間の新しい信頼関係が、唯一の形として私たちは期待すればいいのでしょうか。

香田:おそらく示せる成果がそれしかなかったということです。別の言い方をすれば、独裁で孤立していた北朝鮮を国際社会に復帰させた、とにかく引っ張り出したということは成果だと思います。しかし、そこに首脳同士のある関係ができたというと、私は厳しく見ていて、小倉さんと同じです。北朝鮮は約束してもちゃぶ台返しをしてきますから、首脳会談の合意というのはやはりボトムアップで積み上げてしっかりやっていなければ脆弱な様相を呈してしまうことになると思います。だから、次の交渉はいつどういう格好で行い、どれぐらいのスピードで中身を詰めていくのかということについて、冷静に見るべきだと思っています。

工藤:今回の議論ではそんなに時間がかからない、なるべく早くその状況が見たいという考えと、冷静に見つめなおしたいという考えがありました。ただ多くの国民のみなさんは期待をし、なんとかうまく動くことを期待しています。しかし有識者の皆さんが言っていることは否定的です。そうなると、私たち有識者と世論との乖離が出てきてしまうと思うのですが、今回の議論はその点から見るとどうでしょうか、

阪田:米朝会談は6月12日でしたから、まだ1週間ぐらいしか経っていなく、我々専門家に取っても読みづらかったと思います。世論調査の実施は米朝会談の前でしたから、期待をこめてあのような結果が出たのだと思います。専門家との対話としては米朝会談からまだ一週間しか経っていない状態で情勢をどう読めばよいのかという悩みが出ていたのと同時に、韓国は文在寅政権に対して、政策に対する色々な悩みはあるものの、とにかく金正恩氏を引きずり出してきた、その対話の糸口をつかんだという自負はあると思います。ただそれをどう使うかということに悩みがあるのです。

工藤:藤崎さんは日米関係をずっと見てきていると思いますが、今回の米朝会談がかなり大きな動きになってきていて、そして日本政府もそれなりの対応をしなければいけないという局面に来ている。そのときに韓国の知識層が意外にネガティブだというのではなく、もう少し頑張るという声があったほうが、日本としても良かった感じがしています。

藤崎:おそらく韓国の知識層の全てがネガティブなのではなくて、文在寅氏に近い人たちは半分くらいいるわけですから、たまたまそういう人がいたかもしれません。私は知識層対国民というよりは、国民の中でも保守的な人はやはり懐疑的で、早すぎたのではないかと思う人もいるし、知識層の中でも色々分かれています。これで良かったのだという人もいますから、現時点でははっきり分からないのではないかという印象を受けました。


懸念の下で北朝鮮問題をチャンスと捉える

工藤:世論調査も含めて、米朝首脳会談が決まり始まるまでの調査なので、今やるとかなり変わるかもしれません。そういう意味で世論調査というものをあの局面だけで終わっていいのかという反省が私たちにもあります。ただ小倉さんが冒頭に言った通り、今までの日韓対話は過去の話でした。いつも、歴史問題がどうかという話になる。今回も過去の議論は一部あったけれど主流ではなくて、間違いなく今の課題、そして未来を議論しました。小倉さん、今回の対話で、今後の日韓関係を考えた場合、大きなチャンスを迎えたという風に捉えられますか。

小倉:私はそう捉えるべきだと思います。というのは、やはり朝鮮半島の問題というのはリスクマネジメントですが、やはりそこにはチャンスがあるということを日韓双方が感じなければいけない。そしてもう1つ、世界は1950年の朝鮮戦争以来、ベトナム戦争、湾岸戦争、それからアフガン戦争など様々な戦争を経験してきましたが、日本は防衛庁や外務省、一部の政治家といった人たちは別として、一般国民から見れば、全ての戦争が傍観者だったのです。ところが今回、朝鮮半島のプロセスがこのまま進み、いよいよ北朝鮮との国交正常化という話になってくれば日本国民も傍観者の立場ではいられくなると思います。
僕がなぜこれがチャンスかというと、日本自身のあり方、日本国民の意識が、本当の意味で東アジアの外交問題、政治、外交、安全保障問題が自分の問題だと考え始める意味でのチャンスが来るかもしれない。そうすれば日本にとっても、ある意味で歴史的な1つのチャンスだという風に考えられるようになるのではないでしょうか。

工藤:今回の対話では、間違いなく未来志向の議論になりました。つまり、過去の問題はあるにしても、未来に向けて日韓両国がどのように協力すれば良いかと。しかし未来のことを考えれば考えるほど、逆に不安になることもあります。つまり、韓国と中国との関係、日米関係についての在韓米軍の問題、今日もいろいろな議論がありました。軍事の当事者であった香田さんはどのように感じましたか。

香田:少し質問からそれるかもしれませんが、私は今回の対話で初めて経験したのですが、韓国が歴史問題と、極めて実利的に切り離して焦点を絞って話そうとしていることに、韓国側の進歩を感じました。日本政府側が慰安婦合意については大原則で頑張って、韓国側も北朝鮮の問題を抱えながら、日本との外交交渉を全てを止めるということは得策ではないと考えたことは、非常に実利的に判断した結果です。結果的に100%かどうかはわかりませんが、韓国側が歴史問題と切り離して、とにかくこっちの問題だけをやりましょうと言ったことは、非常にポジティブに動いた1つの話かと思います。それから、軍事的側面は分かりませんが、仮に核の問題が良い方に動くとすると、ややこしい相手ではありますが、恐らく普通の、別のAとCという国と日本との関係であり得る関係まで落ちてくると思います。要するに、今は北朝鮮が核を持っていつ暴れだすか分からない、という恐怖があるため、極めて特別なケースとして扱っていますが、仮に非核化に向けたプロセスが見えてくると、少し危ない面が残っているけれども、北朝鮮と韓国、中国という、ややこしいけれども恐らく外交分野で腕を発揮しやすい環境に戻ってくるのではないかと思います。日本としてはまだまだ課題は多いと思いますが、そこまで来たら一安心だと思います。いかに早くそこまで持ってくるかということだと思います。

工藤:阪田さん、今後、本当に未来志向になれば北東アジアの平和秩序にかかわるようなかなり大きな変化が起ころうとしている。今回の議論の中でもそれにかするような話が結構ありましたが、どんな印象を持ちましたか。

阪田:ここ数年の対話と比べて、過去の問題から、明らかに安全保障を目の前にした現在の問題、北朝鮮という問題に向き合っている、向き合わざるを得ないなということは感じましたし、議題が変わったなと思います。しかし、未来のビジョンまで描けているかというと、まだ模索中だと思います。未来のビジョンを描くためには現在としっかりと向き合わなければならないので、1ステップフォワードだと思います。

工藤:まさに未来を考えるためには今の状況をどう考えて、将来どういう願望を持つのかということをやらなければいけない。そうした準備が僕たちは足りなかったと思います。ただ、まさに日米関係に関わるかなり大きく神経質な問題だと思いますが、藤崎さんはどのように感じられましたか。

藤崎:私は、今回の対話を経て、かなり希望が持てるのではないかと感じました。具体的に誰かということは言いませんが、安全保障面では日韓のACSAという、物資融通協定をやってみようという提案や、韓国側から、エリゼ合意のように青年交流をしっかりやるべきじゃないかという具体的な提案が出ました。こういう風な提案を単に言いっぱなしにするのではなく、出来れば「第6回日韓未来対話」の結果として、2つか3つの提案に絞って、こういう提案が出たので少しやってみませんか、という風に政府につないで、少し後押していく。そして、次回の第7回の対話までの間にフォローアップをして報告するという形で、この場をある程度アクション・オリエンテッドの場にしていくことの1つのきっかけが今回示されたように私は思いました。

工藤:最後に、今回の対話は6回目ですが、はっきり言って日韓対話をまだやっているのかと、私もいつも怒られてばかりなのですが、しかしこの対話が、歴史上非常に大きな良いきっかけを与える可能性が出てきたと思っています。来年は東京で開催されますが、今後この対話をどのように進めていけばいいのでしょうか。


「日韓未来対話」の今後

小倉:先ほどから出ているように、今回の対話は非常に未来志向的なものになったと同時に、日韓関係という枠内だけではなくて、東アジア、ひいては世界における日韓関係、日韓の協力の在り方の問題として捉えようと日本が提案すると、韓国側もそれにかなりの程度応じてきてくれたと思います。今回の対話は、日韓関係の次元を日韓という二国間だけではなくて、世界的な、国際社会の中で位置付けて考えるという方向に動くことで、いろいろな課題が見えてくる、その課題を議論していくという方向に、このフォーラムが動いていくきっかけになる対話になったのではないかと思います。

香田:極端に言いますと、北朝鮮問題だけが朝鮮半島問題ではありません。いくつか大きな問題がありますので、例えば第7回に絞り込めば北朝鮮問題はまだ主要な課題かもしれません。さらに、日米安保というものが非常に付加価値の大きな、いわゆるアジアの安定に貢献するとしたら、米韓同盟は変質しつつありますが、まだ朝鮮半島の安定に特化したものです。この先、おのずと北朝鮮問題が解決されるに従って、韓国自身の役割、あるいは米韓同盟の役割が変質してくると思います。結局、第10回までの対話を見据えるとしたら、大きな問題としていくつかあるわけですから、そこまで見据え韓国をそこにどう位置付けるのか。また日米同盟、あるいは日本人自身の役割をどう変えていくのかという視点が必要だと思います。

工藤:同じタイミングで行ったアメリカとの世論調査では、アメリカ国民の7割がアメリカと韓国の同盟は平和統一後でも必要だと言っています。つまりアメリカ国民は韓国との関係が非常に大事だという意識を持っていました。阪田さん、今後の対話について何かありますか。

阪田:来年のことを考えると、まだ北朝鮮問題の解決に取り組んでいるのではないかと思いますので、それが第一のアジェンダになると思います。やはり将来未来のために、民主主義のパートナーとして、もう一度日韓両国がお互いどのように提携していくのか、さらに次世代の意見ももっと出るような形にすると、さらに持続的になっていくのではないかと思います。

藤崎:セカンドトラックというのは、難しい状況だからこそ意味がある。あまり問題がなければ議論することもない。言論NPOがやっている「東京-北京フォーラム」もそうですが、長い間難しい課題を解決するために開催してきたことに意味があるわけで、その意味で「日韓未来対話」も、色々変わる状況の中で続けていくということにもの凄く意味があると思っています。

工藤:今回、北朝鮮問題だけではなくて、お互いが共通の価値観として持っている民主主義の問題、アメリカとの関係が今後の日韓関係で重要なのではないかと尋ねたところ、まだ世論はそこまで思っていないわけで。それについてもチャレンジをしたのですが、やっぱり準備不足でした。私はこうした本当の議論、つまり日韓関係が本当に重要だという議論を作りだすために、我々主催者としてはもう少し準備しなければいけないという反省もしています。ただ、少なくとも未来をここまで本気で議論するという局面になった以上、我々も本気で、アジアの新しい姿、そして平和で安定的な姿に向けて、本当の議論を、もっと来年バージョンアップした形で行いたいと思います。

 皆さんも来年、ぜひご協力していただきたいと思います。今日はありがとうございました。

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